「術伝流操体no.49」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
術伝流操体no.49 - (2017/02/25 (土) 14:25:30) の1つ前との変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
累積:&counter()___ 昨日:&counter(yesterday) ___今日:&counter(today)
------
術伝流操体 【5】応用 [1] 按摩指圧などと組み合わせ
(2) うつ伏せで按摩指圧と組み合わせ
&size(24){&color(green){うつ伏せで按摩指圧と組み合わせ}}
------
#contents
今回は、先回に続いて、按摩指圧との組み合わせの例です。
今回は、うつ伏せでの基本的手順と、工夫を紹介します。
*(1)姿勢を変えて構いませんと伝える
うつ伏せでも、初めに「姿勢を変えたくなったら、どんどん
変えて構いません。ただし、ゆっくり動いてください」と声を
掛けておきます。
そして、姿勢が変わったら、その姿勢を良く観察し、その姿
勢を少し強調する皮膚や動きの操体をしていきます。特に、左
右差が目立つ所などに注目します。
*(2)ラクな「うつ伏せ」で、重さの操体
先ず、うつ伏せでラクな姿勢になってもらいます。首や手足
もラクな格好になってもらいます(写真1).
&ref(DSCF1252.jpg)写真1
そして、左右の肩、左右の尻に、重さを掛け、4つの中から、
重さを一番掛けて欲しい所を選んでもらいます。選ばれた所に
しばらく操者の体重を掛け、重さの操体をします(写真2)。
&ref(DSCF1253.jpg)写真2
この重さの操体で、うつ伏せの姿勢での大雑把な歪みが改善
できます。
*(3)拳や肘を使って肩背腰を按摩指圧+操体
次に、拳や肘を使って、肩や背中を按摩指圧していきます。
**1) 肩の按摩指圧
先ずは、肩です。受け手の頭の方に座ります。拳骨を作り、
四指の骨空(写真3)で、肩井、首の付け根、肩甲間部の上半
分などを指圧していきます(写真4)。
&ref(DSCF1257.jpg)写真3
&ref(DSCF1254.jpg)写真4
指圧をするときは、操者の体重を前に移動し、骨空に体重を
掛けるようにすると、力を入れずに指圧できます。しかも、力
で指圧するよりも、圧が安定するしブレにくいので、気持ち良
い指圧になります。
また、このときに、手首を回したり、横に振ったりして、動
診〜タワメ〜瞬間脱力を図1のようなリズムで繰り返すと、四
指骨空で按摩ができます。
&ref(momi-rythem.jpg)図1
それから、肩井が弛みにくいときは、 肘を頭の方へ移動し、
肩井の部分が収縮するような動きの操体を組み合わせると、比
較的短時間で弛みやすくなります(写真5)。
&ref(DSCF1255.jpg)写真5
**2)背中の按摩指圧+操体
次は、背中の按摩指圧に移ります。
先ず、受け手の背中の横、左手側に移動し、臍を受け手に向
けます。施術中に、体重を左右の足に平均して掛けるためです。
この方が安定するので、気持ち良い按摩指圧になりやすいし、
操者が腰を痛める可能性も減らせます。
その位置から、操者の肘〜前腕小指側を使って、頭の方から
腰の方へ、背中を按摩指圧していきます。
初めに左手を使い、指先を受け手の腰の方に向けて、操者に
近い背中左側を按摩指圧していきます(写真6)。
&ref(DSCF1258.jpg)写真6
次は、操者から遠い背中右側です。この時は、操者の右手を
受け手の右手側に付けると、受け手に掛ける体重の加減がしや
すいです(写真7)。
&ref(DSCF1259.jpg)写真7
腰の部分に近付いたら、今度は、右手で、指先を受け手の頭
の方に向けた格好で、肘〜前腕小指側を使った按摩指圧をして
いきます。初めは、操者に近い左側(写真8)、次に、操者に
遠い右側(写真9)を按摩指圧していきます。
&ref(DSCF1260.jpg)写真8
&ref(DSCF1261.jpg)写真9
肘〜前腕小指側で指圧する時も、力でするのではなく、操者
の体重を乗せていく方が、気持ち良さを感じてもらいやすいし、
効果も出やすいです。
また、肘を立てて、手首〜前腕を回転させたり横に振ったり
