掌編の魔とは――
1.掌編の間そのものの蔑称
2.掌編の間に巣くう魔物のこと
ここでは主に「2」について説明する。
掌編の魔~序章
良くも悪くも、掌編小説の特徴として一番に挙げられることは分量が少ないことである。一発ネタだとか、物語の起伏が少ないなども、全てその分量の少なさに帰結することだ。
それ故に、掌編ならば誰でも簡単に書けると考える傾向が強い。特に小説を書き始めて間もない者には、尚更受け入れられやすい理論だ。
しかし、それは間違いではない。作品を完成させるクセをつけるという観点から見ても、掌編から始めるのはセオリーに適っているとも言えるだろう。
なので一概にその考えが駄目なんだ、と言っているわけではない。むしろ書くことに慣れていない時期にそう思うことは、ある意味自然で仕方のないこと、まだ自信の無い者の考えとして責められることではない。
掌編の魔~第一章
問題なのはいつまでもその思考から外れようとせず、コンスタントに駄作を量産することである。
枚数にして数枚の掌編を一つ書き上げ、それでもう自分はそれなりの実力をつけたと勘違いさせてしまうという魔力があの空間にはある。
その勘違いに拍車をかけてしまうのが
馴れ合いだ。
掌編の間には自分の作品にも良い点数を付けてもらおうと考えて、小説の出来云々を見ずに点数を付ける人間が多い。
要するに、正しく実力の有無が評価されない場と化してしまったのだ。
そして掌編の間のそんな雰囲気に違和感を覚えた者は、これを避けようと
短編の間や
長編の間を中心に活動するようになる。または感想を書くだけになるか。
こうしていつしか、掌編の間における利用者の割合は極端に実力者が少なくなるという結果となってしまったのである。
掌編の魔~第二章
加えて、本家サイトに来て日も浅い利用者が多く集まることも掌編の間ではよくあることだ。これは序章で述べた掌編そのものの性質に起因する。
それ自体は利用者が増えラ研もより賑わうということで、
うぴぴも他利用者もウッピハッピーになって喜ばしい。
ただ残念なのは
投稿をするだけのユーザーを筆頭に各種厨も集まりやすいことだ。それらに対し、
ヲチ板では度々不平不満を唱える書き込みがされる。
その結果、更なる混沌が掌編の間を支配することとなってしまった。
掌編の魔~終章
こういった背景もあって、ヲチ板では「掌編の間だけ他の投稿室とは別物」なんて言われることもある。
残念ながら、他の二つの間と比べて「上達する気の無い人間の集まり」という認識が少なからずあることは事実だ。そしてこの認識が完全に払しょくされることは無いだろう。
ただ、見ている人はきちんと見ているということだけは知っていてほしい。得てして何事も良い部分より悪い部分の方が目立ってしまうものだ。
だから本当に自分の腕を上げたいと思っている者は、腐らずに掌編の間を利用し続ければ良い。
そういった芯のある利用者ならば、掌編の魔なんて言葉があること自体気にならないだろうし。何より、自分はそうじゃない、と胸を張って言えるだろうから。
掌編の魔~外伝
2009年3月時点では、
旧鍛錬投稿室で言えば掌編の間と短編の間が合体している状態である。
つまり、短編の間が掌編の魔に侵されているという困った状況にあるのだ。
主にこの現状を嘆く利用者からは、一刻も早い棲み分けが必要とされている。
最終更新:2009年03月28日 18:49