第3話:名前
この光りのときに俺は夢から目が覚めてその後は知らない
だからこの後何がおこるかは知らなかった
そして光りが落ち着いてくる
恐る恐る目を開けると、クリスタルはそこには無く代わりに誰かがいた
呆然とそのポケモンを見ていると、そのポケモンが目を開ける
ピンク色の体、長い尻尾を持っているそのポケモンは目を開けると、俺のほうに寄ってきた
「ミュウ?」
目の前で俺を見ながらそう鳴いた
身長は尻尾を抜きにすると俺とほとんど変わらない、いや小さいところから見るとまだ俺より子供か。
「あ、あのさ、君今ミュウって言ったけど、ミュウって名前?」
なるべく優しく声をかけると、そのミュウと鳴いたその子は首を傾げる
そして、少し考えるような仕草をして、
「ミュウ♪」
嬉しそうに笑ってこくりと首を縦に振った
「そっか、ミュウ・・・か。俺はリオルのツルギよろしく。所で俺を此処に呼んだのは君なのか?」
「ツ・・ルギ、よん、だ。」
少しおぼつかないけど、一生懸命言葉をつむぎ合わせて言う
そして、ふわりと尻尾を揺らし俺の頭に手をかけて、肩に足を乗せた
いわゆる肩車だ
何をしたいのかわからなかったが、その無邪気な笑みに負けて許してしまう
「ミュウ、ツルギ呼んだ。ツルギ来てくれた!ミュウ嬉しかった!」
さっきのおぼつかない言葉はどこへ行ったかカタコトだけどするするとつむがれていく言葉。
本当に嬉しそうに尻尾を揺らして、言う
「でも、何で俺なんだ?」
他にもたくさん俺なんかよりいいやつはいただろうに。
「運命?」
「いや逆に聞かれても困るんだが・・・。まぁいいや。親いんのか?」
「親?いない」
「そうか・・・まぁ俺もなんだけどな。どうしたもんか・・・」
こいつをどこに届ければいいのか、それを少し考える
「一緒。いる。ツルギ、一緒、いる。ツルギ、ミュウ、親」
ミュウがとんでもないことをさらりと言った
親?え?俺が?
「え?え?え?え?ちょ、え?ちょちょ・・!嘘だろマジでか!?」
「クリスタル、出してくれた、ツルギ、親!」
あまり年が変わねぇような俺が親だと?
でもこのままにしておくわけにはいかない
しばらく悩んで、溜息をついた
「・・・はぁ。しょうがねぇな。一緒に来い。ミウ」
「ミ~ウ?」
「お前の名前だ。ミウ。どうだ?」
「ミウ・・?ミ~ウ・・・ミウ!」
しばらく考えるような仕草をして、嬉しそうに笑った
最終更新:2009年01月26日 17:03