20 :■■■■
十七日目
闇城「うーん・・・よく寝た」
闇城「こんな清々しい朝は久々だぜ」チュンチュン
闇城「平和って・・・なんて素晴らしいんだ」ジーン
闇城「少し物足りなさを感じるがそれは贅沢ってもんだよな」ウンウン
闇城「よし! 今日は何をするか」
>>21
1 外出(場所も指定)
2 洗濯物を干す
3 その他
4 破輩の手伝い
5 崎野に電話
21 :■■■■
5
やっぱりフォローはちゃんとしておきましょう
22 :■■■■
闇城「崎野に電話で謝っとくか。フォローは早いほうがいいしな」
闇城「なら昨日のうちにしとけ、というツッコミはなしだぜ」
prrrrrrr.....
闇城「あ、もしm――」
ブチ…ツーツーツー
闇城「何だあいつ! 逆ワン切りしやがった! つーか会話の途中に切る率高すぎだぞ」
闇城「それほど怒ってんのかな・・・」
闇城「もう一回」ピッ
prrrrrr.....
ガチャ
闇城「頼む切らないでくれ!!」
崎野『・・・』
崎野『何? アンタとなんか会話したくないんだけど』
闇城(氷のように冷たい言葉・・・闇城ハートがフリーズンブロークンだぜ)
闇城(そんなに怒るようなことか? 女ってのはわからん)
闇城「昨日のことな、怒ってるんだったら、謝る」
崎野「・・・」
23 :■■■■
闇城「あの場はああするほうが良かったと思ったんだ。よくわからない初対面の人間を力押しに屈服させるっつーのは趣味じゃなくて」
闇城「それに俺とお前の仲だろ? あれくらいなら察してくれると・・・」
崎野「嘘つき」
闇城「え」
崎野「なに後付け設定をべらべらとねじ込んでるの? 昨日行ったとおり、ただあいつが巨乳だったから味方したんでしょ?」
闇城「いや、それは! そうだけど、そうじゃなくて・・・!」
崎野「意味分かんない」
闇城(なぜだ・・・どうしてシリアスパートに! どう考えてもあそこはギャグパートで俺にビンタくれてプンスカ帰るのが定石だろ!)
闇城「俺はお前とは仲良くいたいんだ。なんだかんだでお前といた時間はつまらなくはなかった」
闇城「こんな幕切れなんて納得できねえ! 終わらせたくねえ!」
闇城「どうしたら・・・許してくれる?」
崎野「・・・」
崎野「そうね・・・なら誠意を態度で見せてもらおうかな」ニヤ
闇城「というと?」
崎野「今日一日私と>>24しなさい」ビシッ
>>24
ヒナミンの出してきた条件とは?
24 :■■■■
- ヒナミンの布教活動に協力
- ホナミン急成長の秘密探りに協力
- 友達作り
- デート
いずれか1つ好きなのを選びなされ
25 :■■■■
まさか逆に問われるとはww
崎野らしさを考えた場合これかなぁ・・・
――――――――――――――――――
崎野「今日一日ホナミン急成長の秘密探りに協力しなさい」
闇城「え・・・? そんなことでいいのか」
崎野「何よ? 不服ならもっと重いものを用意してもいいんだけど」
闇城「いやいや滅相もございません! むしろ懐の広さに感激してるのでございませう」
闇城「ちなみに・・・急成長とはどこのことだ?」
崎野「アンタは私と仲直りしたいのそれとも怒らせたいの?」ピキ
闇城「すまん聞かなかったことにしてくれ。察しが悪かった!」アセ
闇城「んー、しかしどうするか」
26 :■■■■
闇城「秘密探りと行ったら直接ホナミンに会うしかないよな」
闇城「またお前らを合わせることになったら、二度目の悲劇が・・・」
崎野「今日はヒナミンじゃない」
闇城「ん?」
崎野「今日は崎野ヒナミとして接触する予定よ。あっちは素のあたしを見た事ないし、バレないでしょ」
闇城「まあ、ボロが出なきゃな」ハハ…
闇城「だとすれば、あとは口実作りか」
闇城「俺ら二人がホナミンに怪しまれず接触するための口実・・・うーん、これは難しいな」
闇城「『俺ら二人共ホナミンファンなんで色々聞きたいんです!』 で、いいか?」
崎野「ふざけないで! 私が何であんな奴のファンにならなきゃいけないのよ! 私はヒナミン一筋なんだから!」プン
闇城「分かった分かった! だから耳元で怒鳴らないでくれ!」
闇城「んじゃ・・・崎野はいい案があるのかよ。違和感なく俺らがホナミン会うための口実」
崎野「当たり前でしょ。私が考えた口実は・・・」
>>27
どんな口実?
