975 :■■■■
闇城「――はっ!」
闇城「なんていうことだ・・・またここにも禁断の果実を携えた咎人が・・・!!」
ヒナミ「どうしたの闇城? 汗びっしょりだよ?」
ホナミン「さあ戦おうヒナミン。私と君は戦いの中でしかお互いを知り得ることができない。これ以上の会話は無意味、あとは拳で語り合うのみ」
ホナミン「ううう・・・どりゃあああああああああ!!」ゴッ
ヒナミ「な・・・なんていうオーラなの!? この力計り知れない・・・いつの間にこれほどの力を!」
闇城(胸のデカさでは圧倒的にホナミンだ・・・しかしイラン部分まででかい・・・俺よりもガタイがいいんじゃねえか?)ゴク
闇城(いくら俺がおっぱい聖人だとしても、さすがに・・・)
闇城(いやいや! 自分のポリシーを曲げる気か!? おっぱいこそ全ておっぱいこそ正義!)
闇城(崎野には悪いが・・・俺はホナミンとやらの味方をする!)
976 :■■■■
闇城「そこまでだ」バッ
ヒナミ「な・・・闇城。そこをどきなさい。戦いの邪魔よ」
ホナミン「そう。一般人は危険だから下がっときなさい」
闇城「ヒナミ、ここは帰れ」
ヒナミ「な・・・ッ」
闇城「俺はこの熱血フラワー側につく。もし相手取るなら2対1だ」
ホナミン「ようやく幻術から目を覚ましたんだね。そう、今のヒナミンは危険。近づいちゃダメだよっ!」
ヒナミ「そんな・・・闇城。私は・・・アンタなら、短くはない付き合いだしこっちに着いてくれると思ったのに!」
闇城「悪いな。俺の中の性義感が囁くんだよ・・・偽乳は悪。巨乳に味方せよと」
ヒナミ「・・・くっ! そんなに胸が大きい方がいいの!? だったら!」
ヒナミ「・・・だったら・・・」
グッ・・・
ヒナミ「勝手にしなさいよ・・・」
ヒナミ「私は・・・帰るわ」クルッ
ヒナミ「私だって・・・私だって好きで偽ってるわけじゃないのに・・・!」ボソ
977 :■■■■
闇城「悪いな」
ヒナミ「次あったら覚えてなさい、もうアンタは・・・敵なんだから」
タッタッタ・・・
闇城(少し悪い事したかな。結局飯いけなかったし)
ホナミン「ふう。助かったよ。腐ってもヒナミン。もし本気でやりあうんだったらここら一帯が焦土と化していただろうし」
ホナミン「無用な犠牲が出なくて済んだ」
闇城「・・・まだ続けるのか?」
ホナミン「何を?」
闇城「ホナミンごっこ」
ホナミン「なにをいってるのかサッパリ。ホナミンはホナミンだし」
闇城(アカン。これ崎野のやつよりも重症だ)
ホナミン「ふぅ・・・けど暑いなぁ。脱ぐかぁ」ヌギッ
闇城「は!? いきなりどうした! まさかここにも脱ぎ女が!?」
ホナミン「へ?」
闇城(脱いだのは・・・腕?)
