GO MY WAY!!◆/mnV9HOTlc
自分を掃除する人として雇ってくれていた765プロ。
その芸能プロダクションの社長である高木社長。
もちろんやよいは社長にすごく感謝している。
何度も感謝しても足りないくらいに。
だが、その社長は殺されてしまったのだ。
首輪を爆破されて。
何にも悪いことをしていないのに…社長は見せしめとして殺されたのだ。
アイドルデビューをさせてくれたのは社長。
最初は仕事も大変だったが、現在彼女は日本を代表するアイドルの一人になったのだ。
そのおかげで、やよいの家族もなんとか普通の家族同然の生活を送ることができるようになったのだ。
恩人でもある社長が目の前で殺されたのはわずか13歳の少女にとってはあまりにも残酷な出来事であった。
「社長…なんであんな事に…」
誰が殺されようが、やよいにとっては辛い。
しかもそれが社長であることが余計にその少女を悲しくさせる。
ただ泣いてばかりだと、いつかは自分も殺されてしまう。
そこで先ほど確認した支給品をもう一回思い出してみる。
やよいの支給品は赤い玉、白黒の玉が二つとやよいもスーパーでよく見るヤクルトであった。
とてもじゃないがこれで戦うというのは彼女にとって無茶がある。
「とにかく春香さん達を探しましょう。
一人でも仲間がいれば助かりますし…。」
そして彼女は立ち上がる。
新たな仲間を探すために…
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
カルラは金属バット片手に市内を歩いていた。
「めんどくさいですわね。」
ただでさえ戦いで忙しいというのに、こんなものにわざわざ参加している暇などないのだ。
それにあるじ様であるハクオロを早く見つけ出して、守らなければいけない。
ついでに他の三人の仲間との合流も果たしたい。
彼女にはいろいろやる事があったのだ。
「これは軽すぎるが…まあ、ないよりはましですわね。」
そして目の前の大きな建物…百貨店に入る事にした。
こういう建物にいる可能性があると思ったからである。
「しかし本当に誰もいないんですわね。」
あの時の人数を見るだけでも結構いるとは思われたのだが、実際人とは会わない。
むしろそっちの方がいいかもしれない。
カルラの見た目はどうみても人を襲いそうな猛獣だが、実際はそうではない。
敵が攻撃しなければ、彼女は戦うことはしないのだ。
だから無駄な戦いがない分、人と会わないのはいい事である。
「まあ、一人でもどうにかなるけど…とにかく早くあるじ様を探さないといけないですわね。」
そうして百貨店を歩いていると、一人発見した。
武器も持っていないし、いかにも殺し合いには乗っていない風に見える。
せっかく見つけた参加者なので、カルラは彼女と接する事にした。
もし目の前の少女が殺し合いに乗っていれば、その時はこのバットで対処する予定であったから大丈夫であった。
カルラは目の前の少女に近づく。
目の前の少女はカルラが近づいてくるのを見て、あきらかに怖がっていた。
それがわかったカルラは自分には話しかける。
「ねえ、ハクオロっていう人をご存知で?」
「え…あ…」
あきらかにカルラを見て怖がっていた。
「大丈夫よ。 あなたがやらなければ、わたくしもやらないですわ。」
「それは…本当ですか?」
「ええ。」
それがわかってか、目の前の少女は少し安心できていた。
「ところで、ハクオロっていう人は見ませんでした?」
「見てません…。 第一、今まで誰とも会ってませんでしたから…。」
「そう…。」
彼女の思った通りであった。
一応聞いては見たが、やっぱりそういう答えであった。
「その…ハクオロって誰ですか?」
「簡単に言えば恩人ね。」
「恩人…」
「あなたもそういう人いるでしょう?」
「うん…いたんですけど…その…」
そしてやよいは泣き出した。
何故泣いたかわからないカルラは困っていた。
「ごめんなさい…私…泣いちゃいました…」
「なにがあったの?」
やよいは社長の事を話した。
いかに社長がいい人であった事を。
「そうか…それは悪かったですわね。」
「いいんです…別に問題はないです…。」
どう考えても問題ないとはいえない。
恩人をなくすという事がどれだけ辛いことかはカルラにだってわかる。
「そういえばここはどこです?」
「百貨店だと思いますけど。」
「百貨店ってなんです?」
「…はい?」
カルラの時代にはもちろん百貨店などない。
だから彼女がわかるはずはない。
そういう事を説明していなかったので、カルラは説明する事にした。
やよいは最初は驚いていたが、次第に慣れていった。
自己紹介もかねての説明だったので、二人は違う世界から来たのだと改めてわかった。
ついでにカルラはハクオロはもちろん、アルルゥとエルルゥとトウカの事を話した。
彼女の仲間であるエルルゥの持ち物やバットなどを見せながら。
やよいも他の五人のアイドルについて語った。
みんな殺し合いに乗るような人じゃないから大丈夫だと伝えた。
