最近、何でも前に大きな事故があった路線で、置き石のイタズラが多発しているらしい。
大きな事故にはなっていないらしいけど、あまりいい響きじゃない。
むぅ、このニュースキャスターなんて名前よ? 住所調べてとっちめてやる。
「まるであたしを悪役みたいにぃ……虎目、テレビ消してよっ」
「気にしたら負け」
「でも気になる」
虎目からリモコンを取り上げ、テレビを消す。
確かにあたしはイタズラ大好きだけど、こんなことは絶対しない。
「今の電車なんてちっぽけな置き石程度じゃ通用しないんだから。バッカじゃないの?」
「……やったこと、あるんだ」
「え? そりゃあ……ってぇ、何言わせるのよっ。ただあたしは仕事柄知識があるだけ!」
「仕事……悪役が?」
「ちーがーうーっ!」
虎目の冷たい視線が少し痛い。
うぅ、姉を信頼しない妹なんて……。
「大体やるんだったらもっとこぉ、ゴールデンウィークの行楽シーズンを狙ったもっと大きなサプライズを……」
「置石、テロリストになる?」
「ならないっ、あたしは芸術的なイタズラを追求するのよ!」
そう、線路に石置くとか新幹線で卑猥なこととか、とにかく美しくないイタズラなどあたしにふさわしくない。
「……芸術なんて追究してたの?」
でも、そんなあたしの理念をこの妹は理解しない。視線もさっきからずっと冷ややかだし。
「うぅ、じゃあいいわよ。ニュースででかでかと出てくるの、今度やってくるから」
「ダメ」
「狙いはゴールデンウィークのどこかでぇ。んー……」
「……聞いてない」
「人の集まってるところにドカーンじゃありきたりだしぃ……やっぱりみんなをドキドキさせるようなのを……」
ゴールデンウィーク。
この日本の連休が、ちょっと好きになりそう。
「……ペリドット姉様に相談、と」
「え、今何か不穏なこと言った?」
「別に」
大きな事故にはなっていないらしいけど、あまりいい響きじゃない。
むぅ、このニュースキャスターなんて名前よ? 住所調べてとっちめてやる。
「まるであたしを悪役みたいにぃ……虎目、テレビ消してよっ」
「気にしたら負け」
「でも気になる」
虎目からリモコンを取り上げ、テレビを消す。
確かにあたしはイタズラ大好きだけど、こんなことは絶対しない。
「今の電車なんてちっぽけな置き石程度じゃ通用しないんだから。バッカじゃないの?」
「……やったこと、あるんだ」
「え? そりゃあ……ってぇ、何言わせるのよっ。ただあたしは仕事柄知識があるだけ!」
「仕事……悪役が?」
「ちーがーうーっ!」
虎目の冷たい視線が少し痛い。
うぅ、姉を信頼しない妹なんて……。
「大体やるんだったらもっとこぉ、ゴールデンウィークの行楽シーズンを狙ったもっと大きなサプライズを……」
「置石、テロリストになる?」
「ならないっ、あたしは芸術的なイタズラを追求するのよ!」
そう、線路に石置くとか新幹線で卑猥なこととか、とにかく美しくないイタズラなどあたしにふさわしくない。
「……芸術なんて追究してたの?」
でも、そんなあたしの理念をこの妹は理解しない。視線もさっきからずっと冷ややかだし。
「うぅ、じゃあいいわよ。ニュースででかでかと出てくるの、今度やってくるから」
「ダメ」
「狙いはゴールデンウィークのどこかでぇ。んー……」
「……聞いてない」
「人の集まってるところにドカーンじゃありきたりだしぃ……やっぱりみんなをドキドキさせるようなのを……」
ゴールデンウィーク。
この日本の連休が、ちょっと好きになりそう。
「……ペリドット姉様に相談、と」
「え、今何か不穏なこと言った?」
「別に」