紅炎峰コロナ VS 人業遣い SS
捨て身の覚悟。
ビジネスであれば、多大な利益のためにリスクを恐れず突き進むこと。
芸術であれば、心身を削って魂の作品を作り出すこと。
さまざまな人生の岐路で多くの人間が捨て身の覚悟を決めてきた。
紅炎峰コロナも戦いの中で勝利を得るために己の傷を省みなかったことはある。
しかし、今紅炎峰コロナの前に現れた相手、人業遣いはどこかが違う。
捨て身の覚悟を決めるのではなく、捨て身なのは当たり前といった体で攻撃に傾倒した動きを繰り出してくる。
その異様さに押されながらも、コロナは着実にダメージを与えていく。
そして、禍々しい闘気に激しく身を灼かれながらも、加速させた拳を人業遣いの顔面に浴びせる。
繰り出した拳の感触はコロナに勝利を確信させた。
その確信に一切の慢心はなかった。
だが、とどめの一撃で倒れるはずの人業遣いは、意思を持たぬ塊となってコロナに肉薄する。
およそ人間とは思えない歪なモーションが、掴んだはずの勝利を手離させた。
―鬼遊戯大会三回戦、コロナはまだ多くのものを掴めないままでいる。
紅炎峰コロナ VS 人業遣い ダブルK.O.
最終更新:2016年10月16日 18:09