そう告げて、オルガマリーは近くの鞄から、手の平大ほどのレンズや歯車が噛み合った 機器を取り出したのである。 どうやら、それは映写機に似た魔術礼装だった。
「天体科がつくってる疑似環境モデルの、数多ある実験作のひとつよ。あくまで幻像だし、 霊脈や霊地の確認にしか使えないけれど、あなたの言った程度の役には立つはずよ。何よ、 別に驚くようなことじゃないでしょ。法政科だって似たようなのは持ってるわよ。でない と、特許出された魔術の使用頻度とか確認できないでしょ」
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