マジカル・シューター
真(リアル)・生徒会室を遠くに望む時計塔の上に、二人の魔法少女が待機していた。
アウトリガの如く大きく開いた六本の脚で体勢を固定し、肩にエアバズーカ砲を担いだ青い三つ編みの魔法少女。
海蠍の甲冑に身を包んで全身から緑の粘液を滴らせた小さな魔法少女。
「様子はどうじゃ?」
甲冑の魔法少女が、外見に似つかわしくない老人のような口調で訊ねる。
「かなりの選手が集まってます。私たちの出番はないかもですね」
バズーカのスコープを覗きながら、真・生徒会室の状況を伝える。
彼女たちの任務は、真・生徒会長である武藤雅紀の抹殺。
あまりにも力をつけすぎた希望崎学園生徒会を危険視した政府が打った、奥の手のひとつだ。
鬼雄戯大会の全日程を終えてなお彼が健在ならば、『天地一切清浄祓』の射程外からの狙撃で葬り去る。
魔法少女、夢見花卒羽と後藤うさ。
彼女たちの最終ターンも人知れず始まっていたのだ。
(ミケナイトのエピローグ『騎士叙勲』につづく)
最終更新:2016年10月16日 20:29