宝石乙女まとめwiki内検索 / 「流血注意」で検索した結果

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  • 流血注意
     2月も終わり、そろそろ外も暖かくなってきた。  今日は仕事を早めに切り上げての帰宅。まだ夕焼け色に空が染まっている時間帯に 帰れるのは、久しぶりだ。  ――さて、帰ったら何をしようか。歩きながら、同僚からもらったトマトジュースを飲む。  まぁ、何をしようと考えたところで、天の相手をさせられるのが関の山、か。  そんなことを考えているうちに、すでに視界には我が家のドアが見えてきた。  きっと、こんな時間に帰ってきたら二人とも驚くだろう。  そんなことを思い、ドアの前へ。ドアノブに手をかけ、鍵がかかっていないのを確認して回す。 「ただいま」  ほっと一息つきながら玄関へ。  すると、早速居間のドアを開け放ち、天が玄関に駆け込んでくる。後ろには珊瑚もいるようだが、 顔がうかがえない。 「あーっ、おかえりなさぁーい!」  残っていたトマトジュー...
  • 小説-天河石メイン
    ...って」より 流血注意 118スレ目 「黒曜石や雲母が雛人形を押入れから出してきてるって」より ホットケーキ 123スレ目 「黒曜石が子供達のためにホットケーキ焼いても」より 天河石は海外旅行がしたいそうです 125スレ目 「黒曜石や金剛石が地図を見てGWの旅行先探したって」より 6月は美しい? 133スレ目 「黒曜石や鉄鉱石が京都のお寺を見に行っても」より
  • 足下注意 頭上注意
      家の二階でお姉さまと一緒に過ごしていると、外で雪が降りはじめました。 「わぁ……雪です……ねぇねぇ! お姉さま! 雪ですよ雪!」   隣を見ると、さっきまでいたお姉さまの姿が見当たりません。どこに行ったんでしょう……あ、ベランダに出てました。一生懸命雪を捕まえようとしてます! でも、そこまで身を乗り出したら危ないですよ? 「お姉さ――」 「あ」 「まっ!!!」   落ちたーーーー!! 支えにしてた手を滑らせて落ちちゃいました! 急いで受け止めないと!   階段を飛び降り、居間を抜け、窓を開き外に――   ガラッ! 「お姉さまっ!?!?」   窓を開け上を見上げた瞬間、とてつもない衝撃が頭をっっっ!!   脳がぁ! 脳がぁぁ!! そ、それとも私たちは人形だから綿なのでしょうかぁぁぁ!!   なんとかお姉さまは無事(?)に助けることができました。
  • 落雪注意
     昨晩から続いた雪も止み、青空を見せた早朝の事。  雪の様子を見ようと、外に出た私を出迎えてくれたのは、先客が踏み入れたであろう、松の木の下へと続く足跡と、水色の髪をした雪だるまだった。  膝まで埋もれるほど積もった雪。森の中でも一際開けた場所にある、屋敷の前庭に、だ。  ……何がどうなったのか、何となく察しは付く。  足跡を辿りながら、その雪だるまの元へ近づいてみるが、その前に雪だるまの方がこちらを振り返る。 「あうぅ……」  今にも泣き出しそうな顔をした、ホープによく似た雪だるま。  いや、もちろん本人だが。 「一体何をやっているんだ。まったく」  屋敷に連れ戻し、暖炉の前にホープを座らせる。  濡れた髪を、洗い立ての白いバスタオルで拭く。暖炉の前に座っているはずなのに、彼女に触れた手には、わずかな冷気が伝わってくる。 「雪が、とても綺麗だったから……くしゅ...
  • 湿度注意報
     無い。  お皿に乗せておいたまんじゅうが、無い。 「殺生石ー、ここに置いてあったまんじゅう知らない?」 「そこにあったお饅頭ですか? それなら先ほど蛋白石が」  ……え。 「余計なお世話かも知れませんが。主様、自分で食べる物をそのような場所に置いては 駄目でしょう。蛋白石に食べられるのが目に見えているわけで……」 「違うよ……あれ、カビ生えてたから捨てようと思ってたんだけど」  沈黙。  大体こんなところに置いてあったら蛋白石に食べられるのは僕も分かって……。 「ご主人様ー、お昼ご飯の時間ですよーっ」  と、何の前触れもなく現れる蛋白石。  時計を見てみると、ちょうど朝ご飯を食べてから6時間。相変わらずお腹の時計は 正確だな……じゃないっ。 「蛋白石っ、ここにあったまんじゅう食べたでしょっ」 「へっ? え、あ、も、もしかしてあれ、ご主人様……の?」  一気...
