「ぬこ捕獲」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

ぬこ捕獲 - (2006/03/13 (月) 22:34:27) のソース

 「キャーーーーーーーー」 
  その事件は1人の教諭の悲鳴からはじまった。 

 「じゃあ、ここの和訳をA君やってください」 
  いつものように真紅が授業を進めていると 
  ふと教卓の下に何かがいるのに気づいた。 
 「何かいるのだわ」 
  そういって真紅がのぞいた瞬間、 
  その謎の物体が飛び出した。 
  真紅がその物体が何であるのか理解するのには 
  時間がかかった。 
  体の大きさが70cmはあろうかという丸々とした物体。 
  しかし、その物体の正体がわかったとき、真紅の血の気が引いた。 
  それは大きなネコであった。大のネコ嫌いの真紅には 
  たまったもんではない。 
 「キャーーーーーーーー」 
  と悲鳴を上げ真紅はたおれてしまった。 


  真紅に駆け寄る生徒たち。すると、ネコは逃げてしまった。 
  生徒が動揺していると、校内放送のチャイムが鳴った。 
  そこからする声はローゼンのものであった。 
 「えー、全校の諸君。今、校内にネコが侵入しています。 
  それを捕まえてください」 
  またいつもの思いつきかと全校がため息をついていると、 
 「ちなみにそのネコは街の大富豪小池さんの愛猫で 
  捕まえた人には15万の賞金が出るそうです」 
  その言葉で全校生徒の目の色が変わった。 
  無論、教師陣も例外ではない。 
 銀「ヤクルト飲み放題だわぁ」 
 雛「うにゅー食べ放題なのー」 
 金「楽してズルして賞金ゲットかしらー」 
 翠「賞金は誰にも渡さんです」 
 蒼「新しいPC欲しかったんだよね」 
 薔「きらきーの・・食費・・」 
 雪「コレクションの・・資金・・」 
 こうして学園全体を巻き込んだ大捕り物が始まった。 
  
  
----

  雛苺の場合 

  雛苺は校庭の茂みに隠れていた。 
  その視線の先には苺大福が置かれている。 
 雛「ネコさんもうにゅーが大好きに決まってるの~ 
   待ってれば必ずネコさんがくるの~」 
  満面の笑みである。 
  しかし、その日の夕方になってもネコは来ず、 
  すっかり眠りこけている雛苺の姿があったそうな。 

----

  きらきーとカナリアの場合 

  雪華綺晶は教室で廊下を見ながらジッと息を潜めていた。 
  その視線の先にはブービートラップが仕掛けられていた。 
  下の方に糸があり、それを切ると網に引っかかるという 
  古典的な罠である。  
 雪「・・コレクション・・」 
  雪華綺晶の頭の中にはそのことしかなかった。 
  トトッ 
  廊下の先から足音がして、雪華綺晶は身構えた。 
  プチッ  ガサガサッ 
  獲物がかかった音がして雪華綺晶は飛び出した。

  廊下に飛び出した雪華綺晶が見たものは・・・ 
  「こっ、これはどういうことなのかしらー」 
  そこにいたのは同僚の金糸雀の姿だった。 
 雪「・・金糸雀・・」 
 金「雪華綺晶!早く降ろすのかしらー。 
   ネコに逃げられてしまうのか・・・」 
   口調を強めて言おうとした金糸雀だが、 
   最後まで言うことはできなかった。 
   なぜなら雪華綺晶の手には銃が構えられていたからである。 
  金「雪華綺晶・・目の色がおかしいのかしらー・・ 
    やめて欲しいのかしらー・・」 
  雪「私の・・コレクション・・」 
    チャキ 
  金「キャーーーーーーー」 
    こうして金糸雀は雪華綺晶のお仕置きを受けたのであった。 

----

  薔薇水晶と翠星石 
   
  薔薇水晶は教務室にいた。そして教務室の机の上にはネコがいた。 
  たまたま薔薇水晶が教務室に入るとネコがいたのである。 
  今月はいつもの月以上に雪華綺晶の食費がかさんでいるので 
  15万は確実に欲しかった。 
  しかし、力ずくで捕まえるのは 
  薔薇水晶には到底無理だろう。 
  そこで薔薇水晶は冷蔵庫に行き牛乳を取り出した。 
  それを皿につぎ、それをネコの前に置いた。 
 薔「さ・・お飲み」 
  薔薇水晶がそう言うとネコは素直に牛乳を飲み始めた。 
 薔(カワイイ・・) 
  薔薇水晶が心の中でそんなことを思っていると 
  ネコは牛乳を飲み終え薔薇水晶のほうを見ている。 
 薔「おいで・・」 
  そう言うとネコは少しずつこちらに寄ってくる。 
  あと一歩くれば捕まえられるという所で廊下から足音がした。 
目安箱バナー