(背景設定説明用の引用。読み飛ばし可)

西暦20XX年。地球に異星人が来訪した。
その後の様々な混乱や試行錯誤はここでは省略するが、その結果人類は多くのものを得た。
挙げればきりがないが、大きなものの一つにクローン技術がある。
バックアップさえ定期的にとればいつでもその人間のコピーを記憶から意識までコピーして作り出すことができた。
(ただし、女性に限られたが)
いわば命のバックアップ。これができて、定期的なバックアップが習慣化してから
人類の女性から老衰以外の死は無縁のものとなった。

もちろん、それほどの大きな恩恵を何の代償もなしで手に入れられたわけではない。
むしろ、後から考えればその代償に彼らに渡したもののために彼らはこの技術を渡したのかもしれないのだった。

その代償は…地球の女性を食料として提供することだった。

この話は、そうした利害関係が試行錯誤を繰り返した果てに一定の妥協を得て
人類と異星人が捕食者被食者として共存を果たした時代の話である。

(引用終わり)

異星人の星
その中のとあるレストランは、食材となる少女が地球から直送で送られてくることで評判をとっていた
地球に行くかこのレストランに行かなければ本物の人間の味は味わえないとさえ言われていた
そのレストランの人気の秘密は、地球から送られた少女を、料理として饗するまで保管する施設にあった
ここでオーナー自ら仕入れた少女を客の目の前で選ばせて、客の好みにあわせて提供するのがウリだった

ここがであたしも食べられるんだ。
料理にされて、異星人に。

あたしの名前は優香

あたしは地球の全寮制のお嬢様学校に通い、奉仕活動の結果としてこのレストランのオーナーに買われた。
買われることも食べられることも入学した時から決まっていた。
友達はあの奉仕活動の日に食べられるかあたしみたいに誰かに買われたか。
あの日、あたしと仲の良かった杏子も食べられた。

優香の脳裏に、当時の記憶がよみがえる
次々と解体されて肉になっていく杏子の体をグリルで焼いて提供したのはあたしだった

目の前で太腿や内臓が焼かれて食べられていくのってどんな気持ちなんだろう
やっぱり体をバラバラにされるのって痛いのかな?
あたしは頭に就いたタグに手をやった
これや杏子が食べられる前に飲んだ錠剤は痛みを感じなくする作用があるそうだけど
自分の体がバラバラになるのってどんな感じなのか想像もつかない。

あたしはつれられるまま施設の一室他の女性たちと入れられた
そこはおよそ飾り気のない一室で、片隅には便器があった
そこで用を足せということらしい
すでに室内には数十人の女性が全裸でいた
そのなかに入っていくあたしも全裸だったから恥ずかしさはなかった

あたしはあてがわれたスペースに腰を下ろす
目の前にはガラス板で隣の食堂が見えていた
奥には厨房も見える

みんな、ここで食べられるんだ
そして、あたしも

周りの人たちはあたしに一瞥をくれるが、すぐにそっぽを向く
みんなあの厨房に運ばれるまでの運命だから、誰も他人に関心を払おうとしないようだった
寂しさを覚えて座り込むと隣から声がした
「あなた、名前は?」
明るい笑顔の娘がいた。どことなく杏子に似てるような
「あたしは陽子」
「あ、あたしは優香」
お互いに、自分の身の上を話し合う
「じゃあ、あのお嬢様学校なの?」
陽子と名乗った娘は驚いていった
「あたしは学校の帰りに喫茶店でバイトしてたらオーナーに声かけられて、そのままここへ。家族に最後に合わせてもくれなかったの。明日からクローンが代わりにいるからって」
よくあることだった。誰もが知らないうちにクローンと入れ替わられた経験を持っている。
あたしのように適齢期になった後は全寮制でオリジナルのままの方が珍しいのだ

「前にここにいた娘はずっと泣いてたの。おかあさん、おかあさんって。それ見てたら却って冷静になっちゃった。
最後なんか慰めたりしてたけど、あたしだって家族と会わないままここでお肉になっちゃうんだから、変な話よね」

