「タイムアタッカー達の行動論理」
という論文で,ガイアという国のアカデミーに採用された女性がいた.その女性は,
ガイア・アカデミーの人達を数人連れてきて,僕達がいるエコール・ノルマル・シュペリュール
で何ヶ月か教鞭をとっていた.教育実習ってやつかな?僕は実際,その人を見てないけど.
その人は数ヶ月で先生を辞めてしまったけど,ガイアアカデミーの人達は,しばらく僕達の
学校に残って何かしていたみたいだった.今でも忘れない,学校の先生達と,アカデミーの
人達との会話を盗み聞きした時の思い出.その時に僕と友達3人が耳にした驚くべき会話の内容.
「あなた方のところの子ども達を私達にゆずってもらっては頂けないでしょうか」
「貴国の軍事利用以外ならどの子でも差し上げますよ」
僕達はショックだった.孤児を引き取る教育機関に勤める人たちがそんな事を言うなんて.
しかもそれを言ったのは僕の成果を認めてくれた,僕の大好きな先生だった.
結局,当時僕と同じクラスメイト5人はガイアの軍事機関に引き取られることになる.特に
僕について何かと親しげにしてくる軍研究員の人達には,ひとことも口を聞いてやらないで
やった.それを不満に思ったのか,研究員は僕を,アカデミーに採用された女性の所へ預けに
行ったんだ.
「セーラ殿,素晴らしいサンプルが出来ましたぞ!」
という一言と,僕を連れて.
最終更新:2011年05月30日 19:30