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魔法感覚を開いたときの見え方の事例集。
このページは最終確定ではなく、全面的な改訂もありうる。

「出自」と「性質」と「意志」
「違い」を見分けるのは知識をもたなくてもできるが、その違いが何かを知るには知識が必要である。

ミツバチの大群

 ミツバチの大群は全体でひとつの生物であるかのように合目的的な行動を取る。おそらくはそれを反映するように、魔法ではミツバチの大群はひとつの大きな生物的な何かに見える。感覚を深めればどこが女王バチでどこが働きバチか見える。敵対行動と探餌行動の違いがわかるようになる。ハチの大群に一匹別の群れからきたハチがまぎれこんでしまったらわかる(かもしれない)。「ハチ全体生物」の観察から蜜のありかや太陽の位置を知ることができるかもしれない。養蜂家の飼いハチは見分けることができるかもしれない(ただし、どの養蜂家のハチかを見極めるのは不可能に近い。ハチの方に飼われているという意識はないだろうから)。
 もし魔法的に大群の中の一匹ごとのハチを見分けることができれば、超上級魔法使いを名乗っていいかもしれない。

遠く離れた家族

知らない人を見たとき、出身地のカラーは色濃く残っていることが多い。それに比べ家族の雰囲気を見るのは難しい。知らない家族の影響による違いがあったとしても、気づくのはまず無理だろうと思う。見えるとすればその人の魔法的な形を作っているものの中に入り込んでいる「何か」として捉えられるが、そのようなものの捉え方に習熟していないと難しそう。その「何か」の出自を探るのはよほど強固な何かがない限り不可能に近いだろう。ただ、(魔法的にも)知っている人の家族であればわかる可能性はある。魔法使いに人探しを頼む理由にはなりえる。

近くの家族

家族が集まっていれば、お互いに見えないコミュニケーションを盛んに取っている。これをおそらくは反映し、家族全体をくるむような何かの雰囲気を感じ取ることができる。深くみればそこから家柄を悟ることができるかもしれない。

恋人同士

誰が誰を好きかとか、気があるかないかというのは永遠不変の関心事項とは思うが、魔法がここに何ができるかは不明。すごくわかりやすいこともあれば全然わからないこともある。勘のすごくいい人以上のことはきっとわからないのではないか。
その気になって誰かの内心に本気でダイブするつもりならわからないでもないかも。ただあらゆるリスクと困難は覚悟しておく必要がある。だいたい魔法においてほとんどのことは「何かがあるのはわかるが、それが何かはわからない」。強固な意志と思える魔法的な何かが感じられたとして、その由来を知ることまでできるかどうか。
(占い、というものは、占いを通して占われる目前の人の変化を丹念に観察する技術であるということもできる。その意味で占いによって占われる人の恋心を探ることはできるかも)。

魔法感覚で人を観察するときの一般論

トータルイメージと、細部両方が大切になる。
トータルイメージは全体から受ける印象であり、魔法初歩段階でもおぼろにわかる程度のことである。しかし、イメージは移ろいやすく、好意/悪意、興味/警戒、などの間を微妙に揺れ動くことがあまりに多い。しかも同じ「好意」にしても感じ方は感じる魔法使い側によっても感じられる側によっても個人差が大きく、素朴な好意/悪意ひとつ取ってみても明確にそれがわかることはまずない。(感じる側(魔法使い側)の方の心境が揺れ動けば、魔法的な印象も揺れ動くことに注意する)。
上級魔法使いであれば他人の細部を感じることはできる。そこにはその人を支配する根本的な原理が横たわっていることがある(出身・宗教・家族・哲学・職業観・トラウマ・その他いろいろ)。またその人の他人との関わりが感じ取れることがある。だが、それが何かを同定することは極めて難しい。
「何か」を同定するためには、いろんなものを魔法感覚で感じ、自分自身も魔法的に覗き込み、自分にとって「自分がどのような状態のときに」「何が」「どう見えるのか」を蓄積していく必要がある。それをベースに様々なことを類推する。一例として、誰かの心の中に自分の知っている「翼」と同じものを見た場合、それは「自分が翼から想像するイメージ(=自由・開放的・妖精的)」な要素がそこにあることを意味すると考えられる。
さらに上級の魔法使いであれば、感じることのできた「何か」と自分を調律させることによって「何か」の内側に入り込める可能性がある。それを繰り返せば、その人を形づくるものを延々とリンクをたどっていくことが(可能性としては)できる。しかし「自分を変容させる」ことは常に危険が伴い、いわゆる戻れなくなるリスクを背負うことになる。
(覚え書き:目の前のりんご。魔法で見えるりんごの味。りんごの味になってみる。味の出自は木の蜜と太陽と手間。木の蜜になってみる。木の蜜の出自は土と水。土になってみる。土の出自は礫岩と火山灰といろんな肥料。火山灰になってみる。火山灰の出自はイナム山。……このりんごの産地はイナム山(もっと簡単で速いリンクはあるだろうが))
この覚え書きの例に比べ、常に変容してはるかに複雑な人間の中身を見るのはどれだけ危険なことだろうか。

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最終更新:2007年01月29日 17:49