  • 寝起き注意報
    金「おはよー……さむーい」 黒「おはようございます。あ、金剛石ちゃん、珊瑚ちゃんを起こしてきてくれますか?」 金「まだ起きてないの? 珍しいね」 金「お邪魔しまーすっと。珊瑚ー、朝ですわよー」 珊「くう……」 金「むむ、起きないか……ならば! 鉄拳起床!」  ガキンッ! 珊「……誰だ……某の眠りを妨げる奴は」 金「ちょ、どこから出したのよその斧……やめ、ごめんなさーいっ!!」 瑪「あ……また悲鳴」 雲(もっちもっち)←食事中 金「今日はあたし悪くないのにー!!」
  • 冷え込みご注意
     毎度の事だけど、風邪を引いてしまった。  季節の変わり目や、こうして急に寒くなるような時期。そんなときの風邪は、 僕にとって季節を感じる機会となってしまっていた。  今年は……何だかよく分からないぐらいに寒いと思う。 「毎年恒例よねぇ、風邪引きさん」  ベッドに眠る僕の横で、月長石が漫画を読みながらそんなことを呟く。  電気ストーブで暖かくなった部屋はとても静かで、時が穏やかに流れているようだ。  そんな中で、足を組みながら椅子に座るその姿。規則正しく揺れる尻尾は、 どこか眠気を誘っているようにも感じる。  だけど、月長石本人はそれを許すような様子ではない。時折退屈そうに あくびを漏らしては、こちらへ視線を向けてくる。  ……今日、本当は今頃なら、他の子と一緒にお出かけしていたはずなのだ。  だけど僕が風邪を引いたと気付くや、こうして付きっ...
  • 小説-蛋白石メイン
    紛らわしい言い方 5スレ目「黒曜石とうんm…雲母がジョグレス進化しても」より 放っとくと…… 5スレ目「黒曜石とうんm…雲母がジョグレス進化しても」より キスの味 17スレ目「黒曜石とか雲母が夏休みの宿題に追われてたって」より 北海の珍味 36スレ目「黒曜石とか雲母とか瑪瑙がお裁縫したって」より 蛋白石を選んだ理由 37スレ目「黒曜石とか雲母とかがたまには夜更かししても」より マシンガントーク 「宝石乙女に萌えるスレ避難所」より 蛋白石は唯一水分を含んでいる…… 「黒曜石とか宝石乙女たちの別荘(避難所)」より ご飯で満ちない心とか 55スレ目「黒曜石とか雲母が久しぶりに帰省しても」より 言伝 56スレ目「黒曜石とか雲母たちがクリスマスパーティしたって」より だってせくしぃなんだもん 「黒曜石とか雲母...
  • 小説-月長石メイン
    素直じゃない 16スレ目「黒曜石とか雲母が何度甦っても」 月長石の素敵な一日 17スレ目「黒曜石とか雲母が夏休みの宿題に追われてたって」より 月長石のマスター 22スレ目「黒曜石と雲母が雨の日にお絵描きしたって」より 姉の品定め 23スレ目「黒曜石や雲母や虎眼石とカラオケに行ったって」より どんなおつきあい? 27スレ目「黒曜石と雲母が、次にスレが落ちたら」より モーニングコーヒーはまだ早い 27スレ目「黒曜石と雲母が、次にスレが落ちたら」より 十五夜 29スレ目「黒曜石とアメジストと月長石が、「油断大敵」と言って」より ベビーシッター月長石 39スレ目「【黒曜石とか】鉱石を擬人化して萌えるスレ【雲母とか】」より プレゼント 「宝石乙女に萌えるスレ避難所」より セピア色の手紙 「宝石乙女に萌えるスレ...
