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守りたいもの

守りたいもの ◆28/Oz5n03M



「あの人達、人の命を何だと思ってるの!」

森の中で一人の少女が呟く。
名前はエルルゥ。トゥスクル國の薬師である。

「私はこんな殺し合い認めない。絶対に皆と一緒に無事に帰る!」

この殺し合いには自分の他にトゥスクルの将軍であるカルラやトウカ。
自分の妹であるアルルゥ。
そして。

「ハクオロさん…」

トゥスクルの皇であるハクオロ。エルルゥが淡い恋心を抱いている人である。

「とにかく、今は他の皆と合流しないと…」

これからのことを考えながら足を踏み出す。
と、その時

「ちょっとよろしいでしょうか?」

「は、はい!」

後ろからいきなり声をかけられたことにより少しばかり、驚きながらも返事をする。
見ると腰に剣を差し、下も上も見たこともない服装の女の人が悠然と立っていた。

「私は神裂火織といいます。
インデックスという女の子を見ませんでしたか?
髪は銀髪。年齢は十四か、十五くらいの外見なんですが…」

「い、いえ、見ていません。あ、私はエルルゥです。
ハクオロ、アルルゥ、カルラ、トウカ、この中で会った人はいますか?」

四人の特徴を丁寧に説明をする。

「答える必要はありませんよ」

「え?」

「あなたは、ここで死ぬのですから」

その瞬間、神裂が光速とも言える速さで迫り、神裂の剣がエルルゥの体を引き裂こうと―――

「待てっ!」

しなかった。
いち早く反応した神裂が後ろに後退した瞬間、
さっきまで神裂がいた場所を投げナイフが通過する。

「エルルゥから離れろ!」

「ハクオロさん!!」

エルルゥが元々の知り合いの中で最も会いたかった人物、ハクオロが立っていた。


◆ ◆ ◆



私が最初がいた場所は森の中だった。
当然殺し合いに乗るつもりはない。
装備を確認して、腰に支給品である短剣を差し、
少し歩いてみると、声が聞こえたものだから、行ってみたらこの有様だ。
危ないところだった。もし、最初にいた場所がエルルゥから離れていたら、今頃、エルルゥは…。

「神裂火織です…容赦はしませんよ?」

「ふっ…大事な仲間を守るのに邪魔もないだろう?」

「ハクオロさん!!」

「逃げるんだ!君を守りながら闘えるほど、甘い相手ではない!」

理屈よりも体が正直だ。無意識に冷や汗が出てくる。
これほどの剛の者だとは…

「でも!」

「早く!ここは危険だ!」

「私を相手におしゃべりしながらでいいんですか」

「くっ」

神裂の振り下ろしを腰に差していた短剣でいなす。
なんて力だ…!腕が痺れる…!


「私はこいつを倒したらすぐ追いつく!だから!」

横凪ぎに放たれる剣撃をバックステップでかわし、お返しとばかりに心臓目掛けて突きを放つ!
だが、

「甘い!」

その突きは神裂によって簡単に弾かれる。

「早く行けええええええええええええぇぇぇぇっ!」

「必ず…必ず追いついてきて下さいよ!絶対ですからね!」

「ああ!誓おう!絶対だ!」

「逃がさない!」

「行かせるかああぁぁ!」

神裂の意識がエルルゥにほんのわずか向いた瞬間に短剣で大きく右斜め上から肩を目掛けて切りつける。
舌打ちをしながらかわす神裂。くっ…今のをかわすとは…。

「逃がしましたか…」

心底悔しそうな顔をする神裂。

「まぁいいでしょう。その代わり、あなたをここで仕留めます!

「なぁ、何をそんなに焦ってる…それになぜこんなふざけた催しに乗る?」

「答える必要はありません…!」


◆ ◆ ◆


インデックス。『一〇万三〇〇〇冊の魔道書』。
私の同僚にして―――――大切な親友。
完全記憶能力。
一〇万三〇〇〇冊の魔道書を完璧に一字一句間違わずに記憶できる恐るべき能力。
だが、その能力のために彼女の脳の八五%は一〇万三〇〇〇冊の魔道書の記憶のために使われている。
そのせいで、彼女は常人の十五%しか脳を使えない。
並みの人間と同じように記憶していけば脳がパンクしてしまう。
だから一年周期で記憶の消去が行われる。
彼女には、大切な思い出が残らない―――
私とステイルはそれでも、彼女と思い出を作った。
それでもだめだった―――
何度希望を抱いたことか……
何度絶望を抱いたことか…
何度思い出を作ったことか…!
私はもう―――


彼女の笑顔を見ていられない


だからできうる限り不幸を軽減する方法を選んだ。


親友を捨てて敵になる


思い出を真っ黒に塗り潰す事で。
少しでも…
ほんの少しでも!
彼女の最後を軽くしようとした。
後、インデックスの脳は三日ぐらいしか持たない。
ふざけるな!こんなことをしてる場合じゃないんだ…!
早くインデックスの保護をしなければいけないのに…!
…生き残るのは一人だけ。なら…!

私はインデックス以外の参加者を殺す。

私はインデックスを生き残らせる。

そのためにはなんだってする。

どんなルールだって犯す。

この殺し合いにだって乗る。

それで、彼女が救えるのなら―――


◆ ◆ ◆


なんと憐れな女だろう。
守りたい少女はすでに物言わぬ骸となっているのに―――


【A-7森/1日目・深夜】
【神裂火織@とある魔術の禁書目録】
[状態:] 健康
[装備:] レイピア@現実
[道具]:支給品一式、不明支給品0~2
[思考・状況]
基本:インデックスを守るために殺し合いに乗る。
1:インデックスの保護。 そして記憶の消去。
2:ステイルと会ったら?
3:私は………
[備考]:アニメ3話終了直後からの参戦。


【ハクオロ@うたわれるもの】
[状態]:健康
[装備]: 投げナイフ×9@現実、サバイバルナイフ@現実
[道具]:支給品一式、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない
1 神裂への対処
2 エルルゥとの合流
※ 近くに投げナイフ×1が落ちています


【A-7森北部/1日目・深夜】
【エルルゥ@うたわれるもの】
[状態:] 肉体的疲労(小)
[装備:] なし
[道具]:支給品一式、不明支給品0~3
[思考・状況]
基本:。殺し合いの打破。
1:ハクオロさん…
2:知り合いとの合流


【レイピア@現実】
細身の刺突用の剣。

【投げナイフ@現実】
言葉の通り。ただの投げナイフ。十本セットです。

【サバイバルナイフ@現実】
大型のシースナイフ。


16:GO MY WAY!! 時系列順 18:それでも私は歌いたい
16:GO MY WAY!! 投下順 18:それでも私は歌いたい
神裂火織 :[[]]
ハクオロ :[[]]
エルルゥ :[[]]


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最終更新:2009年08月07日 17:33