27 :■■■■
とりあえず連絡先を知っている(
前日参照)闇城がホナミンに、一緒に遊ぼうとか何か理由をつけて呼び出す
28 :■■■■
崎野「どうせアンタのことだから、あいつから連絡先は聞いてるんでしょ?」
闇城「まあな」
崎野「はぁ・・・」
闇城「いや、何でそこでため息なんだよ!? そこは『でかした!GJ!』だろ」
崎野「別に・・・ただ少し呆れただけだから」
崎野「それで、アンタが連絡を取りなさい。理由はなんでもいいから『遊ぼう』でもなんでも」
闇城「俺そこまでチャラ男じゃねーぞ」
崎野「どの口が言うか。ほれ、さっさとかけろこの旗男」
闇城「ちくしょう・・・あんまりだ」ウッ
29 :■■■■
☆
闇城「連絡終わったぞ」
崎野「それで? 返事は」
闇城「二つ返事でOK来れた」
崎野「はぁ・・・」
闇城「だから何そのため息!?」ガビーン
崎野「ほら、じゃあさっさと待ち合わせの場所に行くわよ。時間は?」
闇城「11時に第七学区の噴水前広場」
崎野「りょーかい。遅れるんじゃないわよ」
闇城「へいへい」
30 :■■■■
☆ 噴水前広場
闇城「遅れるなっつってたのにあいつが遅れてんじゃねえか」ハァ
キャッキャッ ウフフ
闇城「こんな場所で長時間待たされるのは地獄だぞ・・・」
闇城「ホナミンの野郎もこねーし、一体どうなってんだ? まさか二人で手を組んで俺をはめようと・・・!」
崎野「なに一人でブツブツ言ってんの、気持ちわるっ」
闇城「――な、後ろだと!?」フッ
崎野「大体さっきから私はここにいるんですけど?」
闇城「お、お前崎野か・・・金髪だし、ポニテだし、ゆるふわファッションだし・・・」
闇城「・・・」ゴクリ
闇城「そんな格好もできたんだな」ボソ
崎野「本日何度目の挑発?」
闇城「いやいや! 普通に意外と思っただけだ! コスプレとか普段着とか色んな意味で挑戦的なデザインだったから・・・」
崎野「ま、私としても自覚してるけど。ヒナミンという真の姿を偽るにはイメージと真逆の格好をするのが一番でしょ」コレウィッグダシ
闇城「なるほど・・・」ソメタノカトオモッタ
31 :■■■■
闇城「それにしてもホナミンはどうしたんだ? 約束の時刻はとうに過ぎてるぜ」
崎野「知らないわよ、あんな奴のことなんて」プイ
??「うぉおおおおおおおおおおお!! どいたどいたぁ!!」
ナンダアレ コワイ ムネガユレテ...ケシカラン!