  • ストレス社会を生きる
      たった一つのきっかけが、人生に大きな影響を与える事がある。   俺も、そんなたった一つのきっかけから、人生に大きな影響を受けてしまった。本当に些細な事だ。   納得行かない……そんな些細な事で、俺はこの先ストレス地獄を耐え抜かなければならないなんて。 「希望の朝だーっ。という訳で、起きなさいよー」   ……今日は休日。俺は夜勤明け。希望の朝より安らかな眠りを……。   レッドベリル。   宝石の名前らしいが、あいにく宝石と無縁の俺は全然全くどんな宝石かさっぱりだ。   で、俺の目の前にいるのは宝石ではなく、全身赤ずくめの女の子。彼女の名前がレッドベリル。ちなみに職業は宝石乙女。なんのこっちゃ? 「昨日の残り。手抜き。栄養が偏りがち」 「やかましい。いらないなら食うな」 「別にいらないなんて言ってないでしょ」   宝石乙女というのは、現行で20以上あるという生...
  • 限界破裂
      この二つを合わせたら絶対ダメっていうのは、周りに結構ある。   洗剤なんてそうだ。塩素中毒で死んじゃうから注意しないと。 「あら……貴女でしたか」   そして、この二人も絶対合わせてはいけない二つ。 「ごきげんよう、妖弧の姫君」   ……殺生石と、アメジストさん。   犬猿の仲なんていうレベルじゃない。キリスト教徒とイスラム教徒でしゃべり場をやるぐらい危ない。   対峙する二人。お互い笑顔だけど、僕には二人の間に火花が散ってる古典表現が見える。 「あ、アメジストぉ、早く行こうよ。ね?」   アメジストさんを連れ出そうとする月長石ちゃん。困り果てた表情を浮かべている。   立場が似ているから、そういう顔になる気持ちも分かる……僕も殺生石を。 「殺生石、とりあえず、そのー……バ、バスに乗り遅れるよ?」   バス関係ないけど。 「ほ、ほらぁ...
  • 試金石百合日記8
    「なぁ主人。」 「何かな?」 「最近、私のスニーキングスキルが落ちたような気がするんだが。」 「そりゃあ…息を荒くしてればバレるよなぁ。」 知りたくなかった新事実。どおりでよく見つかるわけだ。 「それじゃあ今日はそこら辺を注意して潜入してくる。」 「いってらっしゃーい。」 こちらすねーく、珊瑚の家に潜入した。大佐、指示をくれ。 …大佐?どうした、応答しろ。大佐?…し、死んでる…。 まぁいいやとりあえず珊瑚の部屋に…。 …OH!生着替え!べりぐーっ!目の正月だっ。 パシーン。…おぅ…しっと。 「毎回毎回、ベタな見つかり方をするでない。」 「だって目の前に珊瑚の半裸があるんだからしょうがないじゃないか。」 「やれやれ…居間で退屈している主とでも遊んでこい。着替え終わったら 私も行く。」 と、部屋を追い出された。今にマスターがいるら...
  • 続々・マリリン効果
    「つき合ってもらって悪いね」 「いいんですよ、お手伝いも仕事のうちですから」   そんな会話をしながら、ビニール袋を両手に提げる二人組。まぁ俺と黒曜石なのだが。   別に何かあったわけでもなく、普段の買い物だ。何せうちは四人もの同居人がいる。食料だって毎週買いに行かなければすぐなくなる。 「食材を見るからに、今日はカレーだね?」 「はい」   黒曜石は、たまに食べたくなるような物をタイミングよく作ってくれる。   なんだか合わせてもらっているような気もするけど、こちらとしてはとてもありがたい。   そっか、カレーか……今から楽しみだ。 「もしかして手抜きとか思われちゃいましたか?」 「ん、そんなことないよ。ただ黒曜石はタイミングがいいなって」 「タイミング?」 「まぁ、こっちの話だ。それより早く帰ろう」   ビニール袋を持ち直し、黒曜石の前を歩く。   と、その...
  • 暑いからといって……
     今日は暑い。それ以外に何を言えばいいだろうか。  雲一つない青空も、輝く太陽も、蝉の鳴き声も、全てが暑さを助長してくる。迷惑なことこの上ない。  ぼんやりと床に寝転がる……別にそれで涼しくなるわけでもなく、日陰に移動しても意味がない。窓から差し込む日光は確実に部屋の中に熱気を運び入れ、窓を開ければ熱風が部屋を抜ける。  ……クーラーが欲しい。  ケチな大家のせいで、我が家には扇風機しかない。もちろん扇風機は回しているが、効果など期待できない。  それでも、ないよりマシというものだ……仕方ない、もっと扇風機に近づくか。だらしないと言われても仕方がない。ナメクジのように地面をはいずって、扇風機の方へ……。 「きゃーっ!」 「え?」  扇風機に近づいたはずが、目の前には白い何か。 「まま、マスターっ!!」 「え、あ、金剛石? ぶぉっ!!」  金剛石の拳が振り下ろされ...
