0006:夜の街、人のいない街





夜の繁華街を歩く男が一人。
「――よりによってここかい」
東京都歌舞伎町。
しかし、今夜は人っ子一人いない。
呼び込みを行うお姉さんもそれに鼻の下を伸ばしながら付いていくいい歳こいた大人もいない。
「人がいないだけでこんなにもつまらないとはね……」
女性のいない街には興味が無いとばかり、早くも次の街に人を求めて進もうとする冴羽獠。
しかし、その彼の足音は同じく歌舞伎町の街から聞こえてくる足音によって止められた。
バックの中から支給された得物、黒い装飾銃ハーディスを取り出し構える。
「――へっ、お前もこんな街に最初に飛ばされてきたのかよ」
声の先には体格の良い男が一人。
「この場で俺に向かって銃を向けるとは良い根性だ」
男は半歩引いて重心を下ろし身構えるとなにやら呟き始めた。
超美形大魔法使いダーク・シュナイダー
彼もまたこの奇妙な街に飛ばされてきた男だった。
獠には魔法という存在は未だに信じられなかったが、その危険さは何となくわかる。
両者の間に緊張が走る。

「やめた、やめた。俺は男には興味ないんでね、こっちからは願い下げだよ」
ハーディスを一回転させながらバックにしまい肩をすくめる。
「俺に助けを求めているレディの所に駆けつけてご褒美を貰った方が面白い」
「同感だ、俺も男には興味はない……だが」
男はそのまま詠唱を続ける。
「お前を見過ごすわけにはいかない!この世の女は全員俺様の物だ!」
詠唱終了。
渾身の力で魔法をぶっ飛ばした――が手応えはない。
「糞ッ!力が封じられて思うように威力が出ない」
自分の魔法によって生じた煙に包まれながらダークシュナイダーは冴羽獠を探す。

チュィン!

ダーク・シュナイダーの頬を銃弾が掠める。
「案外、此処も悪くはないね」
煙の向こうの建物に隠れダーク・シュナイダーを再び狙う。
「俺を待ってくれているレディ達を君のような男と会わせるわけにはいかない」
魔法なんてアホらしい物は使えないがこの地形ならスナイパー冴羽獠の独壇場だ。
女好きの似たもの同士がお互いに牙を剥く。
似たような性格を目の前にすると嫌になるとも良く言うが、それ以上に彼らの頭の中は自分を待っている女性達のことで一杯だった。



【現在地:東京都歌舞伎町】

【冴羽リョウ@CITY HUNTER】
所持品:荷物一式 装飾銃ハーディス@BLACK CAT
第一行動方針:女性を護り、助ける
基本行動方針:女性を探す
最終行動方針:槇村香、野上冴子、ついでに伊集院隼人を探す

【ダーク・シュナイダー @BASTARD!! -暗黒の破壊神-】
所持品:荷物一式(支給品不明)
第一行動方針:女性と犯る
基本行動方針:女性を探す
最終行動方針:今のところ無し


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GAME START 冴羽リョウ 048:魔力尽きる街
GAME START ダーク・シュナイダー 048:魔力尽きる街

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最終更新:2024年08月15日 06:11