して、動診〜タワメ〜瞬間脱力をリズム良く繰り返せば、肘で
も、按摩ができます。
タワメの時に手首を極めると言うか、締めると言うか、グラ
つかないように、しっかり固定し(タワメ、写真10)、それを、
次の瞬間にフッと弛める(瞬間脱力、写真11)ことを併用する
と、より按摩らしい動きになります。
&ref(DSCF1281.jpg)写真10
&ref(DSCF1280.jpg)写真11
また、弛みにくい所が見付かったら、そこの部分の筋肉が収
縮するような操体を組み合わせます。
背中でも、横隔膜よりも頭側なら、腕を使った、肘の持ち上
げなどと組み合わせます(写真12)。このとき、狭くて肘が入
りにくいようなら、示指骨空などを使います。
&ref(DSCF1285.jpg)写真12
**3)腰殿部の按摩指圧+操体
腰でも、背骨に近い部分は、「2)背中の按摩指圧+操体」
の背中の腰寄りの部分と同じように、肘から前腕小指側で按摩
指圧していきます。
腰で、特に念入りにするのは、横側です。肋骨と骨盤の間の
脊柱起立筋の一番外側を、しっかり、按摩指圧していきます。
ツボで言えば、痞根〜腰徹腹ですね。先ず、操者側、次に反対
側。反対側をするときには、片手を下に付きます(写真13)。
&ref(DSCF1262.jpg)写真13
また、この時に、この部分が収縮するような動きの操体を組
み合わせると、弛みやすくなります(写真14、15)。
&ref(DSCF1286.jpg)写真14
&ref(DSCF1291.jpg)写真15
殿部の中央は、肘を立て、先端を大坐骨孔に入れ、指圧しま
す(写真16)。この時も、 動診〜タワメ〜瞬間脱力をリズム
良く繰り返せば、按摩ができます。
&ref(DSCF1263.jpg)写真16
また、この部分が収縮するような動きの操体を組み合わせる
こともできます(写真17)。
&ref(DSCF1289.jpg)写真17
**4)足の按摩指圧
次は、足の裏側から横側を、殿部に近い方から足先の方へ、
按摩指圧していきます。
先ずは、片手を仙骨の辺りに置き、受け手の左足大腿部の太
陽経〜少陽経を四指骨空で按摩指圧していきます(写真18,19)。
&ref(DSCF1265.jpg)写真18
&ref(DSCF1266.jpg)写真19
それから、下腿部を、示指骨空(写真20)で、按摩指圧して
いきます(写真21)。
&ref(DSCF1268.jpg)写真20
&ref(DSCF1269.jpg)写真21
坐骨神経痛の人は、殿部中央が虚してフニャフニャズブズブ
になっていることが多いです。
そういう時には、その部分を片手で皮膚操体をしながら、大
腿下腿の足太陽〜足少陽の硬い所を四指骨空で按摩指圧してい
きます(写真22)。すると、殿部中央の虚が改善し、症状も
軽減します。
&ref(DSCF1293.jpg)写真22
左側の太陽経〜少陽経を足先まで按摩指圧し終えたら、次は、
右足の足陰経を、殿部側から足先の方へ、母指で按摩指圧して
いきます(写真23)。
&ref(DSCF1270.jpg)写真23
大腿部は足厥陰、下腿部は足太陰が中心になりますが、それ
以外も経絡を辿りツボが出ていたら按摩指圧します。
それから、受け手の右側に移動します。このとき、左手を仙
骨から離したら、直ぐに右手を仙骨に当てるようにします。そ
して、左手の拇指で、左足の足陰経を按摩指圧していきます
(写真24)。
&ref(DSCF1272.jpg)写真24
次は、左手四指骨空などで、右足の太陽経〜少陽経を按摩指
圧していきます(写真25)。
&ref(DSCF1273.jpg)写真25
*(4)左右差が有れば調整
足の按摩指圧を終えたら、体の左右差が残っていないかチェッ
クし、有れば調整していきます。
胸椎1番の辺りから背骨上を指を滑らし、正常でない感じの
する所を探します。見付かったら、そこから横に指を滑らし、
華佗経、1行線、2行線などの左右差が無いか、調べていきます
(写真26、27、28)。
&ref(DSCF1294.jpg)写真26
&ref(DSCF1295.jpg)写真27
&ref(DSCF1296.jpg)写真28
左右差が有ったら、指圧していき、ツボの底の筋肉の反発し
て来る力が同じ状態になったときに瞬間脱力します。そうする
