崔竜海(チェ・リョンヘ)とは、
北朝鮮の朝鮮人民軍の総政治局長。
「随行」回数昨年1位の崔竜海氏、今年は3位に(2014/02/25 朝鮮日報)
今年に入って
北朝鮮・朝鮮労働党の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記に最も多く随行した人物は、朝鮮労働党組織指導部のファン・ビョンソ副部長だったことが分かった。今年1月と2月の金正恩氏の公開活動に対する幹部らの随行回数について分析を行ったところ、ファン副部長は12回で最も多かった。続いて2位は朝鮮人民軍の李永吉(リ・ヨンギル)総参謀長(8回)、3位は朝鮮人民軍の崔竜海(チェ・リョンヘ)総政治局長(7回)だった。
この分析によると、昨年は随行回数1位だった崔竜海氏が今年は3位と少なくなっており、この点に特に注目が集まっている。これについて一部専門家の間からは「新しい勢力が浮上し、崔竜海氏の役割が弱まっているのではないか」との見方も出ている。高麗大学の柳浩烈(ユ・ホヨル)教授は「崔竜海氏には張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長をけん制する役割があったが、張成沢氏が粛清された後は新しい官僚たちが金正恩氏を支えており、崔竜海氏もまた新たな障害物となる可能性があるのではないか」との見方を示した。張成沢氏も2012年には随行回数で1位だったが、昨年は崔竜海氏に抜かれた上に、最終的には粛清されてしまった。
「叔父殺しは誰でも殺す」 崩壊寸前の北朝鮮不安社会(2014/2/8 産経)
張成沢氏の粛清処刑から約2カ月が経過し、北朝鮮中枢のその後が少しつづ分かってきた。権力層では張一党のあぶり出し作業が地方に拡大、表面的には忠誠競争だけが残った形だが、いつ告発されるか分からない疑心暗鬼が広がっているという。住民らは「叔父殺し」を衝撃的に受け止めており金正恩氏の神格化は完全に崩壊した。人々の間で金正恩氏の揶揄(やゆ)が聞かれ、北朝鮮消息筋は「北朝鮮社会は張成沢の処刑前と後で全く変わった」と述べた。そんななかで中朝国境は事実上の封鎖状態にある。(久保田るり子)
恐怖政治と疑心暗鬼で混沌とする北朝鮮暗黒社会
「第2人者(ナンバー2)は必要ないということだ。軍では崔龍海総政治局長をはじめ、すべての将軍が恐怖心にとらわれている」
北朝鮮の内部情報に詳しい複数の消息筋によると、張成沢処刑事件の動揺は収束どころか広く深く拡散している。特に軍部は忠誠競争が激しく、朝鮮労働党党中央や政府など行政畑では責任を追及されることを恐れて「誰も何も決められない状態が続いている」とされる。
権力中枢幹部から末端に至るまで「検閲」と呼ばれる取り調べが行われ、党組織指導部や国家安全保衛部(秘密警察)に加え、人民保安部(警察)とその傘下にある大学生で構成する「検閲団」などの権力組織が動員されている。
(後略)
<北朝鮮>側近厚遇で基盤強化 幹部息子、海外で治療(2014/02/07 毎日新聞)
【北京・西岡省二】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が、最側近である崔竜海(チェ・リョンヘ)・朝鮮人民軍総政治局長の息子、崔賢哲(チェ・ヒョンチョル)氏(29)に朝鮮労働党の資金など10万ドル(約1000万円)以上を与え、シンガポールで治療を受けさせていたことが6日、分かった。賢哲氏の祖父は金日成(キム・イルソン)主席の腹心で、賢哲氏は金第1書記と同じ革命第3世代。今後重用される可能性があり、北京の外交関係者は「金第1書記は張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長一派を粛清する一方、自身に忠誠を誓う側近を厚遇し、権力基盤の強化を図っている」と分析する。
(後略)
金正恩氏、同郷の江原道出身者を優遇か(2014/02/05 朝鮮日報)
北朝鮮・朝鮮労働党の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が、自身の生まれた江原道の出身者を中央の要職に起用し、重要な役割を任せていることが分かった。
北朝鮮の内部事情に詳しい消息筋は4日「金正恩氏が権力を握った直後、江原道党組織書記を務めるパク・チョンナム氏が朝鮮人民軍総政治局副局長に昇進した。パク氏の役割は総政治局長の崔竜海(チェ・リョンヘ)氏の補佐と監視・けん制を同時に行うことだ」と明らかにした。パク・チョンナム氏は総政治局の公式的な報告体制以外にも、別のラインを通じて金正恩氏に毎日報告を行っているという。
この消息筋は「パク・チョンナム氏が総政治局副局長に昇進したのは、金正恩氏と同郷ということで数年にわたり積み上げてきた信頼関係があるからだ。言い換えれば金正恩氏が総政治局に仕込んだ一種のスパイだ」と説明した。かつて江原道第1軍団長を務めていた張正男(チャン・ジョンナム)氏も人民武力部長(国防長官に相当)に昇進したが、これも張氏が江原道出身という点が大きく作用したという。
(後略)
関連項目
最終更新:2014年03月02日 18:20