ホナミン「何いってんの。服を脱ぐわけ無いじゃん。これはホナミンパワースタイル時の腕。本物の腕にかぶせることで威力倍増! しかもはたから見ればガタイもよく見えるからブラフにも最適」
闇城「なんだ・・・きぐるみみたいなもんか」ホッ
闇城「てっきり俺よりもガチムチなのかと思っちまった」
978 :■■■■
ホナミン「本当はそうなりたかったんだけどね~」
ホナミン「筋トレとかめんどくさくなってやめちゃった」テヘ
ホナミン「はぁ~、あのナンバーセブンの上腕二頭筋・・・あれ、私も欲しいのにな」ウットリ
闇城「いっときのテンションで筋肉質になったら後々後悔するぞ、特に女子はな」ハハ
ホナミン「後悔なんてしないから!」
闇城(さて、どうしたものか。予定がパーになっちまった)
闇城(もう帰るか・・・それともこの子でも飯に誘うか)
>>979
1 帰る
2 ホナミンを誘う
3 その他
979 :■■■■
2+闇城「後で崎野のフォローもしておかなきゃな・・・・・・」
983 :■■■■
闇城(あとで崎野には謝っとかないと・・・電話にしようかメールにしようか)
闇城(ま、いいや。今はとりあえずこのけしからん子と飯に行く算段でも)
闇城「なあなあ、ホナミンさんよ」
ホナミン「なに?」
闇城「オレ今から飯に行く予定だったんだけどさ、一緒に行かねえか」
ホナミン「え、なんでも見ず知らずのあなたと・・・」
闇城「だって、アンタが一緒に行く予定だった崎野追っ払っちまったからさ、その代わりというわけ」
闇城「ダメなら・・・やっぱヒナミン呼び戻して行こうかな」ボソッ
ホナミン「だめ! それだけはダメ! あいつのことどよ! 食事に怪しい薬を混ぜ込むかもしれない!」
闇城「なら一緒に行こうぜ?」
ホナミン「むー・・・むーむむー」
ホナミン「仕方ないな。その代わりおごりでね」
闇城「フランス料理店じゃなきゃおごりでもなんでもいいぜ! んじゃ行くとしますか」
984 :■■■■
☆
ホナミン「んで、来た飲食店が安い旨い早いの牛丼チェーン店なのね」アキレ
闇城「悪かったな・・・おごれる店といったらここくらいしか思いつかなかったんだよ」
ホナミン「別にいいよ・・・こういう男臭い場所も嫌いじゃないし。けど彼女さんとデートでもするならこのチョイスはさすがにドン引きだと思う」
闇城「俺だってデートだったらこんな場所来ねえっつうの! あくまでこれはだな・・・」
闇城(あれ、これは・・・なんなんだ?)
闇城(初対面の人間とこういう場所に行くシチュエーションって一体・・・)
ホナミン「はーい。あたしは辛旨牛丼の並盛りでー」
ハイヨー
闇城「適応はやいなおい」
闇城「えっと・・・俺は特盛り牛丼、汁ダクで頼む」
ハイヨー!
985 :■■■■
オマチー!
ホナミン「うわっもう来た。本当に早いね」
闇城「おそらく解凍しただけだと思うけどな」ボソ
闇城「しかし・・・」キョロキョロ
ジーッ
闇城「アンタのその格好目立つな・・・あちこちから視線を感じるんだが」
ホナミン「そう? あたしから見るとあなたに視線が集まってるような気がするけど」
闇城「んなバカな。俺は至って普通の通行人Aだ。視線なんか集まる理由なんてねえっつの」
モブA(なんだあの男・・・)イラ
モブB(俺らの聖域《サンクチュアリ》に女なんか連れ込んでんじゃねえぞ)ピキ
モブC(しかもコスプレ美少女とか・・・! 宣戦布告と見て間違いないか?)ムカ
闇城「ほら、やっぱ俺じゃねえって」
闇城「つーか。崎野にも言えることなんだけどさ、その格好で町中歩いて恥ずかしくないのか?」
ホナミン「?? 言ってる意味がわからないんだけど?」
闇城「え」
986 :■■■■
ホナミン「例えばあなたは動物に向かって『服を着てないなんて恥ずかしいなぁ』なんて思う?」
闇城「いや・・・思わないけど」
ホナミン「でしょ。動物には動物のあり方、人間には人間のあり方、そしてホナミンにはホナミンのあり方があるんだから! 人間の定規で図らないように」ビシッ
闇城(いや人間だろアンタ! ・・・って突っ込みたいけど『私はホナミン!』っていう反論で平行線だろうな・・・)
闇城(ここは黙っておくか)
ホナミン「・・・」パクパク
闇城「・・・」モグモグ
闇城「・・・」モグ
闇城「・・・」
闇城(駄目だ! 俺が黙っちまったら何も会話が発展しねえ! つーかそっちからも何か声をかけてくれよ!)