  • 濡れ鼠の鉄鉱石
     シャワーだと言って、雨の中ではしゃいでいた子供がいたのは、どこの国だったか。いや、そのときは大人も混じっていたか。ずいぶんと幼稚なことだが、そこは平和そのものだったな。  だが、ここにそんな幼稚な大人はいない。皆が傘を差し、似たような格好をして道を行く。  駅前での雨宿り。この国には梅雨という雨の多い時期があることを、完全に失念していた。  ドレスが水を吸ったおかげで重い。その上スカートの中は湿気が充満して気持ち悪い。  最悪だ。何がとは言わない、すべてが最悪だ。スカートの端から、帽子の端から落ちる水滴が恨めしい。アスファルトに浅い水たまりができるのが恨めしい。この長いスカートを絞ってやろうかとも考えたが、さすがに人前でそれはまずい。金剛石ではあるまいし。  金剛石か……きっとあいつも、外に出ていたら傘など持っていないのだろう。そんなことを考えていたら、不意に隣に駆け込んでくる...
  • 置石ちゃんトラップ第9646(苦しむ)号
    「ぶあっ、あぶっ、つ、ちょ、お、おぼ、溺れっ!!」 「か、化石ちゃんっ、今助けを呼びますからっ!」  ふっふっふ、引っかかった引っかかった。  水たまりで遊ぶお子様にうってつけのトラップ、第9646号。落とし穴に 水たまりを作っておくだけ!  お手軽だけど効果的なのよねぇ。ちなみに泥水を溜めておくのがコツ。 底が見えないから。  でも、今日日のお子様は水たまりで遊んだりしないから引っかからないのよねぇ。  化石が引っかかったのはまぁ想定通りとして……さて、次はどこのを 確認しに行こうかなぁ。           ◆  先ほどの落とし穴から少し離れた場所。  ここは天河石達が暮らしている家の前。  その庭に、あたしの第9646号を掘っておいた。 「あー、ねこさんっ」  そして狙いは天河石。子供だから浅めに作ってあげたけど……ふっふっふ、 どんな反応...
  • 誤解の相合い傘
     自宅前。 「先輩、ホントすみません」 「ううん、気にしないで」  そう言うのは、家が近所にある大学の後輩。  偶然駅前で雨宿りしている姿を見つけ、うちの傘を貸すためにここまで 来てもらった次第。  でも、僕より身長の大きい彼女に傘を持ってもらっている姿は、端からは 姉妹の相合い傘にでも見えたんだろうなぁ。 「今度ちゃんとお礼しますね。それじゃあ、また明日」 「うん、気をつけてね」  ビニール傘を差し、道路へ向かう彼女の後ろ姿を見送る。  ……さて、晩ご飯の用意しないと。改めてドアを開けて室内へ。 「ただい……うわっ!?」  靴を脱ぎ、自分の部屋の前を通り過ぎようとしたところで、突然そこに引きずり込まれる。  気付けばそのままの勢いで畳の上に押し倒され、何かが僕の上に馬乗りになる。  ……緊迫した面持ちの殺生石が、そこにいた。 「今の女は何者ですか?」 「...
  • 汚されて……
     こうも暑いと、水分補給をこまめにしないといけない。むしろしたくなる。  僕も、今日6回目の水分補給だ。  さっきまでは麦茶だったので、今度は好物のマンゴージュースを飲むことにする。  いつもよりちょっと大きめのコップに氷を入れて、さらにそこへマンゴージュースを。  音を立ててひびが入る氷。しばらくしたら、コップの表面に水滴が付く。実に涼しげな光景だと思う。  さてと……後は部屋に持って行って本でも読みながらのんびりしようかな。  コップを持ち、台所を出る。そのまま居間を抜けて自分の部屋へ…… 「うわっ!」  足下に、何かが引っかかる。本のような感触だ。  これでバランスを崩した僕は、重力に逆らうことも出来ずに床へ倒れる。  手に持っていたコップも例外じゃない。僕の手を離れ、重力に従って下へ下へ……。 「あ……」  その下は床ではなかった。  長い黒髪と特徴的な狐...