??「こっちは遅刻かかってるんだから! 挽肉になりたくなければ道を開けろぉおおおおおおお!!」
闇城「な、なんだ!?」
崎野「どうやら、お出ましのようね」フゥ
ホナミン「あ! 相棒だ! おーい! って、止まらないぃいいいいいいい!!」
闇城「おいおいおいおい! ストップ! こっちに突っ込んでくるなぁあああ!!」
ホナミン「そんなこと言ったって! ホナミンは急に止まれないのぉおおおお!!」
ゴチン☆
闇城(っててて・・・むぐ・・・息が吸えねえ・・・! 顔に膨大な質量を持った何かが・・・!)
闇城「ムゴ・・・ムゴゴゴ」
ホナミン「むぅ~あの程度の加速を食い止められないなんて・・・根性がまだ足りないかな・・・?」
闇城「ムゴゴ!!」
ホナミン「あ、悪いね。相棒。あなたをクッション代わりにしちゃった」テヘ
ホナミン「大丈夫?」
32 :■■■■
闇城「ムゴゴゴ!」
闇城(大丈夫・・・じゃ、ねえから! その胸をどけろ! 死ぬ・・・このままじゃ窒息死・・・)
ホナミン「ん~? なんて言ってるかわからないよぅ。もっとはっきり! 根性見せろ!」
闇城(あ、死んだこれ)
闇城(頼む・・・最後の望みは崎野・・・アンタだけだ)クラクラ
闇城(助け・・・)チラ
崎野「・・・」ゴゴゴゴゴ
闇城(!? なんで憤怒のオーラをそこまで放出しているんだ!? ここは『闇城を助けなきゃ!』っていう使命感に駆られてるのが普通だろ!)
崎野「それで、お前は・・・」ユラッ
崎野「いつまで胸に顔を埋めてるんだこのド変態がぁァァァ!!」ト
闇城「がッ・・・・・・ングぎゃああああああああああ!!」ドガバアキグシャアアア
崎野「・・・全く。私がこうしなかったらいつまでも胸に顔をうずめていたでしょ」
闇城「色々と・・・誤解があるが・・・結果的に助かった」ボロ
闇城「ありがと・・・」
ホナミン「???」
33 :■■■■
☆
闇城「さて、落ち着いたとこで・・・これからどうするかホナミン」
ホナミン「今日は私の好きなところでなんでもしていいんでしょ!? うわぁ~楽しみだなぁ。ハートに火が灯るってもんだよ」キラキラ
崎野「ちょっと闇城。こいつになんて口実つけて会うことにしたのよ」ヒソヒソ
闇城「え? 悪と戦うのにも休息は必要だから俺が好きな所に連れて行ってやる、って言ったけど・・・なんかまずかったか?」ヒソヒソ
崎野「・・・別に。そういうことね」ヒソ
崎野(バカ・・・! それじゃまるで・・・//)
崎野(あー、もう! 何でこいつはそういうことを無神経に言えるのかな・・・)
ホナミン「あ、そういえばそちらの人は?」
ホナミン「てっきり二人で行くものなのかと。もしかしてあなたもホナミンの仲間になりたいのかな?」
崎野「ばっ・・!」
闇城「ああ、俺から説明するよ」
闇城「ムキになって否定したら余計めんどくせえことになるぜ。ここは俺に任せろよ。うまくごまかすから」グッb
崎野「むぅ」
闇城「紹介遅れたな、こいつは・・・」
>>34
1 俺の友達だ
2 俺の恋人だ
3 俺の妹だ
4 その他
34 :■■■■:2014/09/01(月) 23:05:11
この書き込みの秒数1の位が
1・5=1
2・6=2
3・7=3
4=他のホナミンファン(今まで登場した誰か)もやってくる
8=ホナミンファンだ
9=ホナミン&ヒナミンファンだ
0=ヒナミンだ!
