月読七菜プロローグ
(((……こえますか……聞こえますか……)))
(((……あなたは、鬼遊戯大会に参加し、優勝する。そう運命が決まっています……)))
(((……なぜなら、あなたはアイドル……そう、アイドルを超えたアイドルマス)))
「……うっさいわね……聞こえてるわよ、部長……」
「ふむ、起きていたか。それから私のことは部長ではなくプロデューサーもしくは柿Pと呼び給え」
ここは希望崎学園アイドル部の部室(仮)。
部長(自称プロデューサー)柿本タカシと月読七菜の二人が所属している、同好会降格ギリギリの部だ。
なかなか同好会に降格しないところを見ると、この柿本という男はそれなりに敏腕らしい。
「で、今度は何よ?森林伐採?砲雷撃戦?」
「フフフ、察しが早くて助かるよ。流石は私が見初めた超次元アイドル」
そう、平行世界にてアイドルの可能性の限界を見てしまい隠れるようにして生きていた七菜を
再びアイドル道に(無理矢理)引き戻したのが柿本だったのだ。
それからというもの様々なムチャぶりを課しアイドルとしてステップアップを重ねてきたのであった。
「……だが今回のアイドルカツドウはプリズムショーでもコンペイトウの除去でもない。というかさっき聞いていたろう」
「え、マジ……?あたし格闘とか苦手なんだけど」
「問題ないッ!真のアイドルに不可能はない!根性だ!魂を燃やせ!」
「バッカじゃないの!アンタが出ればいいじゃん」
「すまんが既にエントリーは終了している。健闘を祈る」
「はぁ!?」
「がんばれ♡がんばれ♡」
「うっさい!馬鹿!死ね!」
「アイドルが死ねとか言ってはいかんなぁ!はーっはっはは!」(煙のように消える)
「……う、うぎぎぎぎ!」
というわけで何か鬼遊戯大会に出場することになったのであった。
がんばれ!まけるな!月読七菜!
「……蛹が蝶になる瞬間を見たくはないか?」
……to be continued→
最終更新:2014年08月24日 22:23