自己紹介が終わり、やよいは百貨店について歩きながら説明する事にした。
「ここがレストランです。」
「レストラン…?」
「入ってみればわかりますよ!」
どこの百貨店にもありそうなレストランであった。
ただ、違うのは誰も中にいない事であった。
「誰かいますか~?」
当然やよいの問いかけに誰も反応しない。
「やよい? これはなんです?」
「これですか? これは…」
目の前にあったのはちょっと変わっている自販機。
自販機の上には説明が書いてある。
『この自販機はみなさんの支給品を一つ入れると、5コイン分の食べ物が買えます。
なお、このコインは他の百貨店での店でも使うことができます。』
そういう説明が書いてあった。
「じゃあ、これを入れればいいんですわね。」
そう言って、カルラが取り出したのは文房具一式。
参加者全員に支給されている基本支給品の一つである。
「これをここに入れればいいんですわね。」
「多分そうです。」
文房具一式を穴の中に入れると、液晶画面に「5」という数字が出てきた。
「なにか食べたいものはありますか?」
「じゃあ…わたくしは…」
カルラは酒、やよいはハンバーグを頼む事にした。
ちなみに料理は誰が作ったかはわからないが、自販機の中から出てきた。
「これ…暖かくておいしいです~!」
「この酒は見事だな。」
二人は料理を堪能していた。
なお、カルラは酒が足りなかったせいか不満であった。
「本当においしかったです!」
「ああ…確かにな。」
カルラはさっきまで泣いていたやよいが笑ってくれていたのが何よりうれしかった。
元は自分が泣かしたといってもいいのだから。
「カルラさん、次はどこへ行き『やよい…』 なんですか?」
カルラがやよいの言葉をさえぎった。
さっきまで笑っていたカルラの顔が急に真剣になる。
「やよい…このデイパックを持って外に逃げて。」
「カルラ…さん?」
「どうやらむこうから敵が来ている…それも殺し合いに乗っているようですわ。」
「本当ですか!?」
素直に驚くやよい。
「ここはわたくしに任せて…ね?」
「でも!」
それでも逃げないやよい。
「大丈夫ですわ。 第一、わたくしが負けるはずないもの。
だからやよいもわたくしを信じて待っていてくれない?」
「…わかりました! 待ってますから必ず戻ってきてください!」
「もちろんですわ。」
そしてやよいはカルラのデイパックを持って走っていった。
それを静かに見送った後、彼女は敵の方へと向いた。
「さあ、かかってきなさい。」
そう言って、遠くから刀を持って走ってきた人物が一人。
その人物は狩人ことフリアグネ。
もちろんその攻撃をカルラはバットでブロックする。
「一体何が目的で?」
「素直に私が教えると思うのですか?」
「そう。」
普通は家族連れでにぎわう百貨店内で激しい戦いが起こっていた。
「そんなもので私の刀に敵うとでも?」
「ええ。」
確かに武器で言えば、フリアグネのほうが有利であった。
でも問題はその武器をいかに扱えるかがであった。
フリアグネは一般人よりは刀を上手に使えるものの、カルラから見れば下手であった。
フリアグネを殺すことは容易であったが、それはできなかった。
もし一人だったなら迷わず殺していたかもしれない。
だが、それはできなかった。
そう…彼女の存在があったからだ。
彼女の名は高槻やよい。
カルラの帰りを待つ少女である。
彼女は恩人を殺され、なおかつ自分も人を殺したらきっと彼女はさらに悲しくなるに違いない。
だから、カルラは刀を持っている相手の隙を見ているのだ。
いつもとは違う事をしているからさすがになれないのはしょうがない事なのだが。
「どうして攻撃してこないんだね?」
やはり相手は案の定、聞いてくる。
「素直に私が教えると思うのです?」
だから、先ほど相手が言った言葉を使って返す。
「まあ、そういう事を言ってられるのは今の内だけだと思うのですが。」
そしてまた攻撃してくる。
もちろん相手は自分を殺しにかかっている。
だが、それでも殺しはしない。
その後も戦いは続いた。
「君もやるね。 まさかそれで刀相手にここまでやるとは思わなかったよ。」
「あら? 私は手加減しているのよ?」
しかしそろそろ終わらせなければ外で待っているやよいが危険であった。
そう判断したカルラは多少やり方が荒いが、やる事にした。
パワーがフリアグネより圧倒的に強いカルラはある程度抑えて、バットで殴る事にした。
本当はしたくなかったが、このままではいつまでも終わらない。
フリアグネがまたも攻撃を仕掛けてくる。
カルラはそれをブロックせずに避ける。
そして、カルラは腕めがけてバットを振る。
ゴキッ…
鈍い音をたてて、フリアグネの手から刀が落ちる。
それを逃さないカルラは素早く刀を回収する。
「手加減してるって言ったでしょ?」
「クッ…」
左腕を押さえながら、なおも立ち上がるフリアグネ。
「あら? まだやる気?」
「…」
しかしフリアグネはなにも言わない。
「今回は見逃したけど、次回からは容赦しないから覚悟するんですわね。」