と、拇指の力を殆ど使わずに、左右差を減らせます。
(この方法は、野口晴哉先生の整体操法の応用です)
仙骨まで終えたら、足太陽経の左右差も同じように調整して
行きます。
*(5)定番操体、左右差などが有れば
うつ伏せからの定番操体の動診をしてみて、左右差などが有
れば、それを強調する定番操体をしていきます。
うつ伏せからの定番総体については、[[術伝流操体no.17]]、
[[術伝流操体no.18]]を読み直してください。
*(6)鍼灸する人は、拇指を大切に
鍼灸をする人は、拇指を鈍感にしないことが大切です。拇指
を動かしたときに痛みが出る状態では、鍼灸の細かい加減が実
行にくしなりますので。
拇指の感性を保つためには、拇指やその近くの関節や筋肉な
どに余り負担を掛けない方が良いと思います。そこで、按摩指
圧するときには、先回と今回に書いてきたように、骨空、肘、
膝などを利用すると良いです。
また、余り手や指の力を使わずに、操者の体重を利用した方
が、効果も出やすいし、気持よさを感じてもらいやすいです。
このとき、肘や骨空の方が、拇指に比べて、前腕の延長に近
いので、ブレにくく、つまり、力が横にズレにくく、ストレー
トに操者の体重が乗っていきやすくなります。そのため、気持
ち良い按摩指圧になりやすいです。
また、手足陰経側や鎖骨首側のような筋肉の柔らかい所以外
の、背中や手足陽経などの筋肉の硬い所を、拇指で指圧する時
(写真29)には、拇指関節を保護します。例えば、拇指関節
を示指基節骨で押さえます(写真30)。
&ref(DSCF1284.jpg)写真29
&ref(DSCF1283.jpg)写真30
また、動きや皮膚の操体を組み合わせると、拇指やその近く
の関節や筋肉などに余り負担を掛けずに按摩指圧の効果を上げ
ることができます。
つぎへ>>>[[術伝流操体no.50]]
-----
>>>目次へ・・・・・・・・・[[術伝流操体(あ)]]
>>>このページのトップヘ・・[[術伝流操体no.49]]
>>>術伝HPトップへ ・・・・[[トップページ]]
-----
術伝HP内検索:上の@wikiメニューの「wiki内検索」
-----
-----
*お知らせとお願い
**術伝流鍼灸操体講座で患者さん役を募集
術伝流鍼灸操体講座は、実践面を重視しています。実際に症状が出て
いる方の治療を見たほうが勉強になります。そこで、講座で患者さん役
をしてくださる方を募集しています。
くわしくは、[[術伝流のモデル]]をみてください。
よろしくお願いします。
**感想など
感想などありましたら、術伝事務局までメールをください。
よろしくおねがいします。
術伝事務局メルアド :jutsuden-jmkkあまググどこ
(この行は無視してください。akwba、laemfro、thgosewibe)
(「あま」を「@」に、「ググ」を「googlegroups」に、)
(「どこ」を「.com」に変えて送信してください。 )
(面倒をおかけし申し訳ありません。迷惑メール対策です)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
----
>>>術伝HPトップへ ・・・・[[トップページ]]
----
累積:&counter()___ 昨日:&counter(yesterday) ___今日:&counter(today)
------
術伝流操体 【5】応用 [1] 按摩指圧などと組み合わせ
(2) うつ伏せで按摩指圧と組み合わせ
&size(24){&color(green){うつ伏せで按摩指圧と組み合わせ}}
------
#contents
今回は、先回に続いて、按摩指圧との組み合わせの例です。
今回は、うつ伏せでの基本的手順と、工夫を紹介します。
*(1)姿勢を変えて構いませんと伝える
うつ伏せでも、初めに「姿勢を変えたくなったら、どんどん
変えて構いません。ただし、ゆっくり動いてください」と声を
掛けておきます。
そして、姿勢が変わったら、その姿勢を良く観察し、その姿
勢を少し強調する皮膚や動きの操体をしていきます。特に、左
右差が目立つ所などに注目します。
*(2)ラクな「うつ伏せ」で、重さの操体
先ず、うつ伏せでラクな姿勢になってもらいます。首や手足
もラクな格好になってもらいます(写真1).