あたしはここで陽子と話しながら一日を過ごした
トイレが周り中から丸見えだったのに最初は驚いたが、次からは気にならなくなった

そして、夜
誰も食べ物は与えられず、水だけが与えられた
その水を飲んでいると、隣のレストランから匂いが立ち込めた
美味しそうだと思い、一瞬ハッとする
ここにいた誰かが料理になる匂いだったことに気付いたからだ
「いい匂いよね、お腹すいてるんだから余計響くわよ」
隣で陽子が言う
「気にしない方がいいわよ。毎日こうやってここにいる誰かが料理になってるんだから
そのうちあたしたちの番が来るってだけ。気にしない方がいいわ」
そして、レストランが営業を始める
次々と料理が出されてふるまわれていく
料理となって食べられているのは昨日までここにいた誰かの肉だった。
ガラス越しに見える焼かれた手や足の肉
それをおいしそうに頬張る異星人
それを見て、思わずあたしは自分の手足を見た
もうすぐ、あたしの手も足もあんな風になっちゃうんだ
ずっと水泳に打ちこんできて一切の無駄のない手足をじっとみていた。

やがて、大皿に乗った料理が出た瞬間、客席から歓声が沸いた
それは、手足を失った女性の胴体と内臓の料理だった。
中央に、解体されて料理になった女性の体と首が鎮座している
「あの娘よ、昨日までここにいた娘は」
その首は、最期まで泣き叫んでいたのかくしゃくしゃになっていた
涙の跡までくっきり見えそうだった

そして、まだ料理されていない肉の状態の部位が調理されていくにつれて匂いがますます濃厚になっていく
席を埋め尽くす異星人は泣き顔の娘の顔を見ながら彼女の体を堪能していた

目をそらす娘もいれば、食い入るようにガラスの向こうを娘もいた
あたしは後者だった
遠からず自分にもやってくる食べられる日、どんな気持ちなのかとても気になったからだった

そして、夜が更ける

ぴちゃ…ぴちゃ…
「はぁ…あふぅ…」
「あん…ん…」
水音と喘ぎ声で目が覚めると、あちこちで娘同士がお互いの体を抱き合っていた
その中に陽子もいた
陽子は近くの娘と乳房を絡めながら上気した顔で達しようとしていた
「あああぁ!!!」

「陽子さん…いったい…」
そう言ってると、後ろから別の娘があたしの体を抱きとめてきた
「ねぇ、あたしたち…明日になったら食べられちゃうかもしれないよね?」
その娘に覆いかぶされるまま押し倒された
「だから…今のうちに生きていた感覚を楽しみたいの、みんな」
のしかかってくる娘にされるがままになりながら乳房を吸われる
「いい…でしょ?今だけでも、あなたを感じさせて」
あたしは、自分の身の上を思い出した
目の前の娘と同じくあたしもいつ食べられてもおかしくない
自分の体はすでにクローンが成り代わっていて、食べられる以外の逃げ場はない
部屋の中には夕刻に料理になった娘の残り香が漂っていた
あたしの心にどうしようもない寂しさがわきあがった
「いいよ…その代り、名前教えて」
「あたしは…亜紀」
「亜紀、あたしは優香」
あたしは亜紀の唇にキスをする
甘い味がした。

新たな喘ぎ声が夜の空間に響き渡っていった

翌朝

亜紀は姿を消していた

あたしが亜紀の顔を見たのは夕刻だった
料理の中央で生首として
生首になった亜紀の顔に笑みはなかった
むしろ、何かを耐えるような表情だった

そして、翌日陽子が料理になった
料理の中央にいる陽子の顔は、もう笑うことはなかった
それどころか、今まで見たことのない泣き顔の陽子だった

それを見て、あたしはどうしようもない不安に駆られた
あたしも、あんな顔して料理になるの?

そして、その日がやってきた
目が覚めると、あたしがいたのはいつもの部屋ではなく、ベッドの上だった

あたしは手足をロープで縛られている
周囲には、何人もの男性が全裸で立っていた
「え?これは、何?」
わけのわからないあたしに男性に一人はこう答えた
「料理になる前に、俺たちがたっぷりここで犯してやるのさ。このレストランで料理になる子達はみんなここで犯されてから食べられてるんだ」
「オーナーが言うには膣や子宮を精子で満たされた直後の娘が一番うまいのだと。ま、俺たちにはわからないがな」
あたしの背筋に恐怖が走った
「いや!やめて!」
必死に身をよじらせるが、縛られている身には逃げることはできなかった
それどころか、股間が妙に熱くなってきている
「忘れているかもしれないけど、タグにはお前の感情をコントロールする機能もある。すぐに俺たちのチンポがほしくなってくるさ」
そうだった。食べられる痛みをなくしてくれるタグには、あたしの感情を動かす機能もあったのだ
杏子を料理したときに、感じた自分が自分じゃなくなる感覚がよみがえる。
急激にかすむ視界に、男のペニスが蠱惑的に映り始める
あたしの中で何かが溶けていった

