パキスタン・タリバン運動(TTP)とは、

毎日新聞 2012年05月03日 東京朝刊の、ことば:パキスタン・タリバン運動(TTP)によると
07年夏ごろ、ベイトラ・メスード司令官(09年8月に米無人機の空爆で暗殺)を指導者として組織された国内武装勢力の連合体で、勢力は3万人以上。07年12月のブット元首相暗殺事件に関与したほか、ビンラディン容疑者殺害の「報復」として、11年5月に北西部チャルサダの治安部隊訓練所(80人以上死亡)、南部カラチの海軍基地(10人死亡)を相次いで襲撃。アフガンの旧支配勢力タリバンに同調し、イスラム教による国家支配を求めている。
ニュース系 サーチエンジン(パキスタン タリバン運動|タリバーン運動)

パキスタン・タリバーン運動、ナンバー2を一般戦闘員に降格(2012/03/06 CNN)

イスラマバード(CNN) パキスタンの反政府武装勢力パキスタン・タリバーン運動(TTP)の報道担当者は5日深夜、ナンバー2のマウルビ・ファキル・モハメド幹部が一般戦闘員に降格となったことを明らかにした。司令官の承認を得ずにパキスタン当局と連絡を取っていたためだという。

2日に開かれた主要幹部9人の会合で、副官からの解任が決まった。同幹部は指導者のハキムラ・メスード司令官の承認を得ずにパキスタン当局と連絡を取っていたため、同司令官が書面で降格処分を求めた。連絡の内容は公表されていない。

CNNはファキル幹部からコメントを求めたが得られなかった。

TTPは、バイトラ・メスード前司令官が2007年、パキスタン北部の部族地域で結成した非合法組織。アフガニスタンの反政府武装勢力タリバーンや国際テロ組織アルカイダとつながりがあるとされ、軍や民間の施設を狙った攻撃を繰り返してきた。前司令官は09年、無人機攻撃で死亡している。

報道担当者は、ファキル幹部の降格は組織弱体化の兆候ではないと強調した。

次の主戦場はカシミール…イスラム過激派が文書(2012/02/24)

【ニューデリー=田原徳容】イスラム過激派「パキスタン・タリバン運動(TTP)」の一派が、米軍などのアフガニスタン撤退後について、「次の主戦場は(インドとパキスタンが領有権を主張する)カシミール地方になる」との見方を示した。

インド紙「タイムズ・オブ・インディア」が、一派からの文書を23日付で紹介した。

文書では、インドが昨年から今年にかけ、ムンバイ同時テロ(2008年)や国会議事堂襲撃テロ(01年)に関与したイスラム教徒の死刑を相次ぎ執行したことを重視。「イスラム教徒の若者らを新たな聖戦に駆り立てた。外国勢力がアフガンから撤退する中、彼らの矛先は愚かな決断を下したインドに向かうだろう」と記されている。(2013年2月24日22時03分 読売新聞)
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パキスタン タリバンの勢力、南部でも拡大 当局は警戒感(2009/10/26)

 パキスタン北西部の部族支配地域を拠点とする反政府武装勢力「パキスタン・タリバン運動」(TTP)の影響力が、同国中部のパンジャブ州南部に広がっている。TTP掃討作戦を続けるパキスタン軍・治安当局は、同州が武装勢力による治安かく乱の新たな震源となる恐れがあるとして警戒を強めている。【デラ・ガジ・ハーンで栗田慎一】

 パンジャブ州南部のデラ・ガジ・ハーンで9月25日、治安機関による一斉摘発が行われ、この地域で最古の歴史を持つマドラサ(イスラム神学校)「ジャミア・メフムディア」も急襲された。地元警察によると、一連の摘発で計11人が逮捕され、うち2人はこのマドラサで捕まった。調べでは、2人はマドラサの元神学生で、卒業後に武装勢力に合流し、戦闘員のリクルートのために帰郷していたという。しかし、マドラサの指導者、アニフ・ガボール師は「我々は過激思想とは無縁だ。2人がなぜ逮捕されたのかも分からない」と武装勢力との関係を全面否定した。

 デラ・ガジ・ハーンは南西部バルチスタン州の州境近くにあり、部族地域からパンジャブ州に流入してくる「武装勢力の玄関口」と言われる。07年7月にムシャラフ前政権によって武力鎮圧されたイスラマバードのモスク「ラル・マスジッド」を設立したガジ部族の本拠地であることから、原理主義色が強い。

 また、パンジャブ州南部は国内最貧地帯のひとつ。過激思想の流布が容易とされ、宗派間抗争を主導してきた武装組織「ラシュカレ・ジャングビ」が拠点を置く。同組織は、8月にアフガニスタン駐留米軍のミサイル攻撃で死んだTTPのベイトラ・メスード最高司令官と連携関係を構築。ベイトラ氏の「報復戦」に参加し、10月以降に起きた政府軍総司令部襲撃や東部ラホールの警察訓練所などへの連続襲撃など一連の事件に関与した。実行犯のほとんどが同州南部でリクルートされていた。

 パンジャブ州でのTTPの影響力増大を懸念する治安当局は、武装勢力メンバーの摘発を強化。今月16日には同州南部の最大都市ムルタンで、衣服に爆弾を仕込んだ男を潜伏先の民家で取り押さえた。ただ、地元記者は「行き過ぎた捜査や誤認逮捕も少なくない」と語り、捜査活動が逆に反政府感情を高めかねない問題点を指摘。テロ対策の難しさを浮き彫りにした。

タリバン連合を非合法化=パキスタン(2008/08/25)

【イスラマバード25日時事】パキスタン政府は25日、北西部のイスラム武装勢力の連合体「パキスタン・タリバン運動」(TTP)を非合法組織に指定、資産の凍結令を出した。

TTPは昨年12月に発足。部族単位で割拠する30近い武装グループを束ね、隣国アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンと共闘関係にある。指導者はブット元首相暗殺の首謀者とされるバイトゥッラー・メフスード容疑者。

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最終更新:2013年06月03日 23:32