  • 主の遺産、親の遺産
    「さてと!始めますか!」 一人声を挙げ、気合いを入れる。 何処からともなく、 『気合いの向ける方向に問題がある。』 と声がしたような気がする。 周囲には誰もいない。幻聴だったようだ。 彼女らの住む小屋には、人を近づけるのはあまり好ましくはない。 なぜなら、彼女らは人形だから。 人形でありながら自我を持ち、糸を繰らずとも手足を動かし、言の葉を綴る。 だから、他人に見つかると研究所送りになるかもしれない。いや、確実に色々調べ回されるだろう。 (何か想像しやすいわね・・・・今のセリフ) と、一人笑みを溢す。その時だった・・・・・・ ガサッ 「虎目?そこにいるの?」 罠を張るとき、注意しなければならない人物の一人、自分の妹であることを、まず危惧する。お仕置きが何気に怖いのだ。 ガサッ・・・・・・ガサッ・・・・・・ 違う、妹なら・・...
  • 付け耳じゃない!
     元旦の朝。  殺生石に年始の挨拶をして、郵便受けに年賀状を取りに行ったんだけど……。 「おーい、あけおめーっ」  と、インターホンも鳴らさずにドアを開けてきたのは、月長石ちゃん。  片手には紙袋を持って、その表情は相変わらず明るい笑顔。 「って、ちょ、脅かさないでって」 「えー、驚いたの? 相変わらず度胸ないのねー。おじゃましまーす」  さすがにちょっとは注意を。そんな僕の言葉を待たずして、家に上がっていく月長石ちゃん。  まぁ、今更だけど……はぁ。  そして月長石ちゃん。真っ直ぐと居間へと向かい、ドアを開く。 「あけおめーっ。殺生石いるー?」  って、殺生石なら目の前のこたつでミカン食べてるのに。  大体、月長石ちゃんが殺生石に用って。いつも怒られてばかりで、苦手じゃないのかな。 「ここにいますが。あまり大声を出さないで頂きたいのですが」  ミカン食べるのを...
  • 暑い日の、血みどろで小さな戦い
     パチンッ 「……」  パチンッ! 「……んぅ」  バチンッ!! 「いっでぇー!」 「にゃっ!?」  俺の背中を襲う、小さな平手。  しかしそれに似合わぬ炸裂音相応の痛み。完全に不意打ちを受けた俺は、 読んでいた雑誌を持ったままのけぞる。  いや、これは冗談抜きで痛い。背中に絶対手のひらの跡が出来た。 「てぇーんっ! いきなり何しやがる!?」 「ご、ごめんなさいぃー」  背後で腰を抜かしそうになっている天に向かって、大人げなく怒鳴る。 「あ、あのね、マスタぁーの背中にね、血を吸うぞーって……」 「蚊か? 蚊がいたのか? それでももっとゆっくり叩け!」 「あうぅー……」  完全に冷静さを欠いていた。余裕もなくただ勢い任せに、天を叱る俺。  傍から見ればどうにも情けない光景だろう。だがそんなことも、今の俺には考える余裕もな...
  • 気を引き締めて
     最近の某は、どうも情けない姿ばかり主にさらしている。  昔はそんなこともなかったのに。この時代で目覚めてから、どうも調子がおかしい。  一体何が、それほどまでに某の調子を狂わせるのだ……。  ……悩んでいても仕方がない、か。  ここはマスターの前でも甘い姿を見せないように、気を引き締めねば。  目の前にある水を張った桶を手に取り、頭から被る。 「……ふむ、これは涼しいな」  気を引き締めるつもりが、この暑さでどうにも効果が薄かったようだ……。           ◇  先ほどから家事に没頭している珊瑚。  天の相手をしていた俺だったが、何故かその動きが気になって仕方ない。 「なぁ天、何か珊瑚の動き鈍くないか?」 「えー? そんなこと無いと思うよぉ」 「そうかぁ? 何か硬いというか何というか」  もしかしてどこか調子でも悪いのか?  宝石乙女だって...