35 :■■■■
0が出なくてよかったなwwもしも0だったら正体隠したの台無しだったww
36 :■■■■
闇城「俺の友達だよ」
ホナミン「ふーん友達ねえ・・・」ジロジロ
崎野「・・・ッ」
ホナミン「まあいいわ。ならそういうことにしておきましょ」
ホナミン「んじゃどこに行く?」
闇城「俺は特に要望はないぞ。主役はアンタだからな。自由に決めてくれ」
ホナミン「わかった!」
ホナミン「じゃあ>>37に行こうよ!」
>>37
どこに行く?
37 :■■■■
ラブホテル
38 :■■■■
闇城「ぶはっ!!」
崎野「ちょ・・・! アンタ!」アワワ
ホナミン「なに?」
崎野「なに?じゃないわよ! こいつをどこに連れて行くつもり! そんなの絶対認めないから!」アワワワ
ホナミン「え~ただの友達にそんな権限があるとは思えないけどぉ」
ホナミン「それともあなたに何か不都合でもあるの~?」
崎野「普通よ! 友達だったら止めるのは当然じゃない! そんなところにいかせるかっての」
ホナミン「ふふ冗談よ、冗談」
ホナミン「お友達のリアクションを見てみたかっただけ。正義の味方のホナミンがそんなイエロー☆タクシーなわけないじゃん」
崎野「むむむ・・・」
崎野「アンタ・・・もし私がいなかったらホイホイついてったわけじゃないでしょうね」ヒソ
闇城「ないない! このKENZENの具象である俺に限ってそんなことは!」ヒソヒソ
闇城(ない・・・と思いたい)
39 :■■■■
崎野「とにかく! アンタに行き先を決めるのは危なさすぎる! 私が決めるから」
ホナミン「え~別にいいけどさぁ。あなたそんなに場所とかに詳しいの? 見たところ男に縁がなさそうだけど」
崎野「アンタに言われとうないわ! これでもね! 有名なデートスポットならそこらのカップルよりも・・・」
闇城「デートスポット・・・?」
崎野「」
崎野「・・・///」ボフッ
崎野「も・・・もういいから! さっさと行くわよ着いてきなさい」
闇城「あ、待て待て。どこに行くんだよ」
崎野「最初は>>40に行くから!」
闇城「お、おう」
闇城(なに顔真っ赤にして慌ててんだ?)
>>40
どこに行く?
40 :■■■■
ファッションセンターやまさと
41 :■■■■
闇城「つーかどこだそこ?」
崎野「第7学区の知る人ぞ知る服屋よ。本当に知ってる人しか知らないから閉店ギリギリの危ないお店」
闇城「おいおい何でそんなところに。服みたいならセブンスミストでも何でもあるじゃねえか」
崎野「わかってないわね。そういう経営ぎりぎりのお店こそ赤字覚悟の大セールをやってるものよ。アンタあまりお金ないんでしょ? それならそっちのほうがいいじゃない」
闇城「・・・なるほど」
闇城「って、俺の服買いに行く気か!?」ハイッ?
崎野「そりゃあね。この人がホナミンコス以外に興味があると思って?」
闇城「そうだけどよ・・・別に俺は」
崎野「大体ねえ! アンタ私服のセンス0なのよ! なにその聖十字なんちゃらって書かれたポロシャツは! かっこいいと思ってるの!?」
闇城「いやー・・・たまたま昔の服があったからつい」
崎野「ついじゃない! そんなの着るの、真性の中二病患者か日本語の意味わからなくて文字の見た目だけで判断する外国人くらいなものよ!」
闇城「そんなにひどいのか・・・?」ガクッ
闇城(くそ・・・啄の野郎が絶賛してたから今でも通用すると思ってたんだが・・・確かにあいつ男のファッションにおいては感性がゆがんでるからな)
42 :■■■■
闇城「・・・」ズーン
崎野「はい! 決定! これから行くのはファッションセンターやまさとよ! アンタもそれでいいわね」
ホナミン「べーつにー特に異論はないけど?」
崎野「そう・・・。ならあいつが服を選んでる間に女子は女子同士・・・下着でも見て回らない?」
ホナミン「ん~下着なら・・・いいよ」
崎野「そ、たのしみね」ニッ
崎野(計画通り)
崎野(闇城にはああ言ったけど、本当の目的はこっち。まずはこいつが本当におっぱいを偽っていないかどうかを見極めるべきよ。それは選ぶブラのサイズでわかるわ)
崎野(もし偽乳ならあいつの目をごまかせるほど高性能な豊胸ブラがあるってことだしね。私にも利益がある!)
