A-10NUE
A-10NUE(えーてん・にゅー)とは、ハワイアン=フェアチャイルド=パシフィカ・インダストリアル(HFPI)が開発したA-10の、
日本連合帝國軍向けの機体である。
概要
ビルマ紛争は従来アメリカ軍が想定していた戦略ドクトリンだけでは、実際の主任務に対応できないことが明らかになった。この為、アメリカ空軍は近接航空支援機の開発を決定した。
しかし同時期に最優先調達機種であるF-14、F-15の高価格化と、パナマやキューバの開発にも資金を取られた結果、相対的に近接航空支援機の開発資金や実際の調達には困難が伴った。そこで米軍は常設国連軍(PLNF)に期待される平和維持活動で想定される停戦監視とそれが不当に破られた場合の制止などを主任務とした近接航空支援機の共同開発を持ち掛ける。
これを察知した、国軍を常設国連軍に拠出し委ねているハワイ王国は、自国軍需産業の技術習得が今後の(表面的)中立政策を維持していく上では重要だと考え、常設国連軍に自国軍需産業との共同開発を持ち掛ける。国連に対する影響力強化という政治力学的な要素と、資金調達の面からアメリカ側もこれを容認した。
ボーイング社、セスナ社、ジェネラル・ダイナミクス社、ロッキード社、ノースロップ社、そしてハワイ王国のハワイアン・エアフィールド社、パシフィック・インダストリアル社、フェアチャイルド社の3社が立ち上げた合弁企業、ハワイアン=フェアチャイルド=パシフィカ・インダストリアル(HFPI)社が設計案を常設国連軍・アメリカ空軍の双方に提出し、常設国連軍とアメリカ空軍の協議によりノースロップ社とHFPI社の案が選択され、試作された。
比較検証の結果、HFPI社のYA-10がA-10として採用されることになり、アメリカ議会の圧力もA-7Dとの比較でA-10が有意な有効性を示したため回避。常設国連軍から379機、アメリカ空軍から739機の発注を受けた。
その後、1979年のソ連アフガニスタン侵攻とそれに対向する日本連合帝國の第三次中期防衛大綱による軍拡競争は、双方の軍事費を著しく増加させることになり、アメリカほどではないが物価の高い日本連合帝國で、主として揃えるべき防空戦闘機や襲撃機(戦闘ヘリ)は自国(自陣営)開発を譲れないが、副として揃えるべき攻撃機、特に低速で飛行し地上軍を支援する近接航空支援機は諸外国の安価な機体を導入するべきなのではないかとの意見が出始める。
制空戦闘機が突入路を拓き、(戦闘)攻撃機や巡航ミサイルが高速で初撃を担い、近接航空支援機が掃討を行い、後詰で地上軍が戦闘ヘリと共に歩を進める(戦闘ヘリ)というドクトリンを持つ日本連合帝國軍では、既にビルマ紛争の前から近接航空支援機に相当する機体が存在していたが、旧式化・陳腐化が著しく、地対空ミサイルに脆弱であるなどの問題があった。さらに同盟国である満州国では、防空戦闘機の調達と、巨大な陸軍の構築に重きが置かれており、近接航空支援機による掃討はあまり重要視されておらず、航空産業は旅客機とヘリに集中投資されていたことも問題であった。
さらに米軍の新型戦闘機(F-14、F-15のこと)に対抗する機体の開発に手一杯なことが拍車を掛けたため、ソ連対抗のために敢えて不倶戴天の敵と一般に見られているアメリカとある程度妥協する方向に話が流れた。これに日米貿易摩擦が加わった結果、(一応国連の下で開発された)A-10を購入出来ないかという話になり、1986年のソ連アフガニスタン撤退後の安保理で、現地の治安維持活動に用いるべき適当な機材が手元にないため、適切な機材(A-10)を持つ常設国連軍の派遣か、A-10のライセンス生産を日英が共同で提案する。
このライセンス生産案は、機体設計または機体のみを日英が購入し、武装・電装・発動機や保守部品は全て自国(同盟国)製のものを搭載するというもので、実質的な利益は薄いものではあったが、日本連合帝國軍に米国製の機体が入り込むことの政治的意義や、日英米間の関係改善が齎す経済的効果を加味して、常設国連軍とアメリカ空軍の協議の末、調達機数の半分をライセンス生産し、残り半分を輸入させるという形に落ち着いた。
この結果誕生したのが、A-10NUEである。
尚、米ドルで見た場合の機体価格はA-10から10万ドル以上上昇しているが、円ベースで見た場合は為替レートの変動により、対して変わらない。
特徴
機体
機体そのものはA-10と大差ないが、日英陣営の装備品に合わせて若干外形が変更されている箇所がある。しかし塗装以外で本家A-10とA-10NUEを見分けることは意外と難しい。尚、輸入機とライセンス生産機では前者が高剛性で(クオリティに病的に拘る連合帝國基準で)若干外観の仕上げが粗雑であるのに対し、後者は靭やかだが一機一機丁寧に仕上げられているという話があるが、真相は不明である。
武装
固定武装としてGAU-8 アベンジャー30mmガトリング砲に代わり、自動照準機構付
航空狙撃砲というキワモノに属する二五式軍需省航空技術廠50ミリ航空速射狙撃砲を採用している。同砲は第三次世界大戦に於いて、圧倒的な陸軍力で制空権の有無を物ともせず迫るソ連軍を片っ端から吹っ飛ばし、その有効性を改めて示した。
尚、同砲の欠点として弾幕を張る広範囲制圧掃射が出来なかったということが挙げられる。数撃ちゃ当たるという戦法の使えない同砲は完全な航空狙撃砲と化しており、優秀な照準器を以てしても最終的には熟達した搭乗員の職人芸に頼る部分が大きかった(が、第二次大戦から異常に命中率に拘る体質の連合帝國軍にはあまり関係なかったようである)。中には固定武装と懸架装置全てを同砲で埋め尽くし任務に当たっていた機体もあるという。
懸架装置はハワイ王国製のものと米国製のものの双方が常設国連軍仕様と同様に、ハワイ王国製のものと日英満製のものとが使用できるものに交換している。これは簡単な整備で米国仕様に戻すことが可能である。
その他アビオニクスも全て日本連合帝國製のものに置き換えて装備されている。
エンジン
日本ルリックィード製RB183の軍用転用型で静粛性と整備性に定評のあるRB183-A10NUEを採用。本家本元と比べると燃費は良く、航続距離の延伸と音による被発見率の低下には役立っているが、熱量と重量は変わらず、加速率が悪いというデメリットを持っている。
仕様
主要諸元
| 乗員 |
1名 |
| 全長 |
16.15m |
| 翼幅 |
17.42m |
| 全高 |
4.42m |
| 乾燥重量 |
9752kg |
| 最大離陸重量 |
23000kg |
| エンジン |
日本ルリックィードRB183-A10NUE |
| 巡航速度 |
562km/h |
| 戦闘行動半径 |
1450km |
| 最大航続距離 |
4750km |
武装
| 固定武装 |
軍需省航空技術廠二五式50mm航空速射狙撃砲(装弾数130発) |
×1 |
| 懸架装置 |
|
×11 |
最終更新:2012年12月03日 01:03