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──────強く焦がれ。
強く焦がれ──────。
灰になるまで、もがき続ける。
継国緑壱という人間の生と、
黒死牟という鬼の生は、それだけの意味だった。
武家の嫡男としてこの世に生を受け、跡取りに相応しい力を育て、妻を娶り子孫を残す。
欠けのない順風満帆の道に背を向けたのは緑壱という、幼少に去った双子の弟の強さに魅入られたからだった。
忌み子として縁を消される哀れな子が、己より遥かに優れた才の持ち主である運命を呪った。
老衰で死ぬ寸前の有様で、鬼になったこの身を意にも介さず圧倒しながら止めを刺すより先に逝った運命を呪った。
生まれ持っていたもの、授かっていたもの、培っていたもの全てを捨てた果てに、結局奴の背も触れられずに敗れ去った運命を呪った。
手を伸ばしても伸ばしても、あの日には届かない。
空に昇る輪は網膜を焼く程に熱く、眩い。
近づくに従い全身に灼熱が降りかかるというのに、どれだけ進んでも同じ地平に並び立つ日は来ない。
血の滲むような鍛錬、生来備わった才能を磨き上げて積み重ねたところで、そんなものは石の階段に過ぎず、天に聳える太陽には永劫に辿り着かない。
斯様な程に、絶対の才能の差を思い知らされ、叩きつけられたというのに、渦を巻くのは昔から変わらない疑問だけだ。
何故。
何故こんなにも、同じ母から生まれた双子の間で差が出る。
なぜ奴には全てが備わり、己には何も生み出せないのか。
答えを返す者は誰もいない。傍にあるものは片端から捨ててきた。家も、妻子も、同胞も、子孫も、誇りも。
残ったものなど、ある筈がない。
地の底に堕ちてさえ光への執着は捉えて離さない。
死した後にも、記憶に浮かぶのは憎らしいあの顔のみ。
追わねばならない。
超えなければならない。
五臓六腑がねじ曲がるだけの憎悪を燃料にして、天に続く壁にしがみつく。
理由など無い。ただ、己は強く在らねばならないのだと、強迫観念にも似た衝動のままに光を求めた。
爪が剥がれる。肉がこそげ落ち骨が剥き出す。一顧だにせず壁を掻き毟る。
進まない。登れない。届かない。至らない。構わず指を動かす。
進む。進む。進む。進む。進む。進む。何も変わらない。何も。何も。
進む理由も苦しむ根源も分からぬまま、終わりのない無限回廊を彷徨う。
どれくらいそうしてきたか。時の感覚も忘れた頃になって──────ふと、光の輪郭が大きくなっているのに気づいた。
始めにこみ上げたものは、昂揚だ。
永い永い時をかけて光の元に近づいたという歓喜と、漸くこの苦しみから解放されるという、矛盾した二つの安心感が胸中を埋める。
だが此方が動かないでいるのに段々と光が広がっていくのを見て、すぐに熱が引いていく。
やがてそれが、光の方から己めがけて「落ちて来ている」と悟った瞬間───恐怖と恐慌が一気に押し寄せた。
あれほど追い続けていた光が降ってくるのに、どうしてここまで震えるのか。自分自身信じられない。
数百年を骨まで灼きつく嫉妬の怨毒に苛んでいた太陽が、手を差し伸ばしてくる。
それはまるで釈迦の手のように慈悲深く、待ち望んでいた救いが与えられる気がして、だからこそ魂の底から拒絶感が湧き出た。
やめろ。
来るな。
幼子であった頃すらしたことのないみっともない悲鳴を上げ、光から逃れようとする。
だが闇しかない辺りに身を隠す場所はない。酷使した指は眼の覆いになる前に崩れ落ち、足は棒立ちになったまま動こうとしない。
直視した眼球が蒸発し視界が闇に落ちても、迫ってくるのだけは体が感じる熱が強まってくるので感じてしまう。
やがて全身と全霊が光に飲み込まれる直前、最後に残ったありったけの力を振り絞り、声の限りに叫びを上げた。
●
三対の眼を開け目覚めれば、視界に広がるのはやはり闇。
それでも、文明の灯と満天の煌めき、そして頭上に昇る真円が照らす淡い明かりは、あの夢の白焔よりも遥かに慈悲深いに違いない。
「……」
息を吐き、手の指を慎重に動かす。冷えた夜気を肌で浴び、自己の機能に齟齬が無いかを改めて確かめる。
そうして自分が過去死したままの己であると了解し、
黒死牟───聖杯戦争においてセイバーの器を得て現界したサーヴァントは、この催しについての知識を反芻する。
