神座万象シリーズに登場する能力。
太極のひとつ。アティルトというのは旧世界では
流出位階と呼ばれる。
随神相は成層圏を越える背丈の超巨大蛇。
許可した者以外の時間を停止する無間地獄の永久展開。
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詠唱 |
海は幅広く 無限に広がって流れ出すもの 水底の輝きこそが永久不変
永劫たる星の速さと共に 今こそ疾走して駆け抜けよう
どうか聞き届けて欲しい 世界は穏やかに安らげる日々を願っている
自由な民と自由な世界で どうかこの瞬間に言わせてほしい
時よ止まれ 君は誰よりも美しいから
永遠の君に願う 俺を高みへと導いてくれ
アティルト
レースノウァエ・アルゾ・シュプラーハ・ツァラトゥストラ
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能力についての詳細
無間神無月
一年のうち、黄昏の季節である秋の盛りを概念ごと世界から奪い取り、
それを不滅のものとして固定している永劫の神無月。その意味するとこ
ろは、時の永続停止である。
時間停止
- 動いてもよいと許可された者以外を永久に止める世界法則の永久展開
- 使用者を超える神威を持たない者は為す術なく永久に停止させられる。
神気が走る。神威が流れる。その一瞬にして蝦夷が止まっ
た。東外流が止まった。奥羽、諏訪原、不二、鬼無里、不和之
関へと覆い尽くし、穢土全域の時が止まった。そしてそれだけ
では終わらない。
(中略)
ゆえに、東征の烈士らも夜刀の法にはまったく抗うことが出
来なかった。咲耶が、龍水が、宗次朗が、紫織が、夜行が、刑
士郎が——竜胆でさえ何も認識できないまま彫像と化し、万を
超える軍団も軒並み同じ運命を辿っている。
死の世界、そう表現していいだろう。時間停止という氷河に
覆われた彼らは呼吸さえ忘れて凍り続け、そのまま永劫に解放
されない。
夜刀が動いてよいと許可した者たち、彼の盟友である天魔た
ちはもういないから。彼ら以外に夜刀が認め、共にすごしたい
と願う者など今の世にいないから。
このまま無間の停止がひたすら続く。そうした宇宙が完成す
る。
体感時間操作
間違いねえ。自分の時間を操りやがった。鬩ぎ合いとやらは
好みじゃないと言った通り、俺を止める念を強めるのじゃな
く、己の時を加速させる戦法へと変わっている。
結果、具現するのは圧倒的な速度差だ。奴から見て、俺が蝸
牛以下の速度になれば、それは結果として止められているのと
変わらない。
- 夜刀が動いてよいと許可した者達を疑似神格に押し上げる
- 疑似神格の太極は頭に『無間』が付き、夜刀の理に属していることを意味する。
またもう一つの特性として、この太極は自己に連なる疑似神格を創造で
きるという点が挙げられる。
すなわち、夜刀が動いてよいと許可した者らは時間停止という神の鎧に
守られるため、非常に強力な存在へと変生する。夜都賀波岐の七柱は皆
がこれに当てはまり、彼らの太極がどれも頭に『無間』という夜刀の理
を冠しているのはそういう理由。
その他術技
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斬撃雨 |
- 天から億の斬撃を降らせる
- 一撃目で天に亀裂を入れ、そこから光速以上の速度で斬撃を降らす。
- 斬撃の数は億を超える。
視認など絶対不可能な速度で振り払われた一閃が、俺のすぐ
頭上を掠めて空の彼方へ飛び去っていく。そして数瞬後に耳を
聾する、雷鳴など及びもつかない大轟音。
引き裂かれた天が真っ二つに割れていた。そしてそこから、
ぱりぱりと音を立てて亀裂が放射状に広がっていく
(中略)
断たれた天の亀裂から、光を凌駕する速度で無尽の刃が降り
注いでくる。
「——っ、おおおッ」
拡散した斬撃の数は千、万、あるいは億か。
何者であれ避けえぬ裁断の煌めきは、俺の内臓と肉の三割を切
り飛ばした。
抉られた肉片が舞い——血飛沫もろとも中空で静止する。俺
から離れた俺の一部は、無間地獄に塗り潰されて凍結してい
た。
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流星 |
- 随神相の鱗を降らせる
- 蝦夷の空の八割を覆い尽くす規模を誇る。
- 天体を貫く威力を持ち、着弾点は時間停止の理を帯びている。
そのとき、恒星が爆発したかのような光と共に、燃える無数の
流星が降り注いだ。
そいつは随神相の体躯から剥がれ落ちた鱗なのか。まさしく
異界の欠片が質量を持って迫り来る。
(中略)
超越の速度を誇るため、音による判断が一切利かない。怒涛
の流星群は天の八割を覆い尽くし、俺を含んだ総軍目掛けて墜
落した。
地表を巻き上げ、岩盤を貫通して穿たれた戦場の孔は地獄へ
の入り口に相応しい。その先は残留した夜刀の理で汚染され、
底を計ることさえ許さない。
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使用者との関連性
太極の基となった渇望
この覇道の根幹にあるものは愛しい者を守りたいという渇望のため、機
能として防性面に特化しており、その堅牢さは他の追随を許さない。長
きに渡り波旬との鬩ぎ合いを可能にしていたのもその特性ゆえであり、
彼でなければこうまで食い下がることは出来なかっただろう。
元ネタ
無間地獄
八大地獄ののひとつ。第八の地獄。阿鼻地獄の別名を持つ。
無間地獄は堕ちるまで2000年がかかり、堕ちてからは剣樹、刀山、湯などの苦しみを絶え間(寸分・刹那)なく受ける。
罪人は舌を抜き出されて100本の釘を打たれ、毒や火を吐く虫や大蛇に責めさいなまれ、熱鉄の山を上り下りさせられる。
他にも背丈が4由旬、64の目を持ち火を吐く奇怪な鬼がいる。
これまでの地獄さえ、この無間地獄に比べれば夢のような幸福だという。
大紅蓮地獄
八寒地獄の最下部にある摩訶鉢特摩地獄(Mahapadma)の別名。摩訶(まか)は大を意味するサンスクリット語の音写。
八寒地獄で最も広大であり。ここに落ちた者は、紅蓮地獄を超える寒さにより体が折れ裂けて流血し、紅色の蓮の花に似るという。
関連項目
無間大紅蓮地獄の能力位階
無間大紅蓮地獄の能力位階。
無間大紅蓮地獄の元のとなっている
前作の能力。
というかそのもの
無間大紅蓮地獄の
随神相から放たれる時間停止の破壊光。
関連タグ
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最終更新:2020年04月21日 01:40