崎野「それじゃ行くわよ。ついてきて」
闇城「・・・」ズーン
43 :■■■■
☆ ファッションセンターやまさと
闇城「うわ・・・見るからに閉店間近って雰囲気だな」
ホナミン「というか堂々と閉店セール実施中って書いてあるんだけど」
崎野「閉店はする・・・! するとはいったがまだ時と場所を指定していない・・・! つまり」
闇城「どういうことだ?」ザワ…ザワ
崎野「この店は年がら年中閉店セールをやってるの。所見の方ならちょっとは気を引けるかもだからね」
ホナミン「なにそれ。終わる終わる詐欺じゃん! ヒーロモノで一番やっちゃいけないのに」
闇城「ホナミン。別にやまさとさんは悪と戦うヒーローじゃないから。ただの服屋の店長だから。許してやれ」
闇城「そんなことより崎野。頼みがあるんだが」
崎野「何よ?」
闇城「服選び手伝ってくんね? ほら、俺おしゃれとか疎くてさ、崎野の助言があると助かるんだが」
崎野「・・・え、そんな」
闇城「ダメか?」
44 :■■■■
崎野「ダメじゃ・・・ないけどさ」
崎野(もしここで闇城に付き合っちゃえば、この女の秘密を探ることが・・・!)
崎野(だけど、こいつ素材はいいのよね。その素材が生きるよう私が導いて自分好みに仕上げるのも悪くないかも//)
崎野(って、なに自分好みに仕上げるとか言っちゃってんの私! 違う違う! そうじゃなくて!)
崎野「・・・//」プシュー
闇城「お、おい大丈夫か?」
崎野「・・・!」ハッ
崎野(どうしよ! 私!)
>>45
どうする?
1ホナミンに付き添う
2闇城に付き添う
3その他
45 :■■■■
1で
46 :■■■■
崎野「残念。私はこの子と下着見てくるから」
闇城「な・・・下着だと!?」ガタッ
崎野「ちなみに男子禁制! 更衣室でも覗こうものなら・・・」ギロ
闇城「!」ゾッ
崎野「殺すから」
闇城「ワカリマシタ」
崎野(これで・・・いいよね。そう。本来の目的を忘れちゃダメよ私!)
崎野「さ、下着コーナーはこっち。闇城なんてほっといて行きましょ行きましょ」
ホナミン「相棒! そんなに服の取捨選択に困っているなら予備のホナミンコスチューム貸してあげるから。後でね」
闇城「いや、ホナミンコス着るくらいなら・・・このままのほうが」
ポツン・・・
闇城「なんて言う間に一人だよ」
47 :■■■■
闇城「客数も少ないから、なおさら孤独感が半端ない」
闇城「まあいいや。メンズコーナーに行きますかね」トボトボ
闇城「しっかし、ダサくない格好ってなんだ?」
闇城「服なんてきれりゃイイからな。まったく思いつかないぜ」
闇城「けど、ここでまた失敗したら崎野の毒舌が飛んでくる・・・意外と響くんだよな。あいつの言葉」
闇城「なんとしてでもイケイケの服を選んでやるぜ!」グッ
闇城「よし・・・それならば、まずは情報収集だな」
闇城「他の男性客が選んでいる服を見て完コピしてやるぜ!」
??「・・・」
闇城「よし! あいつの後を追ってみよう」
>>48
誰?
