水星VSミケナイトSS

かつて行われたハルマゲドンで度々要所となった渡り廊下の右側。
今、一つの決闘が行われようとしていた。

「ふむ。ちゃんと逃げずに来たようですね」
「む。それは私が決闘から逃げると考えていたってことかな?」
「あぁ、言い方が悪かったですね。約束通り来てくれて純粋に嬉しかったのですよ。ありがとうございます」
「あ、これはご丁寧にどうも。こちらこそ決闘のお誘いありがとうございます。決闘は騎士としての誉れだからね!」
「ふふっ、私も騎士と戦えるとは光栄です……さて、早速ですが勝負と致しましょうか」
「うん! では、いざ尋常に……」

「「――勝負……!」」

「狩るにゃんヴォルテックス!」
初動、先手を取ったのはミケナイト! 初撃でまさかの必殺技だ。
対する水星は――
「ぐっ……!」
左手で凌いだ! そしてそのまま踏み込み、カウンターの発勁だ。防御不能の拳がミケナイトの身体にめり込む。
「ぐぅ……なかなかやるね――っとぉッ!!」
続く必殺技攻撃! 今度は防御が間に合わず、水星はまともにダメージを負ってしまう。
カウンターにはならないが、お返しとばかりに水星が発勁を打つ。
「っと、立て直しますか」
バックステップで水星が下がり、両者睨み合う構図になる。
「ふっ」
浅く息を吐き、ミケナイトは三度目の必殺技を繰り出す! 水星がとった行動は――回避!
「っと、わわわっ」
だが思いの外攻撃が鋭く速い! 巨大シャベルが迫り、ヒット!! 
「らぁああああああっ!!」
「うぉおおおおおおっ!!」
そしてここからはひたすら攻撃し合う形になる。
水星はひたすら発勁を。ミケナイトは必殺技、そして間に発勁を。
「ぜはぁ……はぁ……」
「はぁ……はぁ……」
攻撃の打ち合いが終わったあと、両者は肩で息をする程に疲労していた。
そして体力に余裕があるのはミケナイトの方!
「これで、どうですか……!」
ジャラジャラと音が響く。投げ狙いの鎖が投擲されたのだ!
しかしミケナイトは鎖に捕まるよりも早く動く!
「せいっ!」
とどめの発勁!!! 水星は派手に吹き飛ばされ、頭を強く打ち、倒れた。
「はぁ……なんとか勝てた」

鬼遊戯大会一回戦、渡り廊下、通称B4の試合決着!
――勝者、ミケナイト!!!!!

【END】






最終更新:2014年12月31日 10:43