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天河石の小さな冒険? - (2007/05/01 (火) 21:02:58) の最新版との変更点

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 庭で、天が猫と戯れている。  ホントあいつ猫好きだなぁ。 「にゃーにゃー♪」  脳天気な声が、耳に入る。  まぁ、楽しそうだからいいけど……さて、なんか面白いテレビねぇかな。           ◇  いつもおうちに遊びに来てくれる猫さん。  ちょっとお顔は怖いけど、おみやげとか持ってきてくれる優しい猫さんだから 大好きっ。 「ごろごろー♪」  猫さんをだっこする。  珊瑚お姉ちゃんにドレスが汚れるからほどほどにって言われちゃうけど、猫さんも うれしそうだからやってあげる。  でも、今日はだっこしてもらう気分じゃなかったみたい。すぐに天河石から降りちゃう。  ちょっと残念……あれ、どこ行くのかな? 「猫さん?」  呼んでみると、こっちに顔を向けてくれる。  でもすぐに前を向いて離れて……またこちらに顔を向けてくれる。  ……ついて行けばいいのかな?  庭から塀に空いた穴を抜けて、道路に出る。  すぐに塀の上に飛び乗り、てくてく歩いていく猫さん。時々天河石の方を振り返る。  んー、どこに行くのかな。  おうちの近くにあるちょっと大きな建物。マスタぁーがマンションって 教えてくれたところ。  そこの近くに来たところで、猫さんが塀から降りてくる。  マンションの方に歩いていく猫さん。裏側にある、小さな道に入っていく。  ちょっと怖いけど、猫さんが行ったから大丈夫だよね。  猫さんに続いてその道を進む。  ……薄暗くて、塀とマンションの壁が倒れてきそう。怖いよぉ。  目をつむって、壁伝いに道を進む。時々つまずいてびっくりするけど。  まだかな……ほんの少しだけ、目を開ける。 「あれ?」  薄暗い道は、いつの間にか終わっていた。  目の前には小さな公園。マンションの中にあるみたい。  そこに、誰かいる……お姉さんと、女の子。 「あーっ」  女の子の声。  ……あれ? 「ママーっ、てんちゃんきたー」 「え?」  みんなでベンチに座る。  ちょっと小さいから、狭いかも……。 「で、猫さんについて行ったらここに着いたんだ」 「うんっ。でもここぉ、お姉さんのおうちなんだね。おっきい!」 「あはは、全部じゃないよ。それよりほら、顔が汚れてるよ」  お姉さんが天河石の顔を拭いてくれる。 「ドレスもすっかり汚れちゃったね」 「あうぅ、お姉ちゃんに怒られちゃう……あっ、猫さんどこ?」  さっきからどこかに行っちゃった猫さん。  いろんなところを見てみても見つからない。 「あー、多分天河石ちゃんが言ってる猫さんね、ここの管理人さんが飼ってる子だよ」 「え、飼い主さんいるの?」 「そう。ちょっと不機嫌な顔した子でしょ?」 「うんっ」 「じゃあきっとそうだよ。あたしも時々見かけるから」  猫さんのおうち、ここなんだぁ。 「おっきいねっ」 「いやぁ、管理人さんの猫だからってここ全部が家って訳じゃ……」           ◇ 「ただいまーっ」  ……ただいま? 「おいおい、何わざわざ玄関から……って、おい」 「えへへ……マスタぁー、汚れちゃった」  天河石のドレスのあちこちが、泥で汚れている。  ただ猫と遊んでいただけでふつうこんなに汚れるものなのか……。  まぁ、元気に遊ぶ分には文句言わないが。 「ったく、そんなの見られたら珊瑚にまた叱られるぞ?」 「あうぅー……マスタぁー、洗濯してほしいな?」 「……はいはい。じゃあ着替え用意してくるから待ってろ」 「はーいっ」  ホント、あいつ何してたんだ? ----
  庭で、天が猫と戯れている。   ホントあいつ猫好きだなぁ。 「にゃーにゃー♪」   脳天気な声が、耳に入る。   まぁ、楽しそうだからいいけど……さて、なんか面白いテレビねぇかな。           ◇   いつもおうちに遊びに来てくれる猫さん。   ちょっとお顔は怖いけど、おみやげとか持ってきてくれる優しい猫さんだから 大好きっ。 「ごろごろー♪」   猫さんをだっこする。   珊瑚お姉ちゃんにドレスが汚れるからほどほどにって言われちゃうけど、猫さんも うれしそうだからやってあげる。   でも、今日はだっこしてもらう気分じゃなかったみたい。すぐに天河石から降りちゃう。   ちょっと残念……あれ、どこ行くのかな? 「猫さん?」   呼んでみると、こっちに顔を向けてくれる。   でもすぐに前を向いて離れて……またこちらに顔を向けてくれる。   ……ついて行けばいいのかな?   庭から塀に空いた穴を抜けて、道路に出る。   すぐに塀の上に飛び乗り、てくてく歩いていく猫さん。時々天河石の方を振り返る。   んー、どこに行くのかな。   おうちの近くにあるちょっと大きな建物。マスタぁーがマンションって 教えてくれたところ。   そこの近くに来たところで、猫さんが塀から降りてくる。   マンションの方に歩いていく猫さん。裏側にある、小さな道に入っていく。   ちょっと怖いけど、猫さんが行ったから大丈夫だよね。   猫さんに続いてその道を進む。   ……薄暗くて、塀とマンションの壁が倒れてきそう。怖いよぉ。   目をつむって、壁伝いに道を進む。時々つまずいてびっくりするけど。   まだかな……ほんの少しだけ、目を開ける。 「あれ?」   薄暗い道は、いつの間にか終わっていた。   目の前には小さな公園。マンションの中にあるみたい。   そこに、誰かいる……お姉さんと、女の子。 「あーっ」   女の子の声。   ……あれ? 「ママーっ、てんちゃんきたー」 「え?」   みんなでベンチに座る。   ちょっと小さいから、狭いかも……。 「で、猫さんについて行ったらここに着いたんだ」 「うんっ。でもここぉ、お姉さんのおうちなんだね。おっきい!」 「あはは、全部じゃないよ。それよりほら、顔が汚れてるよ」   お姉さんが天河石の顔を拭いてくれる。 「ドレスもすっかり汚れちゃったね」 「あうぅ、お姉ちゃんに怒られちゃう……あっ、猫さんどこ?」   さっきからどこかに行っちゃった猫さん。   いろんなところを見てみても見つからない。 「あー、多分天河石ちゃんが言ってる猫さんね、ここの管理人さんが飼ってる子だよ」 「え、飼い主さんいるの?」 「そう。ちょっと不機嫌な顔した子でしょ?」 「うんっ」 「じゃあきっとそうだよ。あたしも時々見かけるから」   猫さんのおうち、ここなんだぁ。 「おっきいねっ」 「いやぁ、管理人さんの猫だからってここ全部が家って訳じゃ……」           ◇ 「ただいまーっ」   ……ただいま? 「おいおい、何わざわざ玄関から……って、おい」 「えへへ……マスタぁー、汚れちゃった」   天河石のドレスのあちこちが、泥で汚れている。   ただ猫と遊んでいただけでふつうこんなに汚れるものなのか……。   まぁ、元気に遊ぶ分には文句言わないが。 「ったく、そんなの見られたら珊瑚にまた叱られるぞ?」 「あうぅー……マスタぁー、洗濯してほしいな?」 「……はいはい。じゃあ着替え用意してくるから待ってろ」 「はーいっ」   ホント、あいつ何してたんだ? ----

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