日記
これは、ある日の出来事――
灼熱の陽射し降り注ぐ、砂漠の町モロク。
とある町の片隅にある、一つのギルドのアジト内、
その建物からは、二人の男女の言い争う声が
外の通りにまで聞こえるぐらい響いていた。
「りんふぁ~! お前、勝手に人の部屋に入っただろっ?!」
「ジル兄の部屋があまりにも汚いから、整理整頓しただけだって~」
むしろ好意に感謝してと言わんばかりのリンファの態度に、
「あれはあれで片付いてたんだよっ!!」
勝手に部屋に入られたことに怒っているのか、
勝手に物を動かされたのが気に入らなかったのか、
(どっちなのかしら??)
リンファが呑気に考えながら、
その様子にとりあえず、呆れたように肩をすくめてみせた。
「でもさ~ジル兄? あれで片付いてるって言われても説得力ないって!
もう異界さながらだったし♪ そしてジル兄は異界の住人~!!!
・・って冗談はともかく、それよかあんな風に皆に見られるような所に・・」
ジーベルの、少しばかりの怒りのこもった眼差しを気にもとめず、
リンファが少し厚みのある本を取り出しながら言葉を続けた。
「・・あんなすぐ手の届く所に日記なんか置いといたら、誰かに読まれちゃうよ~?」
「ッ!!!? な、なんでりんふぁが俺の日記持ってるんだよ!!!」
ジーベルがその本を急いで取り返した。のだが――
「○月×日 今日はセツ兄の作った芋パンと芋シチューとポリン芋コロッケ(ポリンの形をした
芋のコロッケ)を食べた。すっごく美味しかった。でも芋ばっかだなー。
□月△日 今日はとっても疲れた。何故ならりんふぁに庭の草むしりを
させられたからもー眠い~~~(この後は文字が糸ミミズで解読不能)」
言いながら、中身をみたであろうリンファがニヤニヤ笑っている。
完璧に覚えられている――そのことがジーベルの表情から容易にみてとれた。
そして、しばらく無言で下を見つめていたかと思うと、
「りんふぁ・・・・くっ! りんふぁの大馬鹿野郎ーーーーーーっ!!!!!!」
そう怒鳴り散らして何処かに走り去ったジーベル。
「え?」
ちょっとからかいすぎただろうかと。
いきなりの行動に、リンファは呆然とそれを見送ることしかできなかった――
※この話のみ元ネタは別にあります。ので、本来のキャラのイメージとは違っています。
最終更新:2009年02月13日 22:57