私はタブンネ愛護団体に所属している。
タブンネ狩りと称してタブンネを迫害するトレーナー達からタブンネを保護するのが仕事だ。
しかし法律でタブンネ狩りが禁止されているわけでもなく、偽善的だという我々愛護団体への風当たりは強かった。
しかしどんな批判を受けようとも愛らしいタブンネのことを思えば信念が揺らぐことはなかった。
私はトレーナーから暴行を受けていたタブンネの家族を保護して家に置いている。
最初は少しの間面倒を見るだけのつもりだったのだが、助けてもらった恩からか
私に親身になって尽くしてくれる可愛いタブンネ達にすっかり情がわいてしまい、
本当の家族のように暮らしている。仕事から帰るといつも天使のような笑みで私を迎えてくれ、
落ち込んでいる時もそっと寄りそって癒してくれる。私はこのタブンネ達のために生きていると言っても過言ではなかった。
だが、タブンネ達に対する私の感情は自分でも知らず知らずの内に変化し始めていた。
タブンネの愛くるしい顔、体、鳴き声全てを、無性に傷つけてやりたくなる衝動に駆られてしまうようになっていた。
自分の頭がおかしくなってしまったのだろうかとも思った。このタブンネ達を傷つけるなどできるはずもない。
だがそんな私の気持ちとは裏腹に、タブンネに対する嗜虐的な欲求はますます強くなるばかりだった。
ある日の保護活動中のこと、ただタブンネを狩るだけでは飽き足らず
どくどくでじわじわとタブンネを痛めつけられたタブンネに遭遇した。
以前ならはらわたが煮えくりかえるような怒りを感じただろうが、今日は不思議と何の怒りも感じなかった。
私に助けを求めるタブンネに毒消しを使おうとしたが、ふと手をとめた。
懇願するような目で訴えかけ、毒に悶え苦しむタブンネに私はすっかり魅入ってしまっていた。
「ミィミィ…」とタブンネは最後に弱弱しく断末魔をあげ、毒に蝕まれ力尽きた。
私は自分のしてしまったことが信じられなかった。
タブンネを愛する愛護団体員である私がタブンネを見殺しにしてしまい、その上それに魅入っていたなんて。
私の中で何かが音を立てて崩れ落ちた。
そのまま朦朧としておぼつかない足取りで家に帰ると、いつものようにタブンネ達が私を出迎えてくれた。
食事を作って待っている親タブンネ、私の足元ではしゃぐ子タブンネ達。
だが私にとってはもういつものタブンネ達ではなかった。
完全に吹っ切れた私は、まずは父タブンネの腹に思い切り拳を叩きこんだ。いい感触だ。
苦悶の表情でうずくまる父タブンネ、今まで味わったことも無い快感に恍惚の表情を浮かべている私を
何が起きたか分からず茫然として見ている母タブンネ、そしてはしゃぐのを止めシーンとする子タブンネ達。
私は狂ったように笑いながら倒れた父タブンネの頭にめちゃくちゃに蹴りつけた。何て気持ち良いんだろう。
こんな快感は今まで味わったことがない。今なら多くの人がタブンネを狩り虐げる気持ちもよく分かる。
父タブンネの頭を何度も何度も蹴りつける私を止めようと母タブンネが割って入るが
巻き込まれ一緒に蹴られてしまう。子タブンネ達は蹴られる両親に泣きながらしがみ付いている。
私は親タブンネがボロ雑巾のようになるまで蹴り続け、今まで溜め込んでいた欲望を吐きだしすっきりしたところで
子タブンネに取りかかることにした。子タブンネ達は親の尻尾にしがみ付きブルブル震えている。
子供達も蹴りたくってやろうかと思ったが、極度の興奮状態に陥った私はもう普通の虐待では満足できなかった。
そこでふと面白いことを思いついた。
ボロボロの親タブンネを椅子に縛り付け、捕まえた子タブンネ達はケージに入れておく。
そしてキッチンからあるものを取り出し、タブンネ達に見せつける。
いつも木の実ジュースを作ってあげているミキサーだ。
私は一匹の子タブンネを掴みミキサーに押し込む。固い木の実をすり潰す威力は十分に理解しているだろう。
子タブンネは絶望的な表情で、「ミ゛ーッ!!」と激しい鳴き声をあげながらミキサーの縁に必死にしがみつく。
怯える子タブンネの様子は私の心のツボを絶妙に刺激したので、少し力を緩めたりして弄んでみる。
子タブンネは何とか生き延びようと決死の抵抗をするが、それも空しくとうとう押し込まれ蓋をされてしまった。
子タブンネはミキサーの中でガラスを叩き何とか出ようと無駄な足掻きをするが
私の押した
スイッチですぐに絶望と激痛を味わうことになった。泣き叫びながらすり潰され
十数秒でピンク色のタブンネジュースが出来上がった。
ケージの中の子タブンネ達はこれを見てパニック状態で暴れ回ったが、親タブンネは意識が朦朧としているのか
あんなに優しかった私がこんなことをするはずがないと夢か何かと思い込んでいるようで
ミィミィと私に微笑を浮かべながら語りかけている。昨日までの私しか知らないのだから当然と言えば当然だ。
愚かなタブンネにこれは夢でも幻でもないことを教えてあげないといけないようで、目を醒ますには痛みが一番だろう。
まだ私を信じようとしている親タブンネの耳にホチキスの針を何発も打ち込み、現実を知らしめてやった。
「ミギャァァァ!!」と痛みで悲鳴をあげる親タブンネだが、ミキサーの中の最早原型すら留めていない我が子を見ると
さらに悲痛な声で泣き叫んだ。子タブンネだった液体を無理やり親タブンネの口に飲ませようとする。
嫌がるが顔面を強打し口を開かせ一気に流し込む。「ヴオェェェェ!」と飲んだ物を一気に吐き出すタブンネ。
我が子を吐き出すなど薄情者だ。今日からは今までとは違いきつい教育が必要なようだ。
愛護団体の仲間達が今の堕ちてしまった私を見たらどう思うだろうか。
しかし今は何と批判されようとタブンネに対する虐待をやめることはないと、それだけは断言できるだろう。
最終更新:2014年06月20日 00:25