聖杯戦争。千年よりも昔の太古から百年後より先の未来で歴史に名を刻んだ英傑が一同に集い、殺し合う儀式。
サーヴァントは召喚したマスターという術師と共に組んで行動する。サーヴァントは強大な戦闘力を提供し、マスターはその為の動力源になる魔力を提供する。
全ての敵を殺し最後まで勝ち残った暁には万能の願望器、聖杯が贈られ、勝者はあらゆる望みを現実のものにすることができる。
古今東西の強者と戦い、倒すことで強さを得られる。何から何まで己に似合いの修羅の闘争だといえた。
何せ鬼となる前も、より言えば鬼狩りになるより前の武士であった時より、そうすることが自然の生き方をしていた。
行いに変わりはなく、結果に待つものは
既に体を四散させた五体が完全な形で蘇っているのも、聖杯の説得力に拍車をかける。
この身を鬼に落として以来のまたとない転機。始祖に頭を垂れ血を受けたのは強さを得る手段でしかない。
鬼にすら課せられたしがらみを解き放ち、更なる高みへと昇れるのなら、衆合地獄の中に飛び込むことに躊躇いもない。
期待に胸を膨らませる
黒死牟だったが、そこで、同時に一つの可能性に行き当たってしまう。
鬼である自分が人類の歴史を紐解く英霊の座に登録されている。
サーヴァントとして召喚される条件に人か否かの分類は含まれていないのがこれで理解できる。
ならばあの男が……あくまで人であるままだった憎き弟が、召し上げられていない道理がない。
あの最強の鬼狩りが、この手で殺してもいつまでも苛んできた継国緑壱が、数多に候補がひしめく英霊の中から呼ばれる線も、無いとは言えないのではないか。
装填された知識には、英霊が召喚されるには触媒があるという。
生前の遺物であれ、精神性の相似であれ、あるいは関係性の深いサーヴァントを呼び水にして現界を果たすのだと。
仮に緑壱が召喚されるとしたら、その触媒に一番適合するものとは何か。
鬼狩りが出動する条件とは、まさに鬼が現れた時にでしかない。
まして生前の時点で対峙した敵。繋ぐ縁とするには、十分に過ぎる。
復活した肺腑で往年の吐き気が蘇る。
自身が緑壱を引き寄せる縁に据えられている。英霊と昇華されてもなお、奴は惨めな思いを与えるというのか。
緑壱に私欲などない。多くの鬼狩り同様に人を守らんが為に剣を振るってきたあの男が、我執の成就を果たさんとするこの場に集うものか。
だがもし真に蘇った緑壱がここにいれば、他の陣営をものともせずいずれ自分と邂逅する時が必ずや来る。
ならばその時は。
その時こそは─────────。
頭蓋を叩く声にこめかみが軋む音が聞こえてきたところに、視界の隅で夜の闇を染める色彩が、加速する思考に停止をかけた。
目線を下に下ろせば、足元を含めた一面には同じ種類の花が一様に赤色を咲かせていた。
「彼岸花……か……」
彼岸とは河を隔てた向こう側。転じて死後の世界。黄泉から帰還した者が召喚にしては皮肉が利いているだろう。
庭園か、遊び場か、見栄えがいいよう手入れのされてるのを見るに、野生のものではなく誰かに管理されてるらしいのが窺える。
そうしてる内に頭の熱は冷えてしまっていた。毒持つ花の香りが毒気を抜いたのか、と益体もない考えを抱く。
吹き抜けた風に、辺りの木々と、赤い花弁が揺れ、緑葉が落ちる。
その風に乗ってきた言葉が、微かな音で、だがはっきりと耳に聞こえた。
「はい……。
黒死牟さんに会えて……彼岸花さんも、ざわざわしてるみたい……」
背後からの声に振り向き、
黒死牟は召喚者と向き合う。
最低限の用心に柄元に指を這わせて不安げに佇む少女を収めた視界が、何か、おかしな錯覚を抱いた。
そこでの世界で、空は赤かった。
星も月も樹木も、そこから大地に伸びる影も。
赤い闇の中で、元から同じ色をした彼岸花だけが、反転して青く染め上げられている。
青い彼岸花。鬼の弱点の太陽光を克服する唯一の原料の名が浮かぶ。
情報の多さに脳の理解が追いつかず処理が落ちる。時間が引き伸ばされる。刹那の忘我が永遠に感じられ、抜け出す意志の欠片も出てこない。
ただ、赤い月という情景だけが記憶の底をかき混ぜる。かつてこれと同じものを見て、信じられぬものを見た。
死んでいる筈の男。闇の世界の最中に沈んでいた太陽がこつ然と浮かび上がり──────
「あ……あの……。大丈夫ですか?