  • いい姉なんです
     珍しい来客だった。いや、珍しいどころではない。初対面だ。 「まさか鶏冠石ちゃんがうちにくるなんてな。漬物石ならすぐ戻ってくると思うから、待っててくれ」 「ええ、お邪魔します」  話では外れの方にあるあのでかい屋敷に住んでるって話だが……他の子たちには悪いが、一番乙女っぽい。外見は。なんだか、こんなちっぽけな民家で待たせるのが悪い気もする。 「姉様はお使いか何かで?」 「姉様?」 「ええ、貴方が契約したのは、わたくしと瑪瑙の姉様ですから」  ……知らなかった。あの外見で、妹が二人もいたのか。だって身長はソーダちゃんとそれほど差はないし……言っては悪いが、ちびっ子だ。 「それよりも、姉様は何をしに外へ出ているのですか?」 「え、醤油が切れたとかで買いに行っただけだけど」  その言葉に、鶏冠石ちゃんの目つきが鋭くなる。 「貴方、重たい荷物がありながら姉様だけにお使いを……...
  • ソーダちゃんの「ひとりより、ふたりなのっ」 その1
     リビングに駆け込んできたソーダの、第一声。 「ママーっ。ソーダひとりでねんねするーっ」  ……ソーダとの生活で、色々驚かされる経験をしてきた私だけど、これほどまで驚かさせられるとは思わなかった。  あの、甘えん坊のソーダが、一人で寝る? 夜になってから言うのだから、昼寝という訳ではない。  確かに、仕事で遅くなる時はソーダに添い寝をしてあげることは出来ない。それでも、他のお姉さん達が付き添ってくれているのは確実。一人で寝たことなど、これまで一度もないと思う。 「え、えっと……大丈夫なの?」  コーヒーの入ったマグカップをテーブルに置き。満面の笑みを浮かべるソーダに顔を向ける。 「うんっ。てんちゃんがー、おねーさんはひとりでねるんだよーっていってたー」 「お姉さんって、ねぇ」  そのお姉さんと呼ばれるには、ソーダはまだまだ幼すぎると思うけど……。  ...
  • 小説-メイン複数41-75スレ目
    初めての荒巻 41スレ目「【黒曜石に】鉱石を擬人化して萌えるスレ【雲母が】」より 温泉旅行 41スレ目「【黒曜石に】鉱石を擬人化して萌えるスレ【雲母が】」より 花鳥風月:虎置編 42スレ目「【黒曜石と】鉱石を擬人化して萌えるスレ【冬支度】」より 鳥 『鳥篭姫』 42スレ目「【黒曜石と】鉱石を擬人化して萌えるスレ【冬支度】」より 風 『疾風』 42スレ目「【黒曜石と】鉱石を擬人化して萌えるスレ【冬支度】」より 落ち葉掃き 43スレ目「黒曜石や雲母が蒼星石や翠星石と落ち葉掃きをしても」より 落ち葉掃除 43スレ目「黒曜石や雲母が蒼星石や翠星石と落ち葉掃きをしても」より 銀様にクロレラ飲ませてみた 47スレ目「黒曜石や雲母たちの最後の晩餐」より 黒曜石の卵焼き 47スレ目「黒曜石や雲母たちの最後の晩餐」より ...
  • 3歳でも5歳でも7歳でもない子供
      今年も残すところ2ヶ月を切った。まぁ、それとは全然関係ないけど、もうすぐ七五三という行事が来る。……何で3歳と5歳と7歳のお祝いなんてあるんだろう? 俺もやったけど。 「とぉりゃあぁー!」 「おっと」   いきなりの嵐。俺は体を左に移動する。 「あれっ、あわわぁっ!?」   嵐が盛大にこけた。 「あたた……マスターっ、避け方ってものがあるでしょぉー!」 「その前に奇襲戦法というのを覚えようよ、やられても困るけど。あと口調に注意」 「えっ、あわわ……マスター、避け方というのがあると思うのですがっ」   いや、わざわざ口調を直して言われてもねぇ……。 「それよりマスター、どっか行くの……じゃない、どこかへ出かけるのですか?」 「あぁ、別にどこってわけじゃないよ。金剛石以外出かけちゃってるし、とりあえず散歩でもと」   何でも、黒曜石や雲母といった幼めの宝石乙女たちが...
  • お箸を使おう
     今日の晩飯は、白いご飯におでんと味噌汁、そして天の好物ハンバーグ。  そして、俺達三人の手には、それぞれ自分専用の箸。珊瑚の焼くハンバーグは 小さくて柔らかいため、箸でも十分食べられるものだ。  それにしても、箸というのは便利ではあるが慣れてない人には使いにくい代物だと、つくづく思う。 「天河石、また箸の持ち方が悪いぞ」 「あうぅー……」  珊瑚と天河石の、毎日食事時に繰り返されるやりとり。  天河石の手にある箸は、いつも通りバツ印を描きながら、危なっかしい 箸使いでおかずを取ろうとしている。  俺も、子供の頃は親にこんな感じで怒られた。天には悪いが、日本の子供が通るべき 宿命として、耐えてもらうとする。 「こら、刺して食べようとしない」 「えうぅ」 「だけど一応箸にはフォークとしての使い方も」 「そういう問題ではない」  思わずフォローしようと口を挟むも、...
