学生の考える人材像・職種との関連
① 私が気になったスキル項目は、システム企画(関連としてマルチメディア・ヒューマンインタフェース)である。システム企画とはその名の通りある事業やサービスに必要なシステムを設計・構築するスキルである。以前にあった「社会ネットワークを応用した情報システムを計画せよ」という課題で新しいシステムを作ることがどれほど難しいか体験したが、その一方で新しいものを生み出す楽しさも感じたため、興味が湧いた。
その中で特に気になった人材がアビームコンサルティング株式会社所属のデザイナー、
砂上和隆さんである。砂山さんはこの会社のサイトのグラフィックスキンやコンテンツ制作を始めとしたウェブデザイン全般を担当されている。私もこういったデザイン関係の職業に興味があるので、特に気になった。
ウェブデザインのような職種は、クライアントにシステムを提供するに当たりとても重要な役割だと思う。なぜならクライアントがまず目にする外見、つまりデザインはシステムの第一印象を決めるためである。
また砂山さんいわく、自分たちで作ったデザインを外注のものと思われるほど良いものを作れたときがとてもうれしいらしく、そこにデザイナーとしてのやりがいを感じるということが、この言葉からよく伝わった。また「ライバルは社外のデザイン事務所」という言葉から、デザイナーにとって、クライアントの期待以上のものを製作できた時が次の仕事への大きなモチベーションになるということがよくわかる。
メンバー間の相互サポートやチーム全体で一つの業務をシェアする機会も多いらしく、砂山さんはグラフィックデザイナーとして幅広い業務をなさっているようだ。システムは多くの人に使ってもらうものであり、決して個人だけのものではない。すなわち、システム企画は個人では成り立たたず、チームによって生み出される必要がある。また、より良いシステムを作るには、そのシステムに対して偏った視点を持ってはいけない。そのためにはチーム内の十分なコミュニケーションが欠かせない。砂山さんは聴覚に障がいを持っておられるようだが、会議などでは積極的に発言・参加されているようだ。そしてこの会社も社員のこういった意気込みを受け入れチャレンジさせてくれるようだ。これはコミュニケーションがうまく行われている証拠であろう。
システム企画には積極性も大切だが、それに挑戦させてくれる環境も必要だということがわかった。
② システム企画とはいったいどういったスキルなのか、このスキル名を見ただけでは最初はよく分からなかったが、
ニコニコ動画に関する記事を読んでいるうちに分かるようになってきた。ユーザに使いやすいウェブ上のシステムを開発するスキルである。ニコニコ動画の開発者である戀塚昭彦氏が強調するのは「多くの機能を盛り込みすぎないこと」だった。何かを作るときは、やりたい事を絞り込むのが難しく張り切ってたくさんの機能を盛り込もうとしがちである。本当にやりたい事を絞り込んで使いやすいシステムを企画することがこのスキルであると思った。また、
戀塚昭彦氏は「成果が見えやすいものからこなしていく」ということも言っていた。多くの労力を要するものをやっていても途中で気が変わったり、必要なくなったりする場合があって非効率であるということだ。こういった考え方がニコニコ動画の開発を支えたのだとおもうと、システム企画のスキルは素晴らしいとおもった。ニコニコ動画の開発ということからこのスキルは、ITスペシャリストに関連があるだろう。
関連人材
関連記事
取得中です。
最終更新:2012年04月20日 13:58