49 :■■■■
ゲコ太マスク「う~ん、こちらの色も良いでござるな」
闇城「」
闇城「・・・人選をミスったかな」
闇城「さすがにレスラーマスク(ゲコ太柄)をかぶったジャージ男(赤マント付き)がまともなおしゃれを知っているわけがねえ」
闇城「つーかあいつ、どことなく啄と同様の臭がするんだよな・・・生き別れの弟か?」
闇城「いいや、別の男の客を・・・探そう」
闇城「と思ったが・・・他にはいそうにねえな」
闇城「しゃーない。万が一、摩訶不思議が一ということもあるしあいつを追ってみるか」
52 :■■■■
ゲコ太マスク「うーん、これか? いやはや・・・でもこちらも」
闇城(つーか何を悩んでいるんだ? 一体何の服を・・・)
ゲコ太マスク「よし! コッチにするでござるよ!」
ゲコ太マスク「この柄のジャージ! 素晴らしいでござる!」
闇城「ってジャージかよ!! 年がら年中ジャージの干物男かっての!!」
ゲコ太マスク「む・・・何者!?」
闇城「あ」
闇城(しまった・・・勢い余ってついツッコミを・・・)
闇城「いや・・・ただの通りすがりの通行人さ」
闇城「アンタが熱心に悩んでるものだから何を見てるのかと思ってさ」
ゲコ太マスク「なるほど、そういうことでござったか」
ゲコ太マスク「しかーし!」
闇城「ッ!」ビク
ゲコ太マスク「拙者の正装であるジャージを馬鹿にするのは許しがたい!」
闇城「いや・・・だってよぉ」
53 :■■■■
ゲコ太マスク「よいか! ジャージというのは!」
ゲコ太マスク「無駄な装飾のない動きやすさを重視したフォルム! ボディラインをなぞるように施されたデザイン! そして抑えめな値段と三拍子を兼ね備えているのでござる!」
ゲコ太マスク「さらには・・・! ・・・!」
ゲコ太マスク「・・・! ・・・!」
ゲコ太マスク「・・・!」
闇城(なんでこうも変な格好にこだわる奴に遭遇するんだろう)
闇城「分かった分かった! ジャージは素晴らしい! それでいいよ」
ゲコ太マスク「ふむ・・・ようやく分かったでござるか」
闇城「んじゃ、アンタが私服を着るとしたらどうするんだ?」
ゲコ太マスク「というと?」
闇城「アンタだってその格好で毎日を過ごしてるわけじゃないだろ。私服はどういうものを着てるんだ?」
54 :■■■■
ゲコ太マスク「そんなことを知ってどうす・・・」
ゲコ太マスク「はっ! まさかお主、拙者の正体を探っているのだな!?」バッ
闇城「野郎のプライベートなんて興味ねえよ」ハァ
闇城「実はだな・・・」
☆
ゲコ太マスク「なるほど・・・おなごからの駄目だしか。それは堪えるでござるな」
闇城「だろ? つーわけで文句の言いようのない完璧なコーディネイトを目指しているというわけ」
闇城「アンタのファッションセンスを俺に貸して欲しいんだ」
ゲコ太マスク「ふむふむ。迷っているものがいれば手を差し伸べるまでのこと」
ゲコ太マスク「お主のコーディネイト。このゲコタマスクが引き受けた! 大船に乗ったつもりでいたまえ」ババーンッ
闇城(その大船が泥舟じゃねえといいけど・・・)
55 :■■■■
ゲコ太マスク「というわけで持ってきたでござる」
闇城「おう・・・」
ゲコ太マスク「いやー迷ったでござるよ。お主の幸薄そうな顔をプラスに引き立てるファッションと言うのはなかなかの無理難題でござった」
闇城「ほっとけ」
闇城「それよりも服! 早く見せてくれよ」
ゲコ太マスク「おお! そうであったな。こちらでござる」バッ
闇城「こ、この服は・・・!?」
>>56
どんな服?(画像リンクでも可)
57 :■■■■
闇城「・・・」
