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置石のアンリミッテッドトラップワークス発動@殺られたのは試金石 - (2007/07/21 (土) 18:03:46) の最新版との変更点

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「やあ珊瑚。」 「…今度は気配遮断での登場か。」 珊瑚が呆れたように言う。ここ最近は、何もせずに堂々と突入するのだが その度に天河石がキラキラした目で私を見つめるのだ。 …つまり、プリンをプレゼントするのが当たり前。となってしまった。 で、天河石のマスターから泣いて頼まれたので今日は気配遮断で入ってきたのだ。 私がどのように入ったか、はもうどうでもいい。問題なのは今目の前にいる 珊瑚をどうすれば良いのか、である。押し倒してしまおうか。 そんな甘い葛藤を楽しんでいたのだが。どうもこの家に私以外の侵入者。 「侵入者だ。ちょっと見てくる。」 「お主も完璧に侵入者なのだが…。」 それは野暮ッてもんさ、マイハニー。気配はリビングにあり、そこに行くには ドアを開けなければならない。私は、躊躇も無しにドアを開く。 途端。頭上で小気味良い金属音が響いた。ドリフでおなじみの金ダライが 私の頭を思い切り攻撃したのである。…こんな面白おかしいトラップをしかけるのは 置石と私ぐらいである。つまり、私と珊瑚の愛を妨害したのは置石である。 「ゲエッ!なんでまたこの前の百合っ娘がいるのさ!?」 ゲエッ、とはなんだ、ゲエッて。失礼だな。 「ああもう!台無しだよ。今日はもう帰る!」 「待て!」 置石を追いかけるが足が進まない。…はて?足に何か不具合が? ベッタリと私の足は床にくっついている。…こ…これは。 瞬間接着剤か!なんて悪趣味な。 「やーい、ひっかかったー!」 …このままでは魔女の名が廃る。全身全霊の力をもって相手してくれるっ! 接着剤をひっぺがし、外でハシャいでいる置石をロックオン。 走る。…当然のように、転んだ。 玄関から一歩足を出したところに、これまた古典的なバナナ。 …どこまで私をコケにすれば気がすむのか! 飛んでいけばどんなトラップも無効だろう。 「置石覚悟!」 「…ニッ。」 不気味なその笑み。置石の右手に輝くは水鉄砲。 中は何故か赤い。…しまったこれはまさか! 回避が間に合わずモロに顔にあたる。…熱い。いや、痛い。 これが今評判のカプサイシン!目が!目がぁぁ! …くそ何故私は空中でムスカになっているんだ。ええい置石やってくれた喃 ここまでの相手に手加減は不要と見える。殺しこそしないが ビックリぐらいはしてもらう。短剣を三本程召還。 置石に肉薄する――― 「引っかかったね、百合っ娘。」 「な…?」 これは…クレイ…クレイモア! 咄嗟に魔法障壁を展開して事無きを得るが。今のが直撃していたら…。 今まで認識を間違っていたようだ。置石は我が生涯の宿敵! 「もう手品のネタは尽きただろう、置石。私の勝ちだ!」 「いいや、百合ッ娘には負けないよ。」 パチン。と置石が指を鳴らした。途端、辺りが黒く包まれる。 「私の最大の悪戯。無限の罠。」 「…そんな、こんな事が…。」 金ダライ、バナナの皮。ペンキ塗りたてのベンチ。 実は冷水の風呂。実はトリックアートの扉。 クレイモア…。 「行くぞ百合っ娘。短剣の本数は十分か?」 どこかで聞いた事のあるそのフレーズに。突っ込む力は私には残されていなかった。 「二人とも随分遅いな…まぁ平和で助かるが。」 珊瑚は、今日も平和だった。
「やあ珊瑚」 「……今度は気配遮断での登場か」  珊瑚が呆れたように言う。ここ最近は、何もせずに堂々と突入するのだが、その度に天河石がキラキラした目で私を見つめるのだ。  ……つまり、プリンをプレゼントするのが当たり前。となってしまった。で、天河石のマスターから泣いて頼まれたので今日は気配遮断で入ってきたのだ。  私がどのように入ったか、はもうどうでもいい。問題なのは今目の前にいる珊瑚をどうすればいいのか、である。押し倒してしまおうか。  そんな甘い葛藤を楽しんでいたのだが。どうもこの家に私以外の侵入者。 「侵入者だ。ちょっと見てくる」 「お主も完璧に侵入者なのだが……」  それは野暮ってもんさ、マイハニー。気配はリビングにあり、そこに行くにはドアを開けなければならない。私は躊躇もなしにドアを開く。  途端。頭上で小気味良い金属音が響いた。ドリフでおなじみの金ダライが私の頭を思い切り攻撃したのである。……こんな面白おかしいトラップをしかけるのは置石と私ぐらいである。つまり、私と珊瑚の愛を妨害したのは置石である。 「ゲエッ! なんでまたこの前の百合っ娘がいるのさ!?」  ゲエッ、とはなんだ、ゲエッて。失礼だな。 「ああもう! 台なしだよ。今日はもう帰る!」 「待て!」  置石を追いかけるが足が進まない。はて? 足に何か不具合が?  ベッタリと私の足は床にくっついている……こ……これは。瞬間接着剤か! なんて悪趣味な。 「やーい、ひっかかったー!」  ……このままでは魔女の名が廃る。全身全霊の力をもって相手してくれるっ!  接着剤をひっぺがし、外でハシャいでいる置石をロックオン。走る……当然のように、転んだ。  玄関から一歩足を出したところに、これまた古典的なバナナ……どこまで私をコケにすれば気がすむのか!  飛んでいけばどんなトラップも無効だろう。 「置石覚悟!」 「……ニッ」  不気味なその笑み。置石の右手に輝くは水鉄砲。中はなぜか赤い……しまったこれはまさか!  回避が間に合わずモロに顔にあたる。熱い。いや、痛い。これが今評判のカプサイシン! 目が! 目がぁぁ!  くそ、なぜ私は空中でムスカになっているんだ。ええい置石、やってくれたな。ここまでの相手に手加減は不要と見える。殺しこそしないがビックリぐらいはしてもらう。短剣を三本ほど召還。置石に肉薄する――。 「引っかかったね、百合っ娘」 「な……?」  これは……クレイ……クレイモア!  とっさに魔法障壁を展開して事なきを得るが。今のが直撃していたら……今まで認識を間違っていたようだ。置石は我が生涯の宿敵! 「もう手品のネタは尽きただろう、置石。私の勝ちだ!」 「いいや、百合ッ娘には負けないよ」  パチン。と置石が指を鳴らした。途端、辺りが黒く包まれる。 「私の最大の悪戯。無限の罠」 「……そんな、こんな事が……」 #ref(jm1576.jpg)  金ダライ、バナナの皮。ペンキ塗りたてのベンチ。実は冷水の風呂。実はトリックアートの扉。クレイモア……。 「行くぞ百合っ娘。短剣の本数は充分か?」  どこかで聞いた事のあるそのフレーズに。突っ込む力は私には残されていなかった。 「二人ともずいぶん遅いな……まぁ平和で助かるが」  珊瑚は、今日も平和だった。 ----

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