【名前】棚郡界斗(たなごおり かいと)
【性別】男
【所属】科学
【能力】突発増煌(アウトバースト)レベル2
【能力説明】
光学系能力の一種。棚郡の周囲5メートル圏内に侵入した対象から放たれる遠赤外線の波長を可視光線へ変更し、対象を煌びやかに光り輝かせる。この能力は自分にも適用可能。
【概要】
白帝学園高校二年生。高校生徒会経理を務めている
片桐劉斎とは小学生時代からの腐れ縁。
性格は一言で言えば臆病。何事にも中々自信を持つ事ができず、意思表示も不得手。
比例して声も小さく、近付かないと何を喋っているのか聞き取れない事も。
他人の冗談染みた発言を真に受けてショックを受ける事もしばしば。馬鹿正直タイプ。
こんな性格が災いして小学生時分苛められていた期間がある。その期間中に片桐と出会い、彼の皮肉混じりの正論を切欠にイジメから解放されてから片桐と一定程度付き合いを持つようになる。
現在は片桐と同じクラスに所属している。孤立気味な片桐と会話を持つ数少ない生徒だが、互いに相手を友達とは捉えておらずあくまで腐れ縁という認識である。
血行が悪いのか、ひょろっとした体格相応なのか常時顔が幾分青褪めているが当人にとってはこれが普通。これでも病気らしい病気に掛かった事は無い。
しかし、体力がそれ程あるわけでは無く全力疾走は10秒持たない。運動神経もどちらかと言えば悪い部類に入る。
棚郡にとってスポーツに打ち込む人間=尊敬できる人間である。単純に羨ましがっているとも言い換えられる。
同学年で同じ光学系能力を持つ剣道部副部長
病葉砂月には特にゾッコンで、いつしか病葉へ恋心を抱くようになったが同時に彼女に自分のような人間は不釣合いもいい所・叶うわけが無い馬鹿げた恋だとも自覚している。
自身がレベル2となり、片桐はいつまで経ってもレベル0のままという現実に棚郡は少なからず負い目を感じていた。
小学生時代苛められていた原因の一つに、棚郡がレベル0でイジメ側の方が超能力の強度が上だったという構図がある(ようは優越感に浸りたかっただけ)。
そこに片桐が正論で以てツッコミを入れ、結果として棚郡・片桐共々手傷を負いながらもイジメの実態を露見させた事で棚郡はイジメから解放された。
あれから幾らかの年月が過ぎ、今度は自分が片桐より超能力の強度が上になった棚郡は果たして無能力者の片桐相手に優越感を抱かずに接する事ができるかどうか不安で仕方なかった。
必死に努力を積み重ねる事でレベル0だった光学系能力がレベル2まで伸びた事は、臆病な棚郡にとって確かな自信になっていたからである。
自信が優越感に変わっていないか悩みに悩んだ挙句、結局良い証明方法が思い付かなかった棚郡は片桐へ馬鹿正直に自分の不安を打ち明けた。
棚郡界斗「ボクは不安なんだ。レベルの上下で君に優越感を抱くようになっていないか。昔片桐君に助けて貰ったのに。『レベルの上下で人の価値なんか決まらない。僕からすれば「無能力者はゴミ」だ「レベル最下層のクズ」だ言い散らかしながら棚郡君を苛めて下らない
プライドに酔っているお前達の方がよっぽど「能無し」だ』って言って庇ってくれた君をボクは…!」
片桐劉斎「カッカッ。僕は君を庇う為に言ったんじゃ無いよ。あいつ等のドロドロに濁り切った甘ったるい優越感が気持ち悪くなっただけだよ。カッカッ、それにしてもあんな昔の事をよくそこまで覚えてるよね。僕なんか断片的にしか覚えていないなあ。…棚郡君の清々しい程澄み切っている馬鹿正直さが昔から変わらない事はずっと覚えてるけどね」
結論から言ってしまえば棚郡の不安は杞憂に終わる。片桐は棚郡が必死に努力してレベルを上げた事をわかっていた。
努力が実ってレベルが上がった喜びと、レベルが上がらない事をイジメのネタにされていた苦しみを両方知っている棚郡がこうして馬鹿正直に片桐へ不安を打ち明ける事自体彼が優越感になど浸っていない証左。
皮肉混じりに棚郡の不安を萎ませる指摘を行う片桐に、ようやく棚郡は安堵できた。それからの片桐との付き合いだが、特段の変化は無い。
相も変わらず腐れ縁のような一定程度の付き合いしか両者の間には存在しない。『それでいい』。棚郡も片桐も納得済みの縁を昔も今も結んでいる。
【特徴】
ひょろっとした長身。182センチ体重60キロ台。血行が悪そうな細い顔が特徴と言えば特徴。
黒髪。前髪は目に掛かる程伸ばしている。散髪は半年に一回しかしない。それまではボサボサの頭髪。散髪後は一転して坊主となる。
馬鹿正直故に、時々凄まじく真正直な毒舌がポロッと炸裂する。その威力たるや『ポロッ』などというふざけた擬音では無く『ドゴオオォォンン!!』という衝突音が鼓膜を叩くと錯覚してしまう程。
具体的に言うとあの片桐の皮肉交じりの指摘など屁でも無いくらいにぶっ飛んだ発言と称される程。タチが悪い事に発言者である棚郡は全くの無意識で、しかも悪意など欠片も存在しない正直な本音を(毒舌時に限って)スラスラと発言しているだけときた。
この毒舌は、特に気を許している片桐相手に炸裂する事が多い。一度片桐相手に凄まじい毒舌を吐露し、周囲にいたクラスメイト全員を凍り付かせ、あの片桐が渇いた陰気笑いを垂れ流し続けるしか無かった事件(?)が起こった事もある。
【台詞】たどたどしく、舌足らずな話し方。一人称「ボク」。
「ボ、ボボ、ボクが司会!?む、むむむむ無理だって!絶対無理!」
「おはよう片桐君。きょ、今日の調子はど、どう?ボ、ボクは至って元気だよ。こ、この顔のせいでよく調子を崩しているように皆から思われてるけどさ」
「わかってるんだ。この恋が分不相応な片思いだって事は。ボクなんかが病葉さんの隣に立てるわけが無いんだ。わかっているのに……どうしてもこの『熱さ』が消えてくれない…んだ!」
「片桐君の笑い方か…。ずっと前から思っていた事なんだけど、片桐君のさ。その『カッカッ』って笑い、すっごく気持ち悪いよね。どれだけ気持ち悪いかって言うと、ドロッとした体液を垂れ流す蛞蝓が大挙して体に纏わり付いてくるような気色悪さっていうか。…ちょっと違うかな?もっとこうドロドロッとした青い血の池に嵌ったような…う~ん、何て表現したらいいんだろ?ボクの語彙力の無さが……ってあれ?どうしたの片桐君?顔色悪いよ?」
【SS使用条件】
特になし
最終更新:2016年01月13日 00:39