ゲコ太マスク「どうでござるか! 拙者の目に狂いはなかったはず」
闇城「・・・まず一つ言っていいか?」
ゲコ太マスク「何でござるか」
闇城「これ、レディースなんだけど」
ゲコ太マスク「・・・」
闇城「・・・」
ゲコ太マスク「こ、これはわざとでござる!」アワワワ
ゲコ太マスク「お主なかなか華奢な体つきだから、ぱっと見男か女かわからんでござる!」
ゲコ太マスク「それにこれはレディースといっても男女兼用に近いデザインでござる!」
ゲコ太マスク「つまり! これをお主が着ても! 何ら違和感はない!」キリ
58 :■■■■
闇城「それを抜きにしてもこのデザインは先鋭的過ぎないか。つーかこれゴスロr」
ゲコ太マスク「なにを言っておるのでござるか! 今はこれが流行しているのでござるよ!」
闇城「え、まじで?」
ゲコ太マスク(ここまで来たらもう引けないでござる。虚も押し通せば誠になる)
ゲコ太マスク「そうでござろう。小悪魔系男子が今は流行りなのでござるよ」
ゲコ太マスク「それにお主の真名、
闇城降魔の名にピッタシと思わぬか?」
闇城「そう言われれば・・・そんな気がしないでもない」
ゲコ太マスク「そうでござろう、そうでござろう」ウンウン
闇城「と言ってもなぁ・・・身体に合っても顔と一致しないと思うんだが」
ゲコ太マスク「ならば! ウィッグとメイクも施そう!」
闇城「え」
ゲコ太マスク「メイクに関しては安心するでござる。拙者の師匠から学んだメイク術でお主を別人に変えてみせよう!」
闇城「いや・・・待て! それもはや女装」
ゲコ太マスク「善は急げさっさとするでござるよ!」
アーレー
59 :■■■■
☆ 数分後
闇嬢「はぁ・・・」
ゲコ太マスク「お、おおお・・・!」パァァ
ゲコ太マスク「我ながら恐ろしい出来栄えでござる」
ゲコ太マスク「もはや女子・・・いや、女子よりも女子らしい!!」
ゲコ太マスク「拙者の読み通り金髪ツインテ+ゴスロリはやはり正義でござった!!」
闇嬢「流された俺も悪いけどさ・・・これ絶対に違うだろ」
ゲコ太マスク「何を言っておる! これこそ今の流行りでござる!」
ゲコ太マスク「それにセール品は返品対象外でござるよ。今更途中下車はできぬ」
闇嬢「どうしてこうなった・・・」
闇嬢(確かに違和感はあったんだよな・・・
あの治験の時から。完璧に男に戻れてねえというか、体つきが中性的になっちまったというか・・・)
ゲコ太マスク「ほれ、お主もあの鏡で自分の姿を見てみよ。そうすれば文句は出まい」
60 :■■■■
闇嬢「・・・」チラ
闇嬢「・・・え? これが俺・・・なのか?」
ゲコ太マスク「そうでござる。感想は?」
闇嬢「かわ・・・いい」ゴクリ
ゲコ太マスク「そう! それで良いではないか!」
ゲコ太マスク(ここらへんが潮時でござるね。大事になる前に撤退するでござる)
ゲコ太マスク「それでは! 拙者はまた助けを求める声に呼ばれたのでお暇するでござる!」ソサクサ
闇嬢「・・・なんか大事なこと忘れてるような気がするが・・・これはこれで・・・」
闇嬢「・・・はぁ~」ポーッ
61 :■■■■
☆
崎野「うわー・・・この下着、きわどいわね」
崎野「ねえ、アンタもそう思わない?」
ホナミン「ん~そうだねえ」
崎野(無関心か・・・それを装っているだけか。どちらにせよ動かさないと)
崎野「ねえねえ、アンタはここで買うとしたらどのブラを買う?」
ホナミン「別になんでもいいけど、強いているならあれ」
崎野「え・・・これってスポブラじゃない」
崎野(なにその色気なさ! もしや胸の大きさでカバーできるという余裕の現れ?)
