【名前】甘粕一釟(あまかす かずてつ)
【性別】男
【所属】科学
【能力】念動能力(サイコキネシス)→完全サイボーグ化してからは無能力者。
【能力説明】レベル1
超能力は肉体という要素を通して初めて成り立つようで、完全に箱状の機械となってからは、超能力は完全に失われた。
【概要】
享年10歳、
甘粕金八の一人息子でFOP(Fibrodysplasia Ossificans Progressiva;進行性骨化性線維異形成症)と呼ばれる、筋肉が徐々に骨へと変化していき最終的には心筋が骨化し心不全を起こし死亡するという難病を抱えている。彼の場合は親交が一般的なFOPよりも比較的早く、20歳まで生きられるかどうかだったと言われている。
甘粕金八が最高責任者となり進めていた研究“
人体脳介機化計画(BMI化計画)”の最初の
被験者であり、本実験において最初にして最後の死亡者。死亡の原因は甘粕金八が脳介機装置に組み込んでおいた対ウィルス用自己防衛プログラムの誤作動とされているが、
実際の所は金八に対して私怨を抱いていた同研究関係者が彼の脳内へハッキングを行った事により自己防衛プログラムが改竄され、その結果自分の人格を不適切なデータとしてプログラムが処理してしまいデータ化された人格が消去され、死亡した。
(正常な細胞が誤った情報を受け取った白血球により破壊される、リウマチなどといった自己免疫疾患と同様の理屈)
甘粕金八本人は自分が良かれと思って組み込んだプログラムのせいで息子が死んだものと勘違いしており、この死亡事故がトラウマとなっている。ちなみに脳内へハッキングを仕掛けた研究関係者は彼の後を継ぐ形で実験を継続、最近では脳のデータだけを駆動鎧に組み込んで“人体を必要としない駆動鎧・サイボーグ”を作る研究に携わっている。
本人の性格は非常に温厚で、動物や自然が大好きな普通の少年だった。
実験が成功した暁には学園都市の第十九学区にある緑の多い公園へと連れて行ってもらえる約束をしていたらしく、それを頼りに辛い実験に耐え続けていた。
人体脳介機化計画(BMI化計画)
人の脳をデータ化して、チップなどに保存する事で肉体から機械へと意識、人格を移送するという、広義的な完全サイボーグ化を実現させるために発足された計画。
最高責任者は甘粕金八、被験者は最後の方まで集まらなかったので結果的に金八の息子がその被験者となった。金八の息子を被験者にしたのは本人の持つ難病の解決策になる事を世間にアピールする為でもあり、金八も自分の息子の寿命が少しでも延びるならと渋々承諾したものの、プログラムの不具合により被験者は死亡。電脳化実現の困難さと実現するにあたっての課題が浮き彫りになる結果となった。
金八一人に自己の責任を背負わせる形で実験自体は凍結。しかし脳介機化の分野は同研究関係者の手によって引き継ぎされ別の実験機関で引き続き似たような研究が行われている。
【特徴】
実験前はどこにでもいる様な素朴な少年、実験後は至る所に配線が繋がれた灰色箱状の物体に成り果てた。
【台詞】
事件の現場は凄惨たるものであった。
父親の金八氏の必死のプログラム解析の努力もむなしくデータの海に沈められた息子を前に、金八氏はただただ泣き崩れるしかなかった。
周りの研究員たちもその悲しみは一入であったらしく、見な口を噤んでいて、部屋に響くのは息子だったモノから繰り返される“データ消去完了。脅威は見当たりません”という警告音と、息子の早すぎる死を受け入れられぬ親のすすり泣く声だけであった。
――――――学園都市某新聞に記載されていた本研究関係者の発言より抜粋
【SS使用条件】
とくになし
最終更新:2013年03月25日 20:16