&ref(DSCF1252.jpg)写真1
そして、左右の肩、左右の尻に、重さを掛け、4つの中から、
重さを一番掛けて欲しい所を選んでもらいます。選ばれた所に
しばらく操者の体重を掛け、重さの操体をします(写真2)。
&ref(DSCF1253.jpg)写真2
この重さの操体で、うつ伏せの姿勢での大雑把な歪みが改善
できます。
*(3)拳や肘を使って肩背腰を按摩指圧+操体
次に、拳や肘を使って、肩や背中を按摩指圧していきます。
**1) 肩の按摩指圧
先ずは、肩です。受け手の頭の方に座ります。拳骨を作り、
四指の骨空(写真3)で、肩井、首の付け根、肩甲間部の上半
分などを指圧していきます(写真4)。
&ref(DSCF1257.jpg)写真3
&ref(DSCF1254.jpg)写真4
指圧をするときは、操者の体重を前に移動し、骨空に体重を
掛けるようにすると、力を入れずに指圧できます。しかも、力
で指圧するよりも、圧が安定するしブレにくいので、気持ち良
い指圧になります。
また、このときに、手首を回したり、横に振ったりして、動
診〜タワメ〜瞬間脱力を図1のようなリズムで繰り返すと、四
指骨空で按摩ができます。
&ref(momi-rythem.jpg)図1
それから、肩井が弛みにくいときは、 肘を頭の方へ移動し、
肩井の部分が収縮するような動きの操体を組み合わせると、比
較的短時間で弛みやすくなります(写真5)。
&ref(DSCF1255.jpg)写真5
**2)背中の按摩指圧+操体
次は、背中の按摩指圧に移ります。
先ず、受け手の背中の横、左手側に移動し、臍を受け手に向
けます。施術中に、体重を左右の足に平均して掛けるためです。
この方が安定するので、気持ち良い按摩指圧になりやすいし、
操者が腰を痛める可能性も減らせます。
その位置から、操者の肘〜前腕小指側を使って、頭の方から
腰の方へ、背中を按摩指圧していきます。
初めに左手を使い、指先を受け手の腰の方に向けて、操者に
近い背中左側を按摩指圧していきます(写真6)。
&ref(DSCF1258.jpg)写真6
次は、操者から遠い背中右側です。この時は、操者の右手を
受け手の右手側に付けると、受け手に掛ける体重の加減がしや
すいです(写真7)。
&ref(DSCF1259.jpg)写真7
腰の部分に近付いたら、今度は、右手で、指先を受け手の頭
の方に向けた格好で、肘〜前腕小指側を使った按摩指圧をして
いきます。初めは、操者に近い左側(写真8)、次に、操者に
遠い右側(写真9)を按摩指圧していきます。
&ref(DSCF1260.jpg)写真8
&ref(DSCF1261.jpg)写真9
肘〜前腕小指側で指圧する時も、力でするのではなく、操者
の体重を乗せていく方が、気持ち良さを感じてもらいやすいし、
効果も出やすいです。
また、肘を立てて、手首〜前腕を回転させたり横に振ったり
して、動診〜タワメ〜瞬間脱力をリズム良く繰り返せば、肘で
も、按摩ができます。
タワメの時に手首を極めると言うか、締めると言うか、グラ
つかないように、しっかり固定し(タワメ、写真10)、それを、
次の瞬間にフッと弛める(瞬間脱力、写真11)ことを併用する
と、より按摩らしい動きになります。
&ref(DSCF1281.jpg)写真10
&ref(DSCF1280.jpg)写真11
また、弛みにくい所が見付かったら、そこの部分の筋肉が収
縮するような操体を組み合わせます。