あたしは、厨房に運ばれていた
もう、動く気力もない
生涯最後の日に乱暴に奪われた処女
その痛みと、膣にたっぷり注ぎ込まれた精子が下腹部を熱く刺激する
直前にあったことは、頭が詳細に思い出すのを拒絶するほどに思い出したくないものだった。
タグに心を操られたあたしは、男たちに犯されながら自分から尻を振り、まるで自分じゃないみたいに男を求めていた
その結果、上の口も下の口も幾度も男に犯され、無垢の体は隅から隅まで男にむさぼり尽くされた。

その名残は体全体に残っている。
少し動けば股間から精子が溢れ出し、吐息には男の匂いがまとわりついた
口の中でベトベトした液体がまとわりつく
のどにも絡み付いていた
これが何なのか考える前に答えは出ていた
嫌悪感は下腹部に感じる痛みに消される
下腹部を抑えると股間からどろりと白い液体がこぼれる

汚れきった体と心をかかえたあたしは、思い切り泣いた

厨房に運ばれたあたしに料理人が近づいてくる

料理人はあたしに一瞥をくれたが、そのまま何の感情もなくあたしの右足に包丁を入れた
あたしは抵抗することもなく今までの練習で得られた足が切り離されていくのを見ていた
不思議なほど未練はなかった
心も体も汚しつくされた自分の体を少しでも早く料理にしてほしかった
痛みはないが、足が切り離される感覚と骨が外される衝撃が脳天を貫く
みんなも、こんな感覚を味わったの?
切り離された足がさらに細かく切り分けられてオーブンで焼かれる
厨房からレストランが見える
あたしの足はレストランにいる異星人にふるまわれていった
異星人たちがあたしの足の肉をおいしそうに頬張っているのが見える
ナイフで切り分けられて、口の中で歯ごたえを残しながら消えていく
自分の体が目の前で料理とされて食べられていく

ああ…あんなふうにみんなに食べられていくんだな
あたしは今まで感じたことのない感覚を味わっていた
自分が人でなく食べられるための食材となったことを認めた瞬間だった。

あたしの体は続いて左足、両手と切り離され、肉にされてふるまわれていった
少しずつなくなっていくあたしの体
その中で、残された胴体からは少し前の記憶を呼び起こすかのようにどくどくと白濁した精液を吐き出していた

ふと、厨房を振り返ると、そこにテレビがあるのに気づく
厨房についていたテレビは、あたしのいた学校の卒業式の様子を映していた
そこにうつっていたのはあたしだった
クローンのあたしが、あの学校の卒業式で杏子たちと一緒に無心の笑みを浮かべていた

あれが…あたし…

じゃあ、ここで男たちに犯されて体をバラバラにされて食べられようとしているあたしは?

目の前のあたしにどうしようもない嫉妬を感じ、自分の境遇に涙を浮かべた
今のあたしは…優香じゃない。ただのお肉なんだ
異星人にこれから食べられるだけのお肉

異星人は包丁を手に取り、優香の喉へ突きつけた。
優香は目を閉じた。
その脳裏に浮かぶのは杏子の姿だった。
「遅くなったけど…もうすぐみんなのところへいくよ」

異星人は優香の喉から下腹部へ一直線に包丁を下ろした

あたしの体に縦に赤い線が引かれ、そこから血がどろりと流れる
痛みは麻痺させられていたが、体の中に刃物が入る感覚と腹部を開かれる感覚、そして、体内に指を入れられて内臓を引き出される感覚は痛みがない分ストレートに伝わってきた。
それらの感覚の気持ち悪さに顔をしかめる

内臓を引き出されたあたしの視界が暗くなっていった

意識を失った優香の首は切り離され、残った胴体が大きなオーブンに入れられる

大皿に乗って優香の残った体が料理となってレストランに出されていった。
料理の中心で生首となった優香の顔は亜紀や陽子と同じ泣き顔を浮かべていた

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最終更新:2016年01月24日 12:10