0007:剣客





月下に男が二人。剣客が二人。
「よう、包帯男。いい夜だな」
頭から口元まで走る大きな傷跡を持った男は、懐かしい旧友に出会ったかのように嬉しそうに声をかけた。
「そうだな、いい月だ。酒でもありゃ最高なんだがな」
全身を包帯に包んだ男は、空に浮かぶ月を見上げながらそう言った。
「全くだ、こんな夜に酒も用意できねぇなんて、風情のわからねえヤツはこれだからいけねぇ」
そうぼやき、傷の男も同じように月を眺めた。

暫く無言で月を見ていた二人は、ゆっくりと視線を下ろし、互いの姿を見つめる。
「それじゃあ、早速だがよ。殺し合おうぜ」
傷の男が抑えられないと言わんばかりに、殺気を解放する。
心弱き者ならば、その殺気に当てられただけで、動くことはおろか、呼吸すら殺されてしまう程の凄まじい殺気。
それをそよ風のように受け流し、男は包帯に包まれた口元を歪ませる。
「…いいぜ、来いよ」
答えるように包帯男も殺気を放つ。
ぶつかり合った殺気は、空気を歪め、木々を揺らす。

「…と、言いたいところだが、得物がねえ」
「…俺もだ」
そう言って二人はあっさりと殺気を収める。
同時に木々のざわめきが止まり、辺りは静けさを取り戻した。

「互いに得物が見つかるまで、勝負はお預けといくか」
「チッ、仕方ねえ。やっぱ戦いってのは、互いに最高の状態で楽しめねえといけねえよなぁ」
「弱え奴等をバンバン斬るのも楽しいが。まあ、そういうのも面白れえよな」
互いにそう言い、二人は実に楽しそうに笑った。
「ヘヘ…さっきから気が合うじゃねえか。お前さん名は?」
「志々雄真実だ。唯の人斬りだよ」
「そうか、俺は更木剣八だ。なあに、俺も唯の死神さ」




【現在地:長崎中部】

【更木剣八@BLEACH】
所持品:荷物一式、サッカーボール@キャプテン翼
第一行動方針:刀を探す(出来れば斬魄刀)
基本行動方針:志々雄と決着を付ける
最終行動方針:強いヤツと戦う

【志々雄真実 @るろうに剣心】
所持品:荷物一式、核鉄(LXX)@武装錬金
第一行動方針:刀を探す
基本行動方針:剣八と決着を付ける
最終行動方針:全員殺し生き残る



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最終更新:2024年08月10日 22:29