爆弾テロ 死者84人に パキスタン シーア派、政府批判(2013/02/18)
1月の事件では、シーア派住民の猛抗議を受けた政府は地元バルチスタン州政府首相を解任し、政府が任命した知事が対応に当たっていたが、再び大規模テロが起きたことで、シーア派住民は反発を強めている。
パキスタンのシーア派聖職者協会のアラマ・サジード・ナクビ会長は声明で、「シーア派に対する大量殺戮(さつりく)は、国家機関の完全な失態だ」と政府を批判。一方、ズルフィカル・マグシ州知事は記者団に「政府は軍にテロリストや過激派対策で自由裁量を与えている。軍情報機関はテロリストの後を追うことを恐れているか、対処方法がわからないかではないか」と述べ非難の矛先を軍に向けた。
評論家のアサド・ムニール氏は産経新聞に「こうしたテロが続けば、地域社会が民兵組織を形成しかねない」と情勢がさらに混乱する恐れを指摘した。
ラシュカレジャングビは、1980~90年代にパキスタンが隣国のシーア派国家、イランの潜在的脅威に対抗するため組織したとされ、その後非合法化された。人権団体によれば、昨年、400人以上のシーア派住民がテロの犠牲となった。
過激派幹部は生存と報道 パキスタン英字紙(2010/03/27)
27日付のパキスタン英字紙ニューズは、米国の無人機による爆撃で死亡したとされていたイスラム過激派「ラシュカレジャングビ」のカリ・ザファル幹部が生存しており、新たなテロを計画していると報じた。警察当局者からの情報としている。
同紙によると、ザファル幹部は同国内の石油備蓄施設でのテロのほか、ギラニ首相の親族の暗殺や外国人の拉致を計画しているという。
パキスタン情報当局者は2月、地元テレビに同幹部が北西部部族地域の北ワジリスタン地区で死亡したと明らかにしていた。
同幹部は2008年9月に首都イスラマバードの高級ホテル「マリオットホテル」で50人以上が死亡したテロなどへの関与が疑われている。(共同)
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最終更新:2013年06月16日 08:23