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水銀燈と林間学校 - (2006/03/08 (水) 22:01:15) の最新版との変更点

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今日は夏休みを利用した林間学校の日。生徒、そして教師たちとみんなそれなりに楽しんでいたが、1人だけそうではないものもいた。水銀燈である。 電波も入らなければ、TVも何も無い。おまけに夜10時には消灯という閉鎖的な環境に、水銀燈は飽き飽きしていた。 1日の行事も終わり後は寝るだけなのだが、夜12時になっても目はさえてくるばかり。かといって誰かと話をしようにも、相部屋の薔薇水晶、雪華綺晶、そして翠星石はもう完全に寝入っている。 翠星石にいたっては、人の布団を奪い取る始末。 水銀燈「…これじゃ、寝ようにも寝れないじゃなぁい…」 と言いつつ布団を引っ張ってみるが、それでも全く起きる気配の無い翠星石。 水銀燈「…つまんないわねぇ…ちょっと街まで行ってこようかしら…」 そう独り言をつぶやくと、コテージの外へ出て行ってしまった。 さて街に出ようと言っても、行きはバスでここまで来たため車は使えない。かといって歩くのには遠すぎるとあって早々にそれを諦めた水銀燈。 どこか別のコテージで、同じように起きている生徒はいないかと丹念に探していたところ、後ろから声がかかる。 真紅「…いくら寂しいからって、生徒に夜這いをするのはどうかと思うわ。」 あきれた顔で、懐中電灯を照らす真紅。 水銀燈「なっ!違うわよ、お馬鹿さん。眠れないから少し散歩してただけよぉ。ところで、あなたは何してるのぉ?」 真紅「見回りよ。今日は私たちのコテージが見回り担当なのだわ。そんなことも忘れたのかしら。」 ああ、そういえばそうだったと思い出す水銀燈。 真紅「ねぇ、見回りもひと段落したし、少しお話でもしない?」 近くのベンチを指差す真紅。いいわよぉと応じる水銀燈。 他愛も無い話をしつつ、ぽつりとつぶやく真紅。 真紅「ふぅ、学校でもこれぐらいあなたと仲良く話せればいいのにね…。」 水銀燈「な、なによ急に…キモチ悪いわねぇ…」 真紅「あら、本心よ?いっつも喧嘩ばかりしてるから、信じてもらえないかもしれないけど。」 水銀燈「そう、でも私も別にあなたのこと嫌いじゃないわよぉ。ただ面白いから、からかってるだけ。あなたの教育理念とか人柄は、とてもすばらしいものだと思ってるわぁ。それこそ、見習いたいぐらい…ね。」 真紅「あなた…変なものでも食べたの?雪でも降るんじゃないかしら…。」 かもね、と笑う水銀燈。ふと、空を見上げる真紅。 真紅「綺麗な夜空ね…都会では考えられない光景だわ…」 水銀燈「そうねぇ…たまには、こういう夜もいいかもねぇ…」 しみじみと語り、やがてそれぞれのコテージに戻っていく2人。そして、1日目の夜が明けた。 2日目の朝、昨日の夜とはうって変わって、生徒たちの元気な声がこだまする。 そして、生徒ではないものの声も… 水銀燈「し~ん~く~!!何で、私のだけご飯の量がこんなに少ないのよぉ!!」 真紅「働かざるもの、食うべからずだわ。」 水銀燈「あなただって、見てただけじゃなぁい!だからそんな、胸の割にお尻ばっかり太るのよぉ。私のと代えてあげるわぁ。」 真紅「な…なんですって!?」 翠星石「こらぁ!2人とも、メシの時ぐらい静かに食いやがれですぅ!!」 素直になれない2人が、そこにいた。 おわり
今日は夏休みを利用した林間学校の日。生徒、そして教師たちとみんなそれなりに楽しんでいたが、1人だけそうではないものもいた。水銀燈である。 電波も入らなければ、TVも何も無い。おまけに夜10時には消灯という閉鎖的な環境に、水銀燈は飽き飽きしていた。 1日の行事も終わり後は寝るだけなのだが、夜12時になっても目はさえてくるばかり。かといって誰かと話をしようにも、相部屋の薔薇水晶、雪華綺晶、そして翠星石はもう完全に寝入っている。 翠星石にいたっては、人の布団を奪い取る始末。 水銀燈「…これじゃ、寝ようにも寝れないじゃなぁい…」 と言いつつ布団を引っ張ってみるが、それでも全く起きる気配の無い翠星石。 水銀燈「…つまんないわねぇ…ちょっと街まで行ってこようかしら…」 そう独り言をつぶやくと、コテージの外へ出て行ってしまった。 さて街に出ようと言っても、行きはバスでここまで来たため車は使えない。かといって歩くのには遠すぎるとあって早々にそれを諦めた水銀燈。 どこか別のコテージで、同じように起きている生徒はいないかと丹念に探していたところ、後ろから声がかかる。 真紅「…いくら寂しいからって、生徒に夜這いをするのはどうかと思うわ。」 あきれた顔で、懐中電灯を照らす真紅。 水銀燈「なっ!違うわよ、お馬鹿さん。眠れないから少し散歩してただけよぉ。ところで、あなたは何してるのぉ?」 真紅「見回りよ。今日は私たちのコテージが見回り担当なのだわ。そんなことも忘れたのかしら。」 ああ、そういえばそうだったと思い出す水銀燈。 真紅「ねぇ、見回りもひと段落したし、少しお話でもしない?」 近くのベンチを指差す真紅。いいわよぉと応じる水銀燈。 他愛も無い話をしつつ、ぽつりとつぶやく真紅。 真紅「ふぅ、学校でもこれぐらいあなたと仲良く話せればいいのにね…。」 水銀燈「な、なによ急に…キモチ悪いわねぇ…」 真紅「あら、本心よ?いっつも喧嘩ばかりしてるから、信じてもらえないかもしれないけど。」 水銀燈「そう、でも私も別にあなたのこと嫌いじゃないわよぉ。ただ面白いから、からかってるだけ。あなたの教育理念とか人柄は、とてもすばらしいものだと思ってるわぁ。それこそ、見習いたいぐらい…ね。」 真紅「あなた…変なものでも食べたの?雪でも降るんじゃないかしら…。」 かもね、と笑う水銀燈。ふと、空を見上げる真紅。 真紅「綺麗な夜空ね…都会では考えられない光景だわ…」 水銀燈「そうねぇ…たまには、こういう夜もいいかもねぇ…」 しみじみと語り、やがてそれぞれのコテージに戻っていく2人。そして、1日目の夜が明けた。 2日目の朝、昨日の夜とはうって変わって、生徒たちの元気な声がこだまする。 そして、生徒ではないものの声も… 水銀燈「し~ん~く~!!何で、私のだけご飯の量がこんなに少ないのよぉ!!」 真紅「働かざるもの、食うべからずだわ。」 水銀燈「あなただって、見てただけじゃなぁい!だからそんな、胸の割にお尻ばっかり太るのよぉ。私のと代えてあげるわぁ。」 真紅「な…なんですって!?」 翠星石「こらぁ!2人とも、メシの時ぐらい静かに食いやがれですぅ!!」 素直になれない2人が、そこにいた。 おわり

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