背中でも、横隔膜よりも頭側なら、腕を使った、肘の持ち上
げなどと組み合わせます(写真12)。このとき、狭くて肘が入
りにくいようなら、示指骨空などを使います。
&ref(DSCF1285.jpg)写真12
**3)腰殿部の按摩指圧+操体
腰でも、背骨に近い部分は、「2)背中の按摩指圧+操体」
の背中の腰寄りの部分と同じように、肘から前腕小指側で按摩
指圧していきます。
腰で、特に念入りにするのは、横側です。肋骨と骨盤の間の
脊柱起立筋の一番外側を、しっかり、按摩指圧していきます。
ツボで言えば、痞根〜腰徹腹ですね。先ず、操者側、次に反対
側。反対側をするときには、片手を下に付きます(写真13)。
&ref(DSCF1262.jpg)写真13
また、この時に、この部分が収縮するような動きの操体を組
み合わせると、弛みやすくなります(写真14、15)。
&ref(DSCF1286.jpg)写真14
&ref(DSCF1291.jpg)写真15
殿部の中央は、肘を立て、先端を大坐骨孔に入れ、指圧しま
す(写真16)。この時も、 動診〜タワメ〜瞬間脱力をリズム
良く繰り返せば、按摩ができます。
&ref(DSCF1263.jpg)写真16
また、この部分が収縮するような動きの操体を組み合わせる
こともできます(写真17)。
&ref(DSCF1289.jpg)写真17
**4)足の按摩指圧
次は、足の裏側から横側を、殿部に近い方から足先の方へ、
按摩指圧していきます。
先ずは、片手を仙骨の辺りに置き、受け手の左足大腿部の太
陽経〜少陽経を四指骨空で按摩指圧していきます(写真18,19)。
&ref(DSCF1265.jpg)写真18
&ref(DSCF1266.jpg)写真19
それから、下腿部を、示指骨空(写真20)で、按摩指圧して
いきます(写真21)。
&ref(DSCF1268.jpg)写真20
&ref(DSCF1269.jpg)写真21
坐骨神経痛の人は、殿部中央が虚してフニャフニャズブズブ
になっていることが多いです。
そういう時には、その部分を片手で皮膚操体をしながら、大
腿下腿の足太陽〜足少陽の硬い所を四指骨空で按摩指圧してい
きます(写真22)。すると、殿部中央の虚が改善し、症状も
軽減します。
&ref(DSCF1293.jpg)写真22
左側の太陽経〜少陽経を足先まで按摩指圧し終えたら、次は、
右足の足陰経を、殿部側から足先の方へ、母指で按摩指圧して
いきます(写真23)。
&ref(DSCF1270.jpg)写真23
大腿部は足厥陰、下腿部は足太陰が中心になりますが、それ
以外も経絡を辿りツボが出ていたら按摩指圧します。
それから、受け手の右側に移動します。このとき、左手を仙
骨から離したら、直ぐに右手を仙骨に当てるようにします。そ
して、左手の拇指で、左足の足陰経を按摩指圧していきます
(写真24)。
&ref(DSCF1272.jpg)写真24
次は、左手四指骨空などで、右足の太陽経〜少陽経を按摩指
圧していきます(写真25)。
&ref(DSCF1273.jpg)写真25
*(4)左右差が有れば調整
足の按摩指圧を終えたら、体の左右差が残っていないかチェッ
クし、有れば調整していきます。
胸椎1番の辺りから背骨上を指を滑らし、正常でない感じの
する所を探します。見付かったら、そこから横に指を滑らし、
華佗経、1行線、2行線などの左右差が無いか、調べていきます
(写真26、27、28)。
&ref(DSCF1294.jpg)写真26
