イッシュ地方に五万と生息するタブンネ。ある日、その内の100の母子にオレンの実と共に手紙がきた。
『ママンネさんへ、あなたは選ばれました。3日後に町の広場にあなたの
可愛い赤ちゃんと一緒に来てください。時間は・・・』
意味が分からず、首をかしげるママンネ。その胸にはハイハイが出来たばかりのべビンネがスヤスヤと寝ている。
しかし、『来た方にはおいしいオレンをいっぱいあげます』これを見たママンネは喜び勇んで3日後に備えるのだった。
―3日後、ママンネがべビンネを連れて町の広場に行くと、そこには99のタブンネ母子がいた。連れている子供は皆赤ちゃん。丁度ハイハイができたころだ。
「ミッミッ!」「ミィ?」「ミィミッ♪」皆、お話を楽しむ。その時、正面の台に謎のポケモンが立つ。「お待たせしました。主催者のM2です。」
「えー皆さま、よくぞいらっしゃいました。今日皆さんには思いっきり体を動かしてほしい。」「ミイーーー♪」タブンネ達の歓喜の声。
「今回のレクは〈タブンネ母子のふれ合いハイハイリレー〉ルールは簡単。主に走るのは赤ちゃん。ハイハイで移動します。お母さん方は、お子さんを誘導してください。」
「ミイーーー!」「チィチィ♪」「1位にはオレン150個。それでは開始は5分後。持ち場についてください。」
この広場はなかなか大きな運動場である。中には1周200mのトラックがあり、100組の親子はスタートに着く。
100匹のベビンネが並び、その前に母タブンネが立ち、手を叩いて赤ちゃんを誘導し、ハイハイで200mを進む。
開始3分前、運動広場にはいつの間にかたくさんの観客が並ぶ。全員ポケモンだが。オレンの実と優勝を目指し、張り切る100組の親子の姿を司会席に座るM2は
不敵かつ、残酷な笑みを浮かべていた。「誰が最後の絶望を見るか、楽しみだ・・・。」
いよいよ開始。「よーい、ドン!」バグオングの合図でベビンネ100匹がハイハイを始める。「チィ!」「チィチィ」
その前で「ミッミッ」「ミイミッ」「ミイ」短い手でポンポンと手を叩いて赤ちゃんを誘導する。
「ミッミッ!」「チィチィ」張り切り頑張る親子達。3分すると前後に分れが出来る。「ミィ」「チィ」その時、後ろの方から「ギチュィィ!?」悲鳴がおこる。
驚くことに後ろからドテッコツの動かすロードローラーが追いかけており、今まさに最後尾のベビンネがローラーに足を引きつぶされつつあった。「ギギィィ!」
デス声を上げ、下半身を潰されるべビンネ。「ギチュァァァァアア!!」母も子供を置いてく訳にはいかず、いやしのはどうを撃とうとするが、時すでに遅し。
「ビャァァァ!?」「ギチュァァア!?」絶望の声を上げ、親子共に引きつぶされ、地獄に旅立つ。構わず、ローラーは遅れ気味の親子を追い、引き潰す。
「ギュシイィィ?」「グビャァァ!」「チギィィ!」「ビャァァァァァアア!?」生存しているタブンネ親子が全員ゴールインするころ、12組の親子が地獄に送還された。
「第1回戦終了。途中経過と罰ゲームを行います。」M2の言葉にビリの88位の親子は恐怖に怯える。しかし、それは違った。「罰ゲームは3位、17位、23位・・・」
なんと、ビリではなく、他の順位がデタラメに選ばれ、前に引き出され、最後から1番目の81位の親子が共にミキサーに入れられる。「ミッ?ミッミ?」母に引き換え、べビンネは興味深そうにミキサーを触るが、M2がボタンを押すと、
「ギチャァァァアア¥@:*ァァ!?」デス声と血を吹きあげ、死ぬ。次の恐怖に塗れながら母も「グビャァァァァァァ@;」*+>:!!?」と地獄に送還された。
その後も惨劇を見せられ、自分の番が来ると「ミッ・・・ミャアァアア!」と暴れるが空しくミキサーに入れられ、「ビャァアアァァァァァアア・・・」とペーストに変えられる。3位の親子に至っては、精神崩壊か何も言わず死んでいった。
この大会は1位以外はランダムでミキサーに架けられるのだ。残り77組。2回戦が始まる。
2回戦の舞台が整う。77組のタブンネ親子が入場した。全員、恐怖で顔が真っ青だ。死にたくない。
誰もが思ってるだろう。しかし、逃げは許されない。
「それでは、位置について、よーいドン!」M2の合図でタブンネ母子は走り出す。「ミッヒィ~!」全員必死で走り出す。
「チッチィ」べビンネ達も本能でゴキブロスなみの速度でハイハイする。
ロードローラーの追撃。しかし、25m辺りで一瞬、背後から青い物体が飛行する。と同時に後ろのタブンネ母子の手足を斬り飛ばす。
ズバッ「グビャァァァァァァァァァァア!!?」ガブリアスだ。
血を吹きながらゴロゴロ転がるタブンネ達。しかし、生きたい一心で血の線路を作りながら「フイフイ」呻きながらローラーから逃げる。中には母子共に両足を飛ばされ、
一緒にハイハイしながら血の線路を作るのもいるが、皆傷口が擦り切れ、「ビャァ!」「ミヒィ」と呻く。
「ビャァアアァァァァァアア・・・」「ウギィィイイィ・・・」ミカンを潰すが如く、無慈悲にロードローラーは進む。
残った次の関門はヒードランのマグマだ。巨大なマグマの海に今にも壊れそうな木の橋が1本。「ミイィィ!」「ミイ!」「ミッミッ!」争いながら橋を進む母子達。
しかし、そんな者には容赦無くヒードランのマグマが飛ぶ。「ウビャァァァァァァァアア!?」「ジイィィ!?」
体を焼かれた親子達はマグマの材料になって行く。辛うじて15組が通り抜けた時、橋は崩れ去る。
後に来たタブンネ達はせめて子供だけでも、と母の頭にべビンネを乗せ