黒死牟さん……」
かけられた一声で現実が戻る。世界は元に戻っていた。色は正常に映っている。
召喚されて以降、このような不可思議な現象が数回起きていた。
体にはどこにも異常の残滓が見当たらない。敵が遠方から何か術を送っているのかと危惧していたが、反応があったことは一度もない。
分かっているのは、錯覚を起こすのは決まってマスターである目の前の少女を見やった時だという、より不可解な共通点だけだ。
「その名で……私の名を呼ぶなと……言ったはずだ……。
真名は我等英霊の正体……知られれば……弱点の露呈に繋がる……」
「ご、ごめんなさい……セイバーさん……」
頭を少し下げて銀の長髪がたなびく。月光に反射して一本一本が宝珠の輝きをつけるのは、老齢の脱色ではない天然の美しさを表している。
伏せていた瞳は幽玄な深みを湛え、万華鏡の如く見返す
黒死牟自身を鏡写しにする。
三対六目の異形の男が、己を冷淡に見据えていた。
幽谷霧子という人間を
黒死牟が評すれば、「外れ」としか言いようのないマスターだった。
アイドルという、当世でいう芸事に通じてる芸妓のような弱き娘だ。
戦いの素養も経験もない。鬼狩りの一般隊士にも及ばぬ弱卒だ。
女の肉を好んで喰らう上弦の弐であれば、大正とは比べ物にもならない栄養を蓄えた餌だと嬉々と飛びつくだろう様がありありと目に浮かぶ。
周囲の空気を読まない放蕩さには辟易していたが、かといって上弦の参ほど女を絶対に喰わず、殺さないと縛りをかけているわけでもない。
必要とあれば斬るし、喰いもする。つまりは曲がりなりにも共に勝利を目指す協力者には到底相応しくない、餌にするしか使い途のないということだ。
召喚された時点で外れだと見做した
黒死牟は落胆し、即刻捨てることも選択のうちに入れてはいた。
その時は代替のマスターが見つからないまま契約を切るのはまだ得策ではないと思い留まった。
引きの運が悪かったとはいえ、サーヴァントとして召喚される機会が果たして今後どれだけあるのか。
一度も戦わず退場するのを口惜しく、聖杯の魅力を断ち切れずに現在に至る。
「何故……貴様は外に赴くのだ……」
「……?」
「私を連れて夜を見て回るなど……敵を誘う真似をして……。
ただ元いた場所に帰るのみが……お前の望みであろう……。身を潜めて私が……首級を挙げるのを……待っていればいいものを……」
本番の死合までの猶予である期間中、霧子の行動は妙なものだった。
朝から夕方までは配役である書生と芸妓に通い、日が沈んだ時刻になると偶にこうして
黒死牟と伴って街の様々な場所に出向くのだ。
霧子の聖杯に懸ける願いはなく、他人と命の遣り取りをする覚悟もない、いわば聖杯という荒波にさらわれた哀れな漂流者だ。
望みは地上への上陸、元の居場所への生還。ならば後は
黒死牟に一人任せ、自分は家に籠もり大人しくしていればいい。
他ならぬ
黒死牟がそう支持を出した。あわよくばその間に新たなマスターを拾う機会にも巡り合う。そういう算段だ。
赤子のように泣き出し喚き散らされるよりはいいが、方針に反した積極さは謎めいていた。
「月が……」
首を傾けて霧子は言った。
月から伸びた柱が紡ぎ手を導く。
「お月さまが赤ければ……セイバーさんもあったかくなるのかなって……」
「……………………………………………………。
何?」
神経の乱れ。脈拍の狂い。筋肉の収縮。早まる動悸。
生物の構造を丸裸に見透かす極みの視界は、女がこの状況に心底震えている事実を如実に示す。
脅えた演技の裏で出し抜こうと画策しているわけではないのは間違いない。
死を恐れ、暴力に耐性のない心境は
幽谷霧子の真実だ。
「セイバーさんは……寒くないですか……?」
