【名前】ソフィ=エッジクラスト
【性別】女
【所属】魔術
【能力】『月虹の吸血鬼(ナイト・レインボウ)』
【能力説明】
血=虹と見立て血液を虹色にしたり血から様々な虹を創造する魔術を端に発し、遂には吸血鬼創造にまで届いた虹魔術。
とはいえ世に言う『カインの末裔』を創造したわけでは無くとある地方に伝わる吸血妖怪を創造したわけだが、幾つかの共通点からソフィは吸血鬼という呼称を用いる。
古来より虹は血と同一視される伝承が世界各地に存在する。また、虹を指で指してはいけないという伝承は更に多く世界に存在する。
それは虹に敵対する行為を禁忌と見做し、禁忌を冒した者達は虹によって災いを齎され、遂には虹に喰われてしまうと考えられていたからである。虹は神秘であり不気味でもある怪物のような存在で、敵対すると祟られるという構図である。
虹の色は虹の血であると同時にそんな喰われた者達の血であるという伝承も存在し、ソフィはそこから血=虹と見立て、血液を虹色にしたり血から様々な虹を生み出す魔術『鮮血の虹』を作り出した。
これは世界に散らばる虹伝承を魔術として行使する為の土台だったが、ソフィは東南アジアに暮らす民族に伝わる吸血鬼伝承を元に自らを吸血鬼にする魔術を創造した。
およそ人体において血液が関与しない部位は存在せず血液が骨肉を作り出し支えているのである。よって、『魔術的な血液は骨肉を魔術的に作り変える事ができる』という解釈の元、ソフィは人体を東南アジアに存在する伝承中の吸血鬼に作り変える魔術『月虹の吸血鬼(ナイト・レインボウ)』を生み出したのだ。
魔術『月虹の吸血鬼』によって吸血鬼化したソフィだが、元の吸血鬼の人間に負けた逸話から各地の吸血鬼に見られる怪物的な膂力は存在しない。
しかしながらその身体は虹の特性上身体を霧散化する特質を有している。骨や内蔵さえも虹色の霧となって散り、後に再生する。
ソフィが扱う伝承における吸血鬼や虹は水を吸い、水を扱う象徴であった事から莫大な水を縦横無尽に操る数々の水属性魔術を会得している。
水属性魔術の中で一番強力なのは莫大な虹色の水を双頭の蛇のように操り対象を圧倒的な奔流で以て圧砕するだけで無く与えた傷口に虹色の水が付着し体内の血液を抜き出す仕様を有する『双頭の虹蛇(ベルラン・カン)』。
人体を魔術的に作り変える魔術によって自分の身体だけで無く他人の身体を作り変える事ができる。具体的には他人の身体を流れる血液を抜き出し、代わってソフィが作り出した虹色の水を注入する事で作り変える(伝承的に血の代わりが水で務まった逸話から水から様々な血を作り出せるようになっている。勿論血は虹に変化させられる)。
他人を吸血鬼にする事はできないが、吸血鬼もどきにする事は可能。ソフィに絶対服従し、血に飢えた生物となる。
この他に虹を橋と見立て撃墜術式を受けずに空中を移動する&虹を釣竿と見立て一方向限定ながら虹の端から端へ瞬間移動する魔術『虹梁』、虹の発信地点である自身の周囲に発生させた虹に物品を収納する『虹甕』、
乱射する数多の虹に触れた物体を腐食させる『虹蜺』、目に見える太陽もしくは月の周囲に暈を発生させ祟りの始点とする呪術魔術『白虹』(太陽の場合)or『月虹』(月の場合)などを操る。
元の吸血鬼が夫婦の妖怪であり、日中に見えるような濃い虹が夫・夜間に見えるような薄い虹が妻だった関係から日中は男・夜間は女の吸血鬼に変化している(その方が力は増す)。
【概要】
非十字教系の魔術結社『
異なる力(ヘテロダイン)』に所属する魔術師。魔術名『艶やかな鮮血の上を鬼が闊歩する(lamia666)』。