&ref(DSCF1295.jpg)写真27
&ref(DSCF1296.jpg)写真28
左右差が有ったら、指圧していき、ツボの底の筋肉の反発し
て来る力が同じ状態になったときに瞬間脱力します。そうする
と、拇指の力を殆ど使わずに、左右差を減らせます。
(この方法は、野口晴哉先生の整体操法の応用です)
仙骨まで終えたら、足太陽経の左右差も同じように調整して
行きます。
*(5)定番操体、左右差などが有れば
うつ伏せからの定番操体の動診をしてみて、左右差などが有
れば、それを強調する定番操体をしていきます。
うつ伏せからの定番総体については、[[術伝流操体no.17]]、
[[術伝流操体no.18]]を読み直してください。
*(6)鍼灸する人は、拇指を大切に
鍼灸をする人は、拇指を鈍感にしないことが大切です。拇指
を動かしたときに痛みが出る状態では、鍼灸の細かい加減が実
行にくしなりますので。
拇指の感性を保つためには、拇指やその近くの関節や筋肉な
どに余り負担を掛けない方が良いと思います。そこで、按摩指
圧するときには、先回と今回に書いてきたように、骨空、肘、
膝などを利用すると良いです。
また、余り手や指の力を使わずに、操者の体重を利用した方
が、効果も出やすいし、気持よさを感じてもらいやすいです。
このとき、肘や骨空の方が、拇指に比べて、前腕の延長に近
いので、ブレにくく、つまり、力が横にズレにくく、ストレー
トに操者の体重が乗っていきやすくなります。そのため、気持
ち良い按摩指圧になりやすいです。
また、手足陰経側や鎖骨首側のような筋肉の柔らかい所以外
の、背中や手足陽経などの筋肉の硬い所を、拇指で指圧する時
(写真29)には、拇指関節を保護します。例えば、拇指関節
を示指基節骨で押さえます(写真30)。
&ref(DSCF1284.jpg)写真29
&ref(DSCF1283.jpg)写真30
また、動きや皮膚の操体を組み合わせると、拇指やその近く
の関節や筋肉などに余り負担を掛けずに按摩指圧の効果を上げ
ることができます。
つぎへ>>>[[術伝流操体no.50]]
-----
>>>目次へ・・・・・・・・・[[術伝流操体(あ)]]
>>>このページのトップヘ・・[[術伝流操体no.49]]
>>>術伝HPトップへ ・・・・[[トップページ]]
-----
術伝HP内検索:上の@wikiメニューの「wiki内検索」
-----
-----
*お知らせとお願い
**術伝流鍼灸操体講座で患者さん役を募集
術伝流鍼灸操体講座は、実践面を重視しています。実際に症状が出て
いる方の治療を見たほうが勉強になります。そこで、講座で患者さん役
をしてくださる方を募集しています。
くわしくは、[[術伝流のモデル]]をみてください。
よろしくお願いします。
**感想など
感想などありましたら、術伝事務局までメールをください。
よろしくおねがいします。
術伝事務局メルアド :jutsuden-jmkkあまググどこ
(この行は無視してください。akwba、laemfro、thgosewibe)
(「あま」を「@」に、「ググ」を「googlegroups」に、)
(「どこ」を「.com」に変えて送信してください。 )
(面倒をおかけし申し訳ありません。迷惑メール対策です)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
----
>>>術伝HPトップへ ・・・・[[トップページ]]
----