だが目にだけは、揺るぎない意志が宿っていた。
「わたしは……あたたかいパンもスープもあって……。
お日さまにも……当たれます……。寒くならないように……ふかふかのベッドで眠れています……。
ここで生きることも……セイバーさんに……譲ってもらえるから……」
鬼である
黒死牟の顔から視線を逸らさず、まっすぐに見ている。
その顔を醜いとも、恐ろしくもないと告げているように。
「でもそれじゃセイバーさんは……どんどん寒いところにいっちゃうから……。
わたしにあげられるもの……考えたんです。彼岸花さんが咲いてる場所……おっきな向日葵の絵画さん……。
いろんなお日さまとお月さまのおはなしを……いっぱい……いっぱいって……」
何を、言っているのか、全く理解が及ばない。
霧子の話は脈絡がなく、どういう主張を伝えたいのかが抜けた、まるで白痴同然の盲言だ。
不意に色覚がブレる。また錯覚が起きつつある。黒は赤に。赤は青に。
人を斬った時にまろび出る、臓腑が開かれた艶めかしい血色とは異なる。
それは……そう、今となっては掠れて思い出せなく鳴った、鬼になってから二度と目にしなくなった空の───
「この付近に……サーヴァントの気配は感じられない……
戻れ……じきに……夜が明ける……」
答えに何も返さず一方的に打ち切ったのは、一種の防衛反応であったのかもしれない。
そうすることで指先にかかっていた、何か決定的な瓦解を起こす何かをすんでのところで忘却することができた。
「……! ふふっ……はい……!」
何が可笑しいのか、微笑んだ霧子は
黒死牟から数歩下がった位置からついてくる。
顔は見ていない。見る価値もない。マスターはサーヴァントの命綱だ。自分の命の為には守るしかない。
この女は、自分の強さに全く寄与しない。
自身を脅かす要素が一片たりとも見当たらない。
なのに理性で築いた否定を余所に記憶が呼び起こすのは、何百年の月日で唯一鮮やかに憶えている、一番忘れたい男の顔。
緑壱の如き、神に愛されし凄絶なる極まった武力もない。
緑壱の如き、非の打ち所が無い完璧な精神もない。
緑壱の如き、この世の条理を覆す超逸した才能もない。
緑壱が備える強さを、
幽谷霧子は何一つ持ち合わせていない。だから考える必要はない。意識を向ける意味はない。
この弱く憐れな女を視界に入れることが、緑壱を想起させる要因になるなぞ、有り得るはず筈がないのだから。
人の往来が増える街に続く道路に入ったところで、ぶつける先のない憤りを霧散させようと体を霊体化させる。
一人夜道を歩き帰路につく霧子。心細くはない。見えなくても傍にいるのが分かってるから。
絶やすことのない陽の暖かさを心に秘めて、狂える禍鬼を背負う少女は仮初の大地を生きていく。
鬼にも優しく降り注ぐ光を拒絶し、凶月が日輪を暗く覆い尽くすまで。
魂を灼き焦がす妄執が溶かされ、陽光が上弦を熱く飲み込むまで。
【クラス】
セイバー
【ステータス】
筋力B 耐久B 敏捷A+ 魔力C 幸運D 宝具B
【属性】
秩序・悪
【クラススキル】
対魔力:B
魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。
騎乗:B
騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、
魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。
【保有スキル】
十二鬼月・上弦:A
鬼の始祖・
鬼舞辻無惨直属の配下であるのを示すスキル。上位なほど無惨の血を多く受け強化されている。
