作品名:
空の境界、Fate/Grand Order
使用者:荒耶宗蓮、ゲーティア
設計者:蒼崎 橙子
別呼称:克螺旋境界式オガワハイム
奈須きのこ作品に登場する術技。
固有結界の一つ。
魔術的なものを使わずに人が生と死を繰り返すようにした神殿。
空の境界では荒耶宗蓮と融合しており、擬似的な
固有結界と化している。
六十四とは使用者(荒耶宗蓮)が定めた人の死にかたの種類の数。二の六乗。
術技についての詳細
現代の神殿
- 魔術を使わない魔術工房
- 生と死の二極を祀る神殿であり、結界を使わず地勢学や環境工学による人避けなどを行っている。
- 魔術工房を超える神殿や異界として成立し、使用者は魔法に近い神秘を行使できる。
この建物は呪文だ。奴が、荒耶宗蓮の意識を強固
な物とするための祭壇。高度な魔術を行なう為には
詠唱や自身の魔力だけでなく、生命の犠牲や土地自
体の力をも行使しなくてはならない。
荒耶は現代に神殿を造り上げる事で、より高度な
魔術を行なおうとしている。
いや、魔術ではない。これほどの異界をもちいる
神秘はすでに魔術の領域ではないのだ。
矛盾螺旋
- 両儀を祀る祭壇としての機能
- 六四種の死を集め世界の縮図とした上で死人と同じ人形を使って生者を作り出した。
- 同じ人間の生と死が存在するという矛盾した状態をもって両儀を表している。
「効果的ではないが。
私は一日で完結する世界を作り上げた。しかした
だの生と死の隣り合わせでは両儀にはなりえない。
同じ人間達の営みと死去でなければ、おまえを祀り
あげるには不十分だ。死亡したのちに蘇生する螺旋
では不完全である。絡み合いながらも相克する事が
条件ならば、彼らは繋がっていてはいけない。よっ
て陰には彼らの死体を。陽には彼らの生活を用意し
た」
- 全部で六十四種類ある死に方を集めた異界
- ただの死では根源ではなく個人の起源にしか辿り着けないため、世界の縮図を用意した。
「無論だ。だがおまえが知りえない真実もある。
確かに、私は死の数ばかりを追っていた。何万と
いう異なる人間の異なる死を経験すれば、その中に
根源に通じる魂の拡散があると信じていた。だが、
それでは大元には到達できない。それで辿り着ける
のはその人間の『起源』だけだ。霊長という総体の
起源には辿り着けない。
重要なのは死の量ではない。死の質だ。元を辿れ
ば死に方の種類はより大きく区別される。私は死途
を可能なまで大きく腑分けし、結果それが六十四種
であると迫った。ここに集まった者達は一人一人が
その種の死に方を背負った者。いうなれば世界の縮
図だ。私は彼らの苦しみを体験し、彼らの苦しみを
内包する。いずれ八卦より四象へと単純化させ、
両儀へと至るために」
内装
- 無意識下で神経を削る
- 所々に傾斜を作って平衡感覚を揺さぶり、目に悪い塗料と照明で視覚から負荷をかける。
「……ブレーキを壊して背中を押した、の間違いだ
ろ。たしかにさ、この建物はストレス溜まるよな。
いたる所で歪んでいるんだ。床は海みたいに所々が
傾斜してて平衡感覚が狂うし、目に負担をかける塗
装と照明の使い方で神経も知らずにまいってくる。
何の呪術的な効果もなしで人をここまでおかしくで
きるんだ。たいした建築家だよ、おまえは」
生と死の螺旋
- 人の死に方は決まっており、それを変えられないかという実験
- 死んだ住人と瓜二つの人形を配置して死んだ晩を繰り返させる。
- 死んだ住人の脳は地下駐車場に保管され、蒸気を通じて人形にインストールする。
- 人形は朝生き返って生活し、夜死ぬ。
- 繰り返すことで狂いが生じ、違う死が迎えられるのか試していた。
この限られた死に方を、我々は寿命と呼ぶ。
人は死に方さえ定められている。だが同じ結末を
何千回と繰り返せば、その螺旋にも狂いが生じるだ
ろう。狂いは些細な事故でかまわない。仕事帰りに
車に轢かれるという在り来りの不幸でいい。
───だというのに、今のところ結果は同じだ。
二百ほどの繰り返しでは、人の運命は変わらないと
みえる」
防衛機能
- オガワハイムの正体を知った者を自動的に迎撃する
- 死人と瓜二つの人形が襲い掛かる。
- ほとんど人間と変わらないため使用者が来るまでの時間稼ぎにしかならない。
「話は後だ。それにそいつらは人間じゃない。俺に
だって何度死んでるかわからないぐらいなんだぜ。
そんなの、人間でも死人でもないただの人形だ。ど
いつもこいつも死にたがっていて、吐き気がする」
メビウスの輪
「そちらの危惧もいらぬ。アレはマンションの一室
に幽閉したのではない。空間と空間を繋げた無限の
中に放りこんだのだ。この歪んだ異界を作り上げた
第一の目的は、閉じられた輪を生み出すコト。いか
なる手段、いかなる衝撃をもってしても無限の闇か
らは抜け出せない。いずれ両儀式が目覚めたとして
も、アレにはどうする事もできぬ。監視などは不要
だ。そも、あの傷では起き上がる事さえ困難だろ
う。目覚めたとしても体は満足に動くまい」
使用者との関連性
荒耶宗蓮の場合
- 使用者と同化する固有結界
- 被害者の死や苦痛を使用者と奉納殿は体験し、蒐集し、記録することで一種の固有結界として同一化している。
- マンション内には被害者の怨念や苦悶が張り付いている。
日常という螺旋を繰り返したこの建物には、人間
が体験するあらゆる死の原型が渦巻いている。今ま
で荒耶宗蓮という肉体が行なっていた記録を、この
建物は継承したのだ。ここは奴そのものであり、荒
耶宗蓮という意識そのものである。
- マンションと同化し、マンション内を感知・自由に移動可能
- 電灯の配線は神経、水道の配管は血脈に対応する。
- マンション内=体内であるため使う魔術も魔法に匹敵する魔術を少ない工程で使える。
マンション内のいかなる場所にも存在でき、いか
なる空間をも手に取れる。ここは荒耶宗蓮という異
界なのだ。彼はこの敷地の中でなら、どこへでも瞬
時にして移動する事ができる。
本体である黒い魔術師は、水に沈むかの如く、マ
ンションの壁の中へと消えていった。
ゲーティアの場合
- 人類の死を刻む碑文として置いた特異点
- サーヴァントといえど影響を及ぼし、属性が変性して恨みがましくなる。
とにかく、ここにいると特定のサーヴァントは
属性が変化し、恨みがましくなるのでーす!
関連項目
奉納殿・六十四層の術技分類。
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最終更新:2025年01月08日 21:35