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術伝流操体no.23 - (2010/08/21 (土) 13:57:22) のソース

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術伝流操体 [2]ラクな寝方をすこし強調 (12)ラク寝連続 例2.横向き丸まりから

&size(24){&color(green){横向き丸まりからの連続操体}}
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#contents
*1.はじめに
 ラクな寝方で連続して操体していくときに、よく見られる例の2回目で、
横向きに寝た場合に、上半身と下半身を同じ側にしたがる、いわゆる「横
向き丸まり」型の人を実際に施術した例です。

 しかし、先回も書きましたように、実際に連続操体した例なので、今ま
で寝方別繰体で解説してきたような比較的多い典型的タイプというのとは
少し違っていることもあります。操体ライブという感じで見ていただきた
いと思います。

 また、ラクな寝方になったら、まず重さの操体から試してみるというの
が原則の一つですが、横向き寝の場合には、重さの操体から始めると言っ
ても、重さと皮膚が合わさったような感じでやっていくのが良いことが多
く、丸まりタイプの場合には、下半身上半身ともに前、つまり、腹側にか
るく重さをかけながら、皮膚をずらしていくという感じになることも心に
とめておいてください。

*2.連続施術してみたら
**1)横向き丸まりから
 「ラクな寝方になってください」といったら、写真1のようになりまし
た。

&ref(p操体あ0812#01.jpg)写真1

 そこで、念のため、足指をすこし痛くして逃げてもらいました(写真2)。

&ref(p操体あ0812#02.jpg)写真2

 捻れ型か丸まり型か試しにやってみたら、丸まり型のほうがイイ感じ
とのことでしたので、そのまま皮膚と重さのミックスの操体を続けまし
た(写真3)。

&ref(p操体あ0812#03.jpg)写真3

 しばらくしたら、ゆっくり畳に体の前側が近づいていき、結局うつ伏
せ寝になりました(写真4)。

&ref(p操体あ0812#04.jpg)写真4

 この点は、典型的な横向き丸まり型でした。

**2)うつ伏せで下半身から
 うつ伏せでは、見た目にあまり変化がなかったので、定番を順にする
ことにしました。爪先が外向きだったら、その状態を強調するカエル足
などをしたと思いますが、この場合、この時点で爪先が両方とも内向き
でしたので、省略しました。

 そこで、まずは、いわゆる尻たたきで、お尻に踵が着きやすいほうを
すこし余分にお尻に押しつけるように置いてから、それをすこし強調す
るように足首付近の皮膚を爪先のほうにほんのすこしずらして、イイ感
じを味わってもらいました(写真5)。

&ref(p操体あ0812#05.jpg)写真5

 つぎに、いわゆるうつ伏せからの膝たおしをしました。試しに左右に
倒してみて倒れやすいほうにかるく倒れるだけ倒してもらってから、上
になっている足の足首付近の皮膚をほんのすこし踵のほうにずらし、イ
イ感じが消えるまで続けました(写真6)。

&ref(p操体あ0812#06.jpg)写真6

 そのつぎは、足首捻転を試してみました。これも、足首のちかくの下
腿の皮膚をずらしてみて、イイ感じのずらし具合をみつけ、それを保ち
ながら、気持ちいい感じが消えるまでじっくり味わってもらいました
(写真7)。

&ref(p操体あ0812#07.jpg)写真7

 以上で、下半身は、ほぼ整ったように見えたので、上半身に移ること
にしました。

**3)うつ伏せで上半身
 うつ伏せの姿勢を見てみると、顔が右を向き、肘の位置が高めで右肩
から右肩甲間部がこっていそうな感じでした(写真8)。

&ref(p操体あ0812#08.jpg)写真8

 そこで、まずは、肘の持ち上げをやってみることにしました。

 肘を上げやすい角度に上げてもらって、上腕と直交する線上の背骨脇
を調べたら、肩甲間部にシコリが見つかったので、そのシコリに指圧し
ながら、経絡的に関連する指揉みもくわえ、肘を適度になるようバラン
スさせながら上げ続け、充分にイイ感じを味わってもらいました(写真9)。

&ref(p操体あ0812#09.jpg)写真9

 終えてから、ラクな姿勢を探してもらったら、仰向けになりました。

**4)仰向けで上半身
 うつ伏せのときの右肩まわりのシコリが気になっていたので、右肩の
前側を調べたら、シコリが見つかったので、そこに皮膚操体をしながら、
関連する指の指そらしを付け加え、それぞれの良い加減をみつけ、それ
らが消えないように調整し続け、イイ感じを充分に味わってもらいしま
した(写真10)。

&ref(p操体あ0812#10.jpg)写真10

**5)仰向けで下半身
 肩まわりがゆるんだ感じになったので、足を見てみたら、すこし右足
が外に倒れ気味かなと思いました(写真11)。

&ref(p操体あ0812#11.jpg)写真11

 右足膝裏を調べたら、予想通り外側にシコリが見つかったので、その
シコリをすこし痛くして逃げてもらう操体をして、シコリが痛まない姿
勢を見つけ、イイ感じが消えないように少しずつバランスを取りながら
保ち続け、気持ち良さを充分に味わってもらいました(写真12)。

&ref(p操体あ0812#12.jpg)写真12

 そして、足を見たら、まぁいいかなという感じになりました(写真13)。

&ref(p操体あ0812#13.jpg)写真13

 体全体をながめても、まぁいいかなという感じでした(写真14)ので、
仕上げに入ることにしました。

&ref(p操体あ0812#14.jpg)写真14

 もちろん、このあたり受け手の人に相談して、辛いところが残ってい
れば、それを解消するための操体をする必要もあると思います。

**6)仕上げ
 頭の後ろで手を組んでもらい、捻転前後屈などでイイ感じの組み合わ
せを選んでもらってから、体重を移しやすいほうに移してもらい、イイ
感じが消えないようにバランスを調整しながら支え続けました(写真15)。

&ref(p操体あ0812#15.jpg)写真15

 そのあと、左右の手の指を一本ずつじっくり揉みました(写真16)。

&ref(p操体あ0812#16.jpg)写真16

*3.おわりに
 この人の場合には、疲れていましたが、体の歪み自体は少なかった感
じです。そのため、比較的少ない数の操体ですみました。

 もちろん、こういう場合でも定番をすべて順番にしていくこともでき
ますが、先回も書きましたように、いまは比較すると、一つの操体をじっ
くり味わうことを好む人が多いので、必要もなさそうな操体は省略した
ほうがよい場合が多くなります。

 このあたりは、施術しながら受け手の人と相談して決めていくのが良
いと思います。しかし、操体に慣れていない人が受け手の場合には、施
術者側の判断で決めてよいと思います。

 次回からは、これまで、あまりくわしくふれてこなかった指先での皮
膚操体について、2、3回くわしく解説していく予定です。それで「ラク
な寝方からの操体」を終え、そのあと、新章「操体で一通り治療する」
に入ります。

 「操体で一通り治療する」では、まず、仕上げの座位からの重さと指
揉みを解説したあと、操体で一通り治療した例を二つ(どちらも操体が
初めてに近い人)あげたあと、ラクな姿勢がわかりにくい人、操体中に
どんどん姿勢が変わっていってしまう人などへの対処法を解説していく
予定です。


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