闇城(しかたない・・・ここは>>987の話題で切り開いてくしかねえな)
987 :■■■■
「人間には人間のあり方があるって言ってたけど、その通りだよな。俺には俺のあり方があるし、それを『恥ずかしくないの?』って言われたらムカつくし」
988 :■■■■
闇城「そうだよな」ボソ
ホナミン「?」
闇城「人間には人間のあり方があるって言ってたけど、その通りだよな。俺には俺のあり方があるし、それを『恥ずかしくないの?』って言われたらムカつくし」
闇城「さっきの発言は軽率だったかもしれん。悪かったな」
ホナミン「・・・あなた」
ホナミン「あなたわかってる!」
闇城「んっ? な、なんだ・・・?」
ホナミン「私の周りの人間なんて『現実を見ろ』だとか『女の子らしくしなさい』だとか! 固定概念に囚われた亡者みたいにステレオタイプな考え方しかできないんだよ」
ホナミン「それに正直飽き飽きしていた、反吐が出るくらいにね」
ホナミン「あたしを“あたしとして”認めてくれたのはあなたが初めてかも」
ホナミン「・・・ありがと」ニコ
闇城「別にそんな大したことじゃねえよ」
闇城「懐の広さは否定しねえけどな!」
989 :■■■■
ホナミン「もしかしたらあなたとあたしは相性が良いのかも」
闇城「おいおい。それは買い被りが過ぎるぜ。まだあって間もない相手をそう安々と信用してもいいのか?」
闇城「もしかしたら俺が巨乳な子だけを狙って近づいてくる巨乳ハンターなのかもしれないぞ?」
ホナミン「もしそうだとしても、この『フラワー☆ステッキ』で撃退するだけだから問題なし!」ヒュン
闇城「はは・・・それはたくましいことで」
闇城(巨乳ハンターってのも半ば間違ってねえからな・・・殴られないよう注意しよ)ゾクッ
ホナミン「そこであたしから提案があるよ! あなたをあたしのパートナーに任命します!」
闇城「・・・はい?」
ホナミン「いつどこに悪が潜んでいるかわからないからね・・・ホナミンだけじゃ手にあまる場合はあなたを呼ぶから」
990 :■■■■
ホナミン「はい。連絡先」クレクレ
闇城「いや、待て。それはおかしい」
闇城「なんでそんなダリいことを・・・俺が」
ホナミン「え・・・手伝ってくれないの?」シュン
闇城「うぅ・・・」
闇城(そんな上目遣いでにじり寄ってくるな・・・谷間が・・・谷間が!!)ドキドキ
闇城「わかったよ! やればいいんだろやれば! その代わりコスプレはしないからな!」
ホナミン「え~・・・せっかくホナミン男性タイプの衣装がお披露目できると思ったのに・・・」ムゥ
闇城「やっぱそれが目的か! つーか、なんだよ男性タイプって! 性別変更可能なの!?」
ホナミン「いや、実際にはそうではなくて、アニメ第156話に登場した並行世界のホナミン。ホナミンが男性だったいうIFの世界からやってきたホナミンでね! 全てを逆転する力を秘めた熱血かn・・・」
闇城「わかったわかった!!よくわかってないけどわかったよ! とにかくコスプレはしないけど手なら貸してやる! それでいいだろ!」
ホナミン「オーケー。あなたらしさも尊重しないとだからね」
闇城「・・・はぁ」
闇城(ずいぶんとお人好しになったもんだな・・・俺も)
991 :■■■■
☆
ホナミン「それじゃ、今日はありがと! 仲間ができて嬉しかった!」
闇城「へいへい。そんじゃ、またな」
闇城「・・・行ったか」
闇城「コスプレ仲間が増えていく気がする今日このごろ。俺はそっちの世界にいかねえよう注意しねえと」
闇城「・・・また、黒歴史を作り出すわけには行かねえからな」
そう、俺は二度と思い出しただけでのたうち回るような黒歴史を作り出す気はない。
あくまで自然で、あくまで無難で、あくまで平凡な生活を送って行きたいんだ。
けど、アブノーマルな出来事や人物に出くわすことが増えたせいか、また自分の中でゆらぎが生じている。
そういう生き方も悪くないんじゃないかと、たまに思ってしまう。
求めていた平凡に飽きが来ちまったのかもしれない。
俺、飽きっぽいからな。
まあ、この気持に折り合いをつけていくのはもう少し先でいいだろう。
夏休みは長いんだ。残された時間で考える余裕は十分ある。
闇城「・・・さて、俺も帰るとしますか」
闇城「明日は、どんな異常が待ってんのかね」ニッ
十六日目A 完
最終更新:2016年02月08日 23:21