【名前】母子里咬畏(モシリ カムイ)
【性別】男
【所属】科学
【能力】肉体再生(オートリバース)レベル2
【能力説明】
自分の怪我を治す肉体系の能力。軽度の打撲傷・切り傷・擦り傷などであれば1分もあれば再生するので、傷を治しながらの戦闘続行も可能。体内に侵入した毒素も時間をかければ除去できる。
筋繊維の断裂や骨折も許容範囲内なら修復出来るので多少の無理は利くものの、人体の限界を超える的な高位の肉体強化の真似事は流石に不可能。
身体検査を毎度サボっているのでレベル2の評価は入学当時のままだが、実際の強度はレベル3並みだと思われる。
【概要】
唱和園高校二年の男子生徒。オカルト研究会幽霊部員。
アイヌを遠い祖先とする道産子だが、魔術的素養は一切ない歴とした科学サイドの住人。
美璃珈という小学生の妹がいる。
部活や委員会などには所属せず他人を寄せ付けない雰囲気を纏っている。所謂一匹狼。クラスメイトから「怖い人」「不良」だと思われている事には彼自身気づいているが、実際その印象は誤解を多々含んでいる。ただし別段誤解を解こうとはしていない。
実は彼は噂話や都市伝説にある怖い話が大の苦手であり、それらで溢れている話題に入っていけず周囲の人間を遠ざけているというのが真相。
唱和園高校の特色は入学後に知ったのだが、時既に遅し。昔から怪談話だけは駄目だったのに、よりにもよって唱和園へ来てしまったのだ。怖い話が苦手というのは恥ずかしくて誰にも言えない秘密であり、彼に残された術は極力他人(噂好きの生徒)と関わらないようにする事だけだった。
それから彼は話しかけられても無視して立ち去ったり、ぶっきらぼうな物言いをしたりと、周囲に対して壁を作っていった。そうする内に周りからは不良だと思われるようになり、話しかけられる機会も減っていった。
その事を寂しいと感じはしたが、怖い話を聞くぐらいなら、秘密がバレるくらいなら、一人でいる方がマシだと自分に言い聞かせ続けた。
太時千万里というミステリアスな先輩に出会うまでは。
ひょんな事から太時に秘密がバレてしまい、焦る彼に彼女は「誰にも秘密をバラさない代わりに、オカ研に入って貰う」という交換条件を持ち掛けてきた。オカ研への入部など到底受け入れ難かったが背に腹はかえられず、渋々条件を飲む事にした彼は、とりあえずオカ研に籍をおくだけの幽霊部員となった。
当初は変な女に目を付けられたくらいにしか思わなかった彼も、どうしようもなく寂しくなった時にオカ研を訪ねるようになり、学校で唯一彼の事情を知る『先輩』と話す時間に居心地の良さを覚えるようになり、次第にオカ研に自分の居場所を見出すようになって、それこそが彼女の思惑だったのだと悟った。
以降は『先輩』の影響から苦手である怖い話の克服にも前向きであり、恐怖の理由を真っ向から見極めようと努力している。彼が苦手の克服に挑む動機は勿論、いつの間にか惹かれていった『先輩』に、自分の事をもっと認めてほしいから、である。
しかし二年に進級して暫くした頃から彼はオカ研に顔を出さなくなり、時を同じくして新聞部部長
七種臥鳶の周辺で度々その姿が目撃されるようになった。
オカ研の活動は各部員の自由意志によるものであり、新聞部という新しい居場所を見付けたのならばそれもまた彼の選んだ道と受け入れるつもりの太時だったが、久しぶりに会った彼がどうにも浮かない顔をしているのが気掛かりだった。
実はこの時、彼はとある事件に自分の妹が関わった件で七種に弱みを握られており、秘密を守る事と引き換えに七種の用心棒として身の回りを警戒し護衛するように命じられていた。
それが『
御形』たる彼の役割であり、彼は言われるがまま七種の実験をサポートする集団『七草』のメンバーに引き込まれていたのである。
周囲に壁を作っていた彼の態度が気に食わない上級生の不良グループに絡まれる機会も少なくなく、必要に迫られて磨かれた喧嘩の仕方と腕っ節は、本気を出せばそこらの小規模な不良チームを一人で壊滅させるレベル。
本人は無用な諍いは極力避けたいというのが本音のようだが、その強さに目を付けた七種により『七草』の実戦担当に起用されてしまった。そして彼を陥れるためだけに、彼の弱みとなる妹絡みの事件の筋書きを練り、裏で糸を引いていたのは誰なのか。彼は薄々勘付いているものの、問い質した所で今更何かが変わる訳でもないと割り切り、再びオカ研の部室で『先輩』と話せる何時かをただ待ち焦がれている。
【特徴】
身長175cm。均整のとれた肉体は生まれ持った資質であり、また優れた運動神経の持ち主。
アッシュシルバーのウルフカット。眼光は鋭く剣呑な輝きを放っている。人より発達した犬歯が特徴的。
道産子にとって学園都市は暑いらしく、真冬以外は年中クールビズ。制服を着崩す理由も暑さからだが、それが不良だと思われる原因の一つになっているという悲しい性。肉食獣の牙をあしらったペンダントを首に下げているが、詳細は不明。
【台詞】
他人を呼ぶ際は目上でも関係なく苗字を呼び捨て。唯一太時だけは「先輩」と呼ぶ。
「俺に話しかけるな。耳障りなんだよ」
「は? オカ研に入れって、冗談だろ? 誰が変人の巣窟になんかーーーってオイ! ちょちょちょちょい、ちょっと待て待て。待ってって。わっ分かった、分かったから。入る、入りますからその事は誰にも言わないでくれよ先輩」
「ああ、コロボックルだろ。ガキの頃うちの田舎でたまに見かけたよ。なまら小さくてめんこい奴らでさ、あいつら元気にしてるかな……。ん? 別に平気だけど。コロボックルなんて珍しくもないし怖くもねえよ。たまに内地の人間はズレた事を言うよなーーーっつか、先輩? え、コロボックルについてもっと詳しく話せって? 別に良いっすけど……せ、先輩。顔近いっす」
「あいつは……美璃珈は出来の悪い俺なんかと違って、気立ての優しい人懐っこいやつなんだよ。友達だって沢山いる。こんな所で躓かせる訳にはいかねえんだ。……分かったよ、俺はアンタに従う。だから妹の件は黙っていてくれ……この通りだ」
【SS使用条件】
特になし
最終更新:2016年01月29日 01:45