とり(取(名詞))

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ( 動詞「とる(取)」の連用形の名詞化 )br① 手に握り持つこと。手に持って使うこと。また、その人。多く「さおとり」「かじとり」など、他の語と複合して用いる。
② 「とりか(取箇)」の略。 田制要覧(江戸末か)「今取箇と云は、公儀の言葉にては只取と云べき也」
③ その人のものとなる分。とりぶん。とりまえ。 浮世草子・元祿大平記(1702)四「大夫の売上げ引舟ともに六拾三匁 内揚やの取廿三匁 天神は三拾匁」
④ 馬の背に近いたてがみ。とりがみ。 岡本記(1544)「馬のしゅみのかみと申候をば、わらはとりとも申べし」
⑤ 古道具の売買。とり売り。 雑俳・塵手水(1822)「これが秀一・取りの仏だんふる市や」
⑥ 酒や肴で、酒席の終わりに出すもの。 浄瑠璃・壇浦兜軍記(1732)三「取りぢゃに母も一つ受け呑むことはならず是つけざし」
⑦ 寄席(よせ)で、最後に出演する者。 雑俳・机の塵(1843)「何時じゃ・取まで聞いて居らりょかな」
⑧ 興行界で、最後に上演・上映する呼び物の番組や出演者。 夢声半代記(1929)〈徳川夢声〉トンガリ「私は岩尾剛氏の休演の御蔭で、トリの呼び物たる『ウラルの鬼』全二巻を受持たされた」
接頭辞 動詞の上に付けて改まった語調にするのに用いる。「とり片づける」「とり調べる」「とりつくろう」「とり乱す」など。
広辞苑 名詞 ①とること。「かじ―」「音頭―」など、多く複合して用いる。 古事記中「宇治の渡りにさを―に早けむ人し」 取り
②江戸時代、田畑屋敷に対する貢租を収納すること。収穫高に対する率で、(めん)と実質的には同義。

寄席 (よせ)で、最後に出演する者。 真打 (しんうち)
「―をとる」「―席」
㋑最後に上映または演ずる呼び物の映画や番組。また、演ずる人。
接頭辞 語勢を強めるのに用いる語。 「―つくろう」「―乱す」
大言海 名詞 取ルコト。 竹取物語「龍ノ首ノ玉とりニトテ、出ダシ立テ給フ」
源、十三、明石 三十九 (キン)ノ御コト、とりニツカハシテ」

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最終更新:2025年08月03日 14:28