タブンネが庭に倒れていた

タブンネが庭に倒れていた。
追い出そうとすると必死に耳を動かして何かを訴えかけている。

どうしたと聞くと、腹を押さえて見せた。空腹なのだろうか。
仕方がない。
俺は倉庫にあったオボンの実をいくつか食わせてやった。
満腹になったタブンネは嬉しそうに手を振って去っていった。


数日後、タブンネがまた庭にやってきた。今度は家族をつれてきたらしい。妻、夫、子供の三匹家族だ。

タブンネ夫婦は、尻尾からボロボロのおもちゃやかじりかけの木の実を出して俺に渡した。
お礼のつもりだろうか、可愛らしい。

「ちょうど今から昼食を作るんだが、食べるかい?」

俺の誘いにミッミッ! と笑顔で鳴いて見せるタブンネ。ほいほいとついてきた。


座布団の上で座るタブンネ一家。なかなか礼儀正しい。
湯を入れた鍋に火をかけ、タブンネ一家に近づく。

「ミッミッ!」

子タブンネが足に頭をすりつけてきた。しゃがみこんで体を撫でてやると、気持ち良さそうに目を瞑った。

母タブンネはにこにこしてこちらを見ている。警戒の色はまったくない。
俺は子タブンネを抱き上げた。
遊んでもらっていると勘違いしたのか、子タブンネは手をばたばたしてはしゃいでいる。

子タブンネを抱いて台所へ戻ると、鍋の水は沸騰していた。
俺はミィミィ鳴く子タブンネを鍋にぶちこんだ。
「ミギャァァァァァァ!」

子タブンネの悲鳴に、慌てて駆けつけるタブンネ夫婦。状況を見て絶句した。
「ミィミィ……」

何かの間違いでしょと言いたげに悲しそうな顔の母タブンネ。
子を心配する気持ちと俺を信じていたい気持ちに挟まれているようで、動こうとしない。

「ミガァァァァ……アアア……」

そうこうしている内に子タブンネは虫の息だ。

「ミィィィィ!」

ようやく父タブンネが俺に攻撃してきた。すかさず包丁を突き出す。

「ミィィィィィィ!」

途中で止まろうとしたが勢いは殺せず、包丁はずぶずぶと父タブンネの腹に沈んでいった。

「ミギィッ! ィィィィィ!」

包丁を抜こうと痛みにのたうちながら手を伸ばす父タブンネ。俺は父タブンネの顔に子タブンネごと鍋の湯をかけた。

「ギュウウウウウ!」

手を顔に置きのたうつ父タブンネの顔を踏み、死にそうな子タブンネを見られるよう固定してやる。
そして真っ赤に茹でられた子タブンネの触覚を引き千切った。

「ミ゙ィィィィィィ!」

まだ叫ぶ力が残っていたのか。不格好な傷口から血が流れ出る。

「ミィィギィッ!」

痛みに耐え子を返せと怒る父タブンネから、包丁を捻って引き抜いた。

「ビィィィギヴィィ!」

もはや悲鳴かも怪しい。そのカッと開いた目でよーく見とけよ。

子タブンネの尻穴に切っ先を当て、思いきり突いた。

「ムィィィィギィィィ!」

肉を潜る包丁の感触が心地よい。

「ピョオオオオオ!」

包丁が子タブンネの性器を貫いてこんにちはした。刃物のペニスを持った全く新しいタブンネの完成だ。完成と同時に死んでしまったようだが。

「ミグオウィィィィィィ!」

腹から血を、目から涙を流して父タブンネは慟哭した。

「ミィミッ!」

ようやく母タブンネが足にすがりついてきた。俺を見上げる顔は悲しみと戸惑いに染まっている。

「ちょっと優しくされたくらいで心を許す君達が悪いんだよ」

母タブンネの腹に蹴りを入れる。

「ミギッ!」

ころりと仰向けに倒れた母タブンネの顔や腹を何度も殴ってやった。

最初は手で拳を受け止めて反抗していたが、両腕をへし折ってやったら大人しくなった。

ぐったりして動こうとしない母タブンネの顔を父タブンネへ向けてやり、父タブンネの傷口を手で無理矢理広げた。

「ゴオオオピヒィィィィィィ!」

そこへチンポブレイド子タブンネ(故)のチンポをぶちこんだ。
ホモ、近親相姦、出血プレイの三拍子揃ったセックスが、父タブンネと母タブンネの悲鳴をBGMに行われる。

ちくりちくりと臓器を突くたびに声量を増していったが、チンポブレ(ryが血まみれになる頃には父タブンネは息絶え、BGM
は聞こえなくなった。

母タブンネは一部始終を表情一つ変えずに見ていた。目が死んでいる。近寄ると、早く殺せと言いたげに目を瞑った。

「ミ?」

俺は母タブンネを抱き抱えた。

「まだまだ、死のうなんて甘いよ。これからは生まれたことを後悔するほどの地獄に落ちてもらうからね」

母タブンネは俺の言葉を聞いて震えだした。絶望に歪んだ顔が、俺の歩調を早めた。

暗い階段の先の地下室には大量の
タブンネがいる。ただし普通のタブンネではない。
チャームポイントである尻尾や耳をはじめ、手と足、さらに舌を切り落とした子供を生むためだけのタブンネである。

生まれた我が子を抱くことはおろか、舐めて綺麗にすることもできず、ただただ俺に連れていかれるのを見ていることしかできない。
そんな無力感に苛まれているタブンネを見ると心が和む。
「さあ、着いたよ」
重苦しい鉄の扉。それは地獄への入り口。終わりの無い悪夢の中で、このタブンネはどんな姿を見せてくれるのだろう。
最終更新:2015年02月18日 20:38