闇城の夏休み14日目で鉄砲町を追う場合。

126 :十四日目IF
夏休み初日に知り合った御坂美琴そっくりの(ただし胸は全く似ていない)常盤台生・美坂未琴
中学生になってから一度も遊園地に行けていないという、彼女のため一緒に遊園地に行こうとした我らが闇城降魔
しかし待ち合わせ場所にいたのは、鉄砲町大筒だった!!

彼女は暗部組織『クラウド』のメンバーでありながら、友達になってくれて学園都市の『闇』から鉄砲町を救おうと、
必死になってくれた闇城が反対に『クラウド』の他メンバーに殺される寸前で彼を助けてくれた人物だ。
しかし彼女は未だに『クラウド』および学園都市の『闇』から抜け出せずにいた。

そんな彼女の様子を目の当たりにした闇城は………


闇城「すまねえ美坂!さっき急に大事な用事が入った!急ぎの用事なんだ!」

闇城(俺が表で平和に暮らしている間も、鉄砲町は未だに「闇」の中で苦しんでいる・・・)

闇城(そんなアイツを放っておけるかよ!)

美坂「そうですか・・・遊園地、楽しみでしたけど降魔さんがそこまで言うほどの用事なら仕方ありませんね」

闇城「本当にすまない!美坂!」

美坂「今度はきちんと約束、守ってくださいね。それじゃ、急いでください。降魔さん」

闇城「おう!」

ダダダッ

美坂(必ず・・・無事に帰って来てくださいね・・・降魔さん)


☆遊園地から離れた裏路地


闇城「鉄砲町!!」

鉄砲町「!?」

鉄砲町「どう・・・して・・・!?・・・・・・約束が・・・あったんじゃ・・・」

闇城「あんな様子のお前を見て放っておけるかよ!」

闇城「またあのメディアって奴が邪魔するなら、二度と邪魔できねえようにぶっ飛ばしてやる!」

鉄砲町「闇・・・城・・・」

127 :十四日目IF

ズバァッ!

互いにゆっくり歩み寄ろうとする2人の間を引き裂くかのように、
高圧で飛ばされた水鉄砲で地面に“線引き”が行われる。

闇城「何だ?」

不知火京「半端な覚悟なら、それ以上は進まないでもらおうか。それがお互いのためだ」

鉄砲町「不知火・・・」

闇城「お前もクラウドって殺し屋集団の一員か!・・・見たところ中学生なのにか!?」

不知火「そうだ。それにこの世界に年齢は関係ないさ」

不知火「さて、俺たちも忙しい身だ。すぐに鉄砲町も仕事に戻らないといけない」

闇城「「闇」を知ってしまった俺を始末しようってのか!メディアって奴がそうしようとしたように!」

不知火「フッ、普段俺にさんざん「甘い」と言っておきながら殺しそびれるとは、メディアも詰めが甘い」

不知火「慌てるな。お前を殺せという命は受けていない」

闇城「?」

不知火「だから特別に選ばせてやる。これからどうするかをな・・・」

不知火「クラウドに入るか、ここで我々との縁を完全に切るか、・・・お勧めはしないがここで死ぬか、だ」

闇城「俺は・・・」

1 「わかった。クラウドに入るよ」
2 「わかった。お前ら「クラウド」のことは完全に忘れるよ」
3 逃げる
4 徹底抗戦
5 その他

128 :■■■■
1

129 :十四日目IF
闇城「・・・わかった。クラウドに入るよ」

闇城(学園都市の『闇』が相手となると、今すぐに、必ず、ってのは無理かもしれねえ・・・)

闇城(だが俺は何ヶ月、何年・・・いや何十年かかったとしても・・・鉄砲町!お前を必ず救う!そのためには一時的にこうするしかねえ)

不知火「そうか。お前が物わかりのいい奴で助かったよ。そのことについて連絡するから少し待ってくれ」ピッ

不知火『・・・不知火だ。今周辺で観察してる下部組織の連中に告ぐ。この男が少しでも妙なマネをしたら即殺せ。いいな』

下部組織メンバー『了解』

鉄砲町「・・・・・・・・・」

鉄砲町「闇城・・・本当に・・・よかったの?」

鉄砲町「私を・・・救うために・・・・・・暗部に入るような・・・ことになっちゃって・・・・・・」

不知火「待たせたな。ここからは歩きながら話そうか」

闇城「ああ」

鉄砲町「・・・・・・・・・」

130 :十四日目IF


不知火「お前の実力はメディアや鉄砲町から聞いている。だが妙なマネをすれば命はない。それだけは覚えておいてくれ」

闇城「・・・わかった・・・」

不知火「俺たちとしても、レベル4でメディアと鉄砲町を退ける程の実力者が入ってくれることは嬉しい」

不知火「だが、もう一度釘を刺して置くぞ闇城降魔。・・・・・・もう二度と日常には戻れないぞ」

闇城「・・・あ~だりい!わかってるよ。だが命あってのものだねだ。アンタがそういう案を出してくれたから従ったまでだ」

不知火「そうか」

不知火(フッ、他の連中なら即殺すのも多いが仲間に引き入れようとは・・・結局俺も甘いのかもしれんな・・・)

不知火(いや!闇城を仲間に引き入れたのはあくまでも戦力として期待してだっ!決して標的以外を殺すのに抵抗感があるからではないっ!!)ブンブン!

鉄砲町「・・・・・・」スッ

『どうしたの?不知火』

不知火「・・・いや、何でもない。まずはここから一番近いアジトに案内しよう」

闇城(今すぐには無理だ。学園都市の『闇』は俺1人ではあまりにも強大過ぎる・・・今は生き残り、いつか機会を待つしかない・・・いつか・・・)

鉄砲町(・・・闇城・・・・・・)

ごめんな美坂・・・当分遊園地には一緒にいけそうにねえや
網走・・・・・・変わることができたお前ともう一度会いたかったよ
『夏休みに入った今なお・・・どこかで風鈴は悲しみの音を上げている』・・・か。俺もそんな悲しみを放っておけない。
破輩先輩殿、これを教えてくれた貴女を手伝えないのは心苦しいがな。
焔火ちゃん・・・この先敵同士になったとしても君達とはできれば戦いたくないな・・・
啄・・・仮屋・・・お前らもこんな俺と友達でいてくれて、ありがとうな。

『闇城降魔のめんどくさいけど平和で楽しい夏休み』はここまでだ。

131 :十四日目IF


こうして『平凡な夏休み』と『表の世界の』闇城降魔は死んだ。
いつになったら、どうやったら救われるのかはわからない。何年、何十年かかるかもわからない。
もしかすると一生このままかもしれない。いやどこかで死んでしまうかもしれない。
しかし闇城降魔は『闇』に囚われ続けているたった1人の少女を救うため、
地獄の底まで進む道を・・・あえて『闇』の住民となる道を選んだ。
この茨の道が報われるのかどうかは・・・・・・
神のみぞ知る

十四日目IF――闇城クラウドに入る――完


※一応十四日目IFは完結ですが、闇城暗部編とか続きを書いてくださる方がいれば使ってくださっても結構です。

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最終更新:2015年08月01日 22:14