空気中に拡散された微粒子が電波妨害片のように機能し、霧の内部においては探知能力 のほとんどを無効化する。取り込まれた獲物は視界混濁も相まって徐々に方向感覚を失い、 最終的には一歩すら覚束ない前後不覚に陥る。
「初めから違和感があった。『霧々巣』は昔からある吸血鬼の伝統的な狩猟手段だが、扱 うには相応の鍛錬とセンスがいる。ポッとでの雑魚に御しきれるものではない」
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