そしてカルラは一切戦いの疲れを見せずに、やよいの元へと走っていった。
そこに残されたフリアグネは左腕を押さえながら、近くのベンチに座ったのだった。
「ああ、愛しのマリアンヌ…」
そして彼は呟く。
「この殺し合いを終わらせてすぐ戻るよ…」
それは元の世界にいる大事なものへのメッセージであった。
【B-2 百貨店内/1日目・深夜】
【フリアグネ@灼眼のシャナ】
[状態]:左腕骨折
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品0~2
[思考・状況]
基本:愛しのマリアンヌのため早く脱出する。
1 今はケガを直す。
2 できるだけ人数を減らしていく。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
一方百貨店出口付近ではやよいが待っていた。
「もしかしてカルラさんまで…」
結構な時間がたったせいか、彼女はカルラがもしかしたら死んでしまったのかと思っていた。
だが、やよいはそこを離れなかった。
それはもちろん仲間であるカルラを見捨てることなんて彼女にはできないからである。
だから、彼女はカルラをとにかく待ち続けた。
きっと帰ってくることを信じて…
そしてそれは叶ったのである。
「心配かけてわるかったですわね。」
「カ…カルラさん!」
カルラはやよいの元へと帰ってきたのである。
「怪我とかないんですか!?」
「大丈夫よ。 私はあんな程度じゃやられないもの。」
これ以上、仲間を失いたくなかったやよいの目には涙がたまっていた。
「やよい!?」
「心配したんですよ? カルラさんがもしかしたらって…」
カルラはこの時、やよいに申し訳ないことをしたと思っていた。
いくらなんでも時間をかけすぎた。
そしてそれが、やよいを余計に悲しくさせた。
「ごめんなさいね。 私がもっと早く帰ってくれば…」
「謝らなくていいですよ…。 というよりうれしいんです。」
やよいはそれほどカルラの事を心配していたのだ。
だから、自然に涙も出てきたのだ。
とりあえずカルラは敵の刀を奪っておいたという事だけ言っておいた。
相手を傷つけたなんて言ったらやよいが悲しむからである。
そしてやよいも泣き止やんだところで、二人は海岸沿いの道へと進んでいった。
【C-2 道/1日目・深夜】
【高槻やよい@THE IDOLM@STER】
[状態]:深い悲しみ(少しおさまりました)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、レイジングハート@魔法少女リリカルなのは、陰陽玉×2@東方Project、ヤクルト×12@ローゼンメイデン
[思考・状況]
基本:他の5人のアイドルを探す
1 殺し合いはしない
2 カルラと行動する。
【カルラ@うたわれるもの】
[状態]:健康
[装備]:七天七刀@とある魔術の禁書目録
[道具]:支給品一式、ソフトボール用品@とらドラ!、エルルゥの薬箱@うたわれるもの
[思考・状況]
基本:ハクオロを探し、守る。
1 相手が襲ってきたら攻撃する。 殺すかは未定。
2 やよいと行動する。
【備考】
百貨店内は支給品と交換することで得られるコインを使って、買い物などができます。
支給品1つ=コイン5枚で交換できる。
なお、今回やよいとカルラが訪れたレストランには他にもメニューはあります。
やよいが食べたのは「花丸ハンバーグ@ローゼンメイデン」、
カルラが飲んだのは「伊吹萃香の酒@東方Project」です。
【レイジングハート@魔法少女リリカルなのは】
主人公である高町なのはが使用するインテリジェントデバイス。
スターライトブレイカーだって撃てちゃいます。
一般人が使えるかどうかは不明。
【陰陽玉@東方Project】
博麗霊夢の武器。
太極図は、白い部分が「陽」、黒い部分が「陰」を表わしている。
【ヤクルト@ローゼンメイデン】
水銀燈の「乳酸菌取ってるぅ~?」でお馴染みのもの。
普通の店で購入できる普通の乳酸飲料です。
12本セットです。
【ソフトボール用品@とらドラ!】
櫛枝実乃梨などがやっているソフトボールの道具のセット。
金属バットとグローブ2つとボール3球セットで入っています。
【エルルゥの薬箱@うたわれるもの】
薬箱ではあるが、けっしていいものは入っていない。
入っているのは以下の5つ。
ワブアブの粉末:虫を乾燥させ粉末にしたもの。筋力を低下させる効果がある。
カプマゥの煎薬:辛みと独特の香りで少々飲みにくいが、気付け薬として重宝されている。
ネコンの香煙:その刺激臭のする煙をかいだ者は、激しい嘔吐感と気怠さに襲われる。
紅皇バチの蜜蝋:燃やすと微かに甘い香りを放つ蜜蝋。激しい幻覚作用を持つ。
ケスパゥの香煙:外科医術に使われる揮発性の高い液体で吸った者の意識を一瞬にして奪う。
【七天七刀@とある魔術の禁書目録】
神裂火織が使用する二メートルを越える長さの日本刀。
最終更新:2009年12月05日 11:42