ハワイ出身。魔術を操るネイティブハワイアンの末裔。幼い頃マウナケアで目にしたナイト・レインボウに偉大なる神秘性を抱き、虹にまつわる伝承を扱う魔術師となった。
マウナケアに建設される天文台に現地民が反対の声を挙げている活動にも参加しているなど自己主張をはっきり行う勝気な女性だが魔術による実力行使は控えている。
世界を旅している間にベトナムに存在する吸血鬼伝承を知り、『虹魔術を存分に扱う身体』として虹の化身たる吸血鬼になる魔術を開発した。この時今の魔法名を己の胸に刻んだ。
『異なる力』内では捕らえた敵対魔術師の尋問役をこなす。敵を吸血鬼もどき化させ情報を引き出し、更にはその敵を元の魔術組織に送り込み内部崩壊させる手管を見せる。
実は男嫌い。現代風に例えるなら合コンなど見向きもせず女子会に没頭するタイプの女性。よって男性タイプの吸血鬼になる事がとても苦痛。
魔術名の『月虹の吸血鬼』を『白虹の吸血鬼』にしなかったのも男性タイプの吸血鬼を表す文字より女性タイプの吸血鬼を表す文字が良かったから(後は単純に『月虹』に吸血鬼らしく『月光』を掛けている言葉遊び)。
しかし、日中の魔術戦闘においては男性タイプの吸血鬼の方がより力を増す為嫌々ながら変化している。間違ってもソフィを「男装趣味の痛い女性」とか「ヒーフィメール」などと呼んではいけない。即刻吸血鬼もどきの仲間入りである。
逆に女の子は大好き。ボスの
セルウィー=アウスウェイトを溺愛し、可愛らしい彼女に近付く悪い虫(=男)をしっしと追い払っている。
とはいえ、結社内の男性魔術師と実戦で連携する際に齟齬を来すような愚かな真似は犯さない。ようは気分の問題でありそれ以上でもそれ以下でも無いのだ。
十字教と
科学サイドによって破壊された多神教関連の遺跡を保護する活動の性質からか似たような理念を有する魔術結社『
多からなる一(イ・プルーリバス・ウナム)』の魔術師と行動を共にする機会がある。
時には情報交換を、時には共闘するなどを積み重ねていった結果現在では『多からなる一』と交渉する際の窓口のような立ち位置となっている。
【特徴】
透き通るような黒い長髪は毛先が針のように尖って見える程癖っ毛が無いサラサラ感を携えている。切れ長の虹色の瞳。伸ばす髪により右目が隠れがち。身長168センチ。20代後半。
鋭く尖った牙を生やす。男の吸血鬼に変化する時は牙が更に伸び長髪は白髪となる。女の吸血鬼に変化する時は爆乳になり長髪は銀髪となる。男性時は渋い低音ボイス。女性時は高めの可愛らしいボイス。
虹の透かし装飾が入ったノンバイトーを被る。ホワイトカラーの生地に虹色の蛇が描かれたアオザイドレスを着こなす。各所にアレンジを施しており、メンズ用としても通用する。
【台詞】男性タイプ・女性タイプ問わず一人称は「私」で統一。比較的口調は荒い。
「えぇと、『多からなる一』の連中と接触するのは明朝でいいんだっけか。共闘までは期待しねぇが精々有益な情報交換になる事を期待しようかね。あの辺は奴等にとっても大事な文化遺跡だ。鬱陶しい連中に汚される事を良しとはしねぇだろう」
「しっし!お前等にセルウィーちゃんに触る権利はこれっぽっちもねぇ。セルウィーちゃんを抱っこしていい子いい子するのは私だけの特権だぜ?」
「ああん?お前今何て言った?『男装』?おーおー、そうかいそうかい。わかったよ。痛い程理解したぜ。お前が死ぬ程血に飢えた化物に仲間入りしたがってるって事はよ。なら、さっさと喰われちまいな…血塗られし虹色の吸血鬼(おに)にな!!」
【SS使用条件】
特になし