黒死牟は上弦の壱、即ち配下の中でも最上位の位と強さを持つ。
強靭な身体能力、高速の再生力、血鬼術と呼ばれる特殊能力を持ち、頸を太陽に由来ある武器で断たれない限り不死であるが、太陽の光を浴びると例外なく肉体が消滅してしまう。
また、高濃度の藤の花の成分も太陽ほどでないが弱点となる。
月の呼吸:A++
鬼殺隊が鬼と戦う為に編み出した特殊な呼吸法、全集中の呼吸のうちの一つ。
ただでさえ高い鬼の身体能力を、呼吸により更に増幅させている。
透き通る世界:A
至高の領域、無我の境地とも呼ばれる。
極限の鍛錬と集中力により敵の肉体……筋肉・骨格・内臓が透明に見えるようになり、動きを完全に見切ることが可能となる。
焦瞼:B
太陽の光に目を焼かれ、強さを希求する以外何も見えなくなった男の妄念。
過ちに気づかず、捨てたものを省みず、死んだ後も光に向かって這いずり回る。
継国緑壱への妄執がある限り、いかなる救いや罰の形を提示されても、このサーヴァントがそれを認識することはない。
スキルとしては戦闘続行と精神汚染の複合。追い詰められ緑壱を脳裏に浮かべる毎に精神が崩れ、戦いが形振り構わないものになっていく。
【宝具】
『月の呼吸・虚哭神去』
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:0~16 最大捕捉:10人
つきのこきゅう・きょこくかむさり。
鬼殺隊が使う全集中の呼吸と、鬼が用いる血鬼術とを組み合わせた技。
刀身周りに大小様々な月輪が発生し、間合いに入った敵を斬り刻む。
虚哭神去は刀の銘であり、
黒死牟の肉体から作られているので生産は容易、刀身を長大化させると効果範囲は更に広がる。
黒死牟は己の宝具をこれのみだと信じ切っている。
『月蝕日焦』
ランク:D- 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:継国緑壱
つきはくさりひにこがれるのみ。
本人も自覚しない宝具。消滅の危機に陥った時発動。負傷を全快し、頸の弱点を克服する。
ただし肉体は剣士の面影も残らない異形になる。
黒死牟がこの宝具を認識した瞬間、霊核に致命的な瓦解が起こり全能力が急激に落ちる。
強化ではなく、罪の自覚を叩きつける為だけの自滅宝具。
【weapon】
『虚哭神去』
その気になれば肉体そのものから生やすこともできる。
【人物背景】
十二鬼月・上弦の壱にして、元・鬼殺隊の剣士。
人間の頃の名は継国巌勝。『始まりの呼吸』の使い手にして最強の鬼狩り、継国緑壱の双子の兄。
隔絶した弟の強さを超える為に家柄を捨て、妻子を捨て、寿命を捨て、人間を捨て、子孫を捨て、命すら捨て、その果てに何も掴めなかった男。
【サーヴァントとしての願い】
強者と戦い、聖杯を手に入れることで緑壱を超える強さを手に入れる。
【マスター】
幽谷霧子@アイドルマスターシャイニーカラーズ
【マスターとしての願い】
元の世界に帰りたい。
けれど自分が招いたこの人を───
【能力・技能】
アイドル業の傍ら模試でB判定を出すほど学力も高い。医者の両親を持ち、本人も将来は医者志望。
【人物背景】
283プロダクション所属のアイドル。ゴシック&クール系5人組ユニット「L'Antica」のメンバー。
性格は心配性。優しさのあまり常に周囲に気を遣っている。
独特の世界観を持ち、口調や仕草に神秘性を抱く人もいる。
常に体に包帯を巻いているが怪我をしてるわけではなく、気分を落ち着かせるためのおまじないだとか。
「霧子が……お日さまなんだ……」
【方針】
戦いは望まない。具体的な方針は定まっていない。
最終更新:2021年06月07日 21:54