ゴリー

作品名:ゾティーク
用語分類:種族分類

クトゥルフ神話ゾティークに登場する用語。
人食いの半獣人




詳細

人食いの半獣人

  • 生死問わずに血肉を貪る半獣人
    • 洞穴に潜み、狩りでは群れて旅人を襲う。
    • 悍ましい土色の肌をしている。
 見かけは住む者もなく生命の気配もないこの荒野に、隊商は用心深く入りこんでいった。
商人たちは駱駝を促して、高い岩壁にはさまれた狭い渓谷を速やかに走らせながら、槍や諸
刃の剣をかまえて、不安そうな目を荒寥とした尾根に向けていた。このあたりの隠れた洞窟
には、ゴリーとして知られる荒あらしい半獣人が潜んでいるからである。ゴリーは食屍鬼や
ジャッカルに似て、腐肉を喰らう。人喰いでもあって、旅人の肉を喰らい、水や葡萄酒のか
わりに血を飲むことで生きている。ヨロスとタスーンを往来する者のすべてに恐れられてい
た。

野蛮

  • 獰猛かつ迅速に獲物を襲って喰らう
    • 人やラクダを生きたまま喰らう。
      • 同種だろうと仲間意識はなく負傷・死亡したゴリーにも襲いかかって捕食する。
    • 文明はないのか貴金属の類いに価値を見いだしていない。
 これら食屍鬼めいた半獣はいいようもないほど獰猛で敏捷だった。かすれた咳や唾を吐く
ほかには、声を出すこともなく、二列にならぶ先の尖った歯と鎌のような鉤爪だけを武器に
して、うねる波のように隊商に襲いかかった。駱駝にまたがった人間ひとりに二十匹が襲い
かかったようだ。ゴリーに脚や臀や背を噛まれたり、犬のように喉に噛みつかれたりして、
何頭かの一瘤駱駝がたちまち倒れこんだ。駱駝も商人も餓えきった魔物に埋めつくされ、た
ちまちむさぼり喰われた。宝石を収めた箱や高価な布の棚が混乱のうちに引き裂かれ、碧玉
や縞瑪瑙の像が無残に砂に散らばり、真珠や鋼玉が血溜りに落ちて、顧みられることもなか
った。これらのものはゴリーには何の価値もないからである。



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最終更新:2023年11月08日 22:20