ホナミン「動きやすくていいよ」
崎野「へ、へぇ~」
崎野(パンチラ寸前の動きにくいコスを着ているのに下着は動きやすさを重視なんていみわからない)
崎野(まったく読めないわね・・・さすがホナミン)ギリッ
62 :■■■■
崎野(もしや・・・豊胸ブラとスポブラの両方の効果を兼ね備えたブラを着用しているのかも)
崎野(確認する必要があるわね)
崎野「ねえ」
ホナミン「なに?」
崎野「アンタ今どんな下着つけてるの?」
崎野(って、これじゃセクハラおやじの言葉みたいね。まあそういうとこ気にしなそうだし、いいか)
ホナミン「えーとねー」
崎野「見せてもらえないかな? 女同士だし・・・」
ホナミン「・・・」
ホナミン「いいよ!」
崎野「え・・・ッ本当!? 嬉しいなあ!」
崎野(よし順調。待ってなさいアンタの化けの皮はいでやるから)
63 :■■■■
☆ 更衣室
ホナミン「それじゃあ、脱ぐね」
崎野「うん・・・」ドキドキ
崎野(なんか・・・緊張する。こんな目の前で堂々と脱ぎ始められちゃ・・・)ドキドキドキ
崎野(しかも、まるで私が脱がしてるみたいじゃない)ドキドキドキドキドキ
ホナミン「はい、脱いだよ」
崎野「あ、うん」
崎野「!!」
崎野(こ・・・これは)
崎野(ホナミンの胸は・・・!)
>>64
1 本物
2 偽乳
3 その他
64 :■■■■
おまかせ
65 :■■■■
闇嬢「おーい! ホナミン、崎野! いるかー!」
崎野「!」ビク
ホナミン「あ、相棒が呼んでる。行かなきゃ」ダッ
崎野「あ・・・ちょっと!」
崎野(もう! 一瞬だったから確かめる暇なかったじゃない)
崎野「まあいいわ・・・文句言ってやるんだから」
ガラッ
崎野「ちょっと闇城・・・あんたねえ・・・!!」
闇嬢「おう」ドドーン
崎野「」
ホナミン「え・・・その姿はまさか・・・ブラックローズ女帝!! こんなところで会うなんて! いいわ両親の仇、ここでとらせてもらう」
崎野「そうね・・・何を勘違いしたんだか知らないけど見るに耐えないからボコボコにしちゃっていいわよ」
闇嬢「ま、待て! 普通に可愛くないか? この恰好。そんなにひどいか?!」
崎野「可愛いからムカつくのよ! 男のくせに私よりも可愛くなるなーっ!!」キーッ
ホナミン「相棒・・・いま助けるからね。ブラックローズ女帝に乗っ取られたその身体。いま介抱してあげる!!」ブンブン
闇嬢「」
闇嬢「り・・・」
闇嬢「理不尽ダーッ!!」
66 :■■■■
こうして、俺はゴスロリ姿で街中を逃げまわるはめになった。
- あいつらまじで殺気を放っていた。女装にこれだけのリスクが有るなんて知らなかったぞ。
結局その日はホナミンの胸の正体を掴めないまま終えることになったのは言うまでもない。
しかし命からがら自宅に逃げ込んだ後・・・
『今日はアンタのせいであいつの正体がわからなかったんだから。次もまた協力しなさいよね。以上』
と、崎野からのメール。
どうやらこのめんどくさい調査は終わるのはまだまだ先のようだ。
あ~だりい・・・
とりあえずこれから調査を進めるにあたって女装だけはしないよう、心に誓っておこう。
十七日目 完
最終更新:2019年10月07日 03:26