☆ とある公園
焔火「あっ。目、覚めたんですね。良かった。心配しましたよ?」
闇城「むむ・・・ここは」
焔火「プールからすぐそばの公園です。鼻血以外に目立った傷はなかったのでここで、しばらく見守っていたんです」
闇城「あんたは・・・あの時の(巨乳の)子か・・・悪いな世話になって」
焔火「私だけじゃありませんよ。破輩先輩だってあなたをここまで運ぶの手伝ってくれたんですから」
焔火「その破輩先輩は今日も学校周辺の見回りをしないといけないからもう帰っちゃいましたけどね。それで私がここで一人残っているというわけです」
闇城「まあ何にせよ助かったのは事実だ。なんかあんたたくましいというか頼もしいっていうか、まるでヒーローみたいだな」ハハッ
焔火「え・・・私がヒーロー?」
闇城「ああ、悪い。女子だったら普通ヒロインだよな」
焔火「い、いえ。その・・・うれしいです」
焔火「えへ、えへへ」テレテレ
闇城(何だこの反応)
119 :■■■■
焔火「あの、実はですね。私、ヒーローに憧れてるんです」
闇城「それはまた、女の子にしては変わった夢だな」
焔火「うーん。それは私を助けてくれた人の影響かな? まあ、そのおかげで今の私がいるんですけど」
焔火「誰かを救いたくて、誰かの力になりたくて。ただがむしゃらに頑張ってきたんです」
闇城「めんどくさがり屋の俺とは大違いだ。あんた。その歳でそれだけ確固たる信念があるのは素直にすげえと思う」
焔火「そ、そうですかね。でもこんな私でも時々不安になる時があるんですよ」
焔火「自分の行っていることが本当に正しいのか。偽善じゃないのか独善じゃないのか。そう思うと眠れない夜もありました」
焔火「けど、あなたのお陰で少し自信が取り戻せた気がします!」
闇城「ほう、そりゃあよかった。あんたはそういうふうに『胸』を張ってるほうが似合ってると思うぜ?」ハァハァ
焔火「何か・・・セリフと表情が噛み合っていない気がするんですが」
120 :■■■■
闇城「気のせいだろ。とにかく・・・もしまた迷っちまった時には自分の『胸』に問いかけてみろ」ゴクリ
闇城「きっとそこには『胸』を揺らす冒険が待ってるだろうよ」ニヤニヤ
焔火「なんでさっきから胸を強調して言うんですか!? というか最後はもはや胸って言いたいだけでしょあなた!」
焔火「なんか自信なくなってきちゃいました。こんな人にヒーローなんて言われても嬉しくない」シュン
闇城「馬鹿野郎! 普段は絶対相容れないHENTAIとHEROだが、お前はHENTAIからHEROとしての支持を受けてる! これはすごいことなんだぜ?」
焔火「えっ? そうなんですか」
闇城「うん。まじ超すごい」テキトー
焔火「はえぇぇ・・・なんかまた自信が湧いてきました。よくわからないんだけど私すごいんですよね!?」
闇城「もちろんだとも!」
闇城(何この子。単純かわいい)
焔火「あ。もうこんな時間だ。そろそろ帰らなきゃ」
闇城「俺のことは気にするななんとか歩いて帰れそうだ」
121 :■■■■
焔火「えっとじゃあ、その」
焔火「おやすみなさい闇城さん」
闇城「おやすみ」
焔火「あ、あと。もしなにか大変なことに巻き込まれたら私を呼んでください」スッ
闇城(メアドと名前が書かれた紙を渡された。嬉しい)
焔火「なんたって私はヒーローですから。困った人がいればどこにでも駆けつけますよ! それでは」タッタッタ
闇城「活発な子だったな。焔火ちゃんか・・・胸もでかいし悪くねえ・・・」
闇城「なんかまた忘れているような気がするけど、まあいいや。焔火ちゃんに出会えただけで十分さ」
二日目C 完
最終更新:2016年01月18日 18:10