  • 初めての絆創膏
     私はドジ。自分でもよく分かっている。いくら気をつけても治らないほどに。  お皿を割った回数なら他の子達に比べて特に多いと思う。いや、多分確実。  だから、よく怒られた。マスターによっては、殴られたりも……。  ……お手伝いをするのが、本当は怖かった。  このまま姉様達みたく誰にも仕えずに、自由な生活を送りたいとも思ってる。  でも、私にはまだその権利はないから……。  だから、どうせなら目覚めたくない……このまま、ずっと眠っていたい……。           ◆  92年と4ヶ月、21日ぶりに目を覚ましたのは、誰もいない狭い部屋の中だった。  見慣れない内装、テーブルらしきものに置いてあったご飯。あのときのご飯はとても美味しかった。  そして、どこからか聞こえる水の音。雨の音もあったけど、それとは違う……シャワーの音。  私の螺旋を回した人は、入浴...
  • 変わった人
      別に用事があるわけでもない。   あの姉……置石とケンカした訳でもないし、別に嫌なことがあったわけでもない。ただ散歩がしたかっただけ。   相変わらず唐突だねと、置石は言う。   そう、唐突なのだ。何故か唐突に外へ出たくなったのだ。   そして、今はこうして河川敷の階段でぼんやりと座っている。   こういう唐突だったり、気まぐれの行動。時にそれが妙なことを起こす。 虎「……うまい」   拾ったお金で、自動販売機で試しに買ってみた何とかペッパーなる飲み物を飲んでみる。なかなかの味だ。   しかし今日はいい天気だ。人間だったら日焼けという現象に注意しなければならないと思う。   でも雲は遠い。雲が遠いと秋、そして冬が近いと言う。   私は日本で初めて四季という物を見た。花が咲いたり雲がすぐ近くに感じたり、山が赤くなったり白くなったり。   見ているだけで面白い。...
  • 小説‐メイン複数76‐103スレ目
    ドジっ娘珊瑚と天然の天ちゃん 76スレ目「黒曜石とか雲母とかが夏を感じはじめても」より 酔いどれ乙女 76スレ目「黒曜石とか雲母とかが夏を感じはじめても」より 桜並木 76スレ目「黒曜石とか雲母とかが夏を感じはじめても」より ちょっとアンニュイ雨の日@子供乙女 77スレ目「黒曜石とか雲母が爽やかな風に微笑んでも」より ちょっとアンニュイ雨の日@黒曜石宅 77スレ目「黒曜石とか雲母が爽やかな風に微笑んでも」より ちょっとアンニュイ雨の日@虎置 77スレ目「黒曜石とか雲母が爽やかな風に微笑んでも」より Secret Paradise 77スレ目「黒曜石とか雲母が爽やかな風に微笑んでも」より いつかきっと 77スレ目「黒曜石とか雲母が爽やかな風に微笑んでも」より いい姉なんです 「黒曜石とか雲母がいつも一緒でも」よ...
  • 残された朝食、愛しき思い
      テレビを見ていると、きな臭い話題ばかりが目立つ今日このごろ。   物騒な言葉の数々が日常茶飯事のように耳に入ってきては、こちらの頭も洗脳されかねない。   そんな朝のことだ。ニュースにも飽き飽きしていたので、テレビを切ってペリドットの作った美味い朝食に専念することにする。あー、幸せ……。 「思い出し笑いですか?」 「ん、別に。ただ今日も飯が美味いと思っただけだ」 「まぁ、そう言ってもらえるとこちらも嬉しいですよ。ふふっ」   そういって子供っぽく微笑む。   ペリドットの笑顔は、宝石乙女の長女とは思えないほど幼い雰囲気が漂っている。 「ホント、料理の上手な同居人がいると毎日が楽しいな」 「愛情は最高の調味料ですから。自分が食べる物より相手に食べてもらう物を作った方が美味しくなるんですよ」   愛情ねぇ……この場合は母性愛って奴か。外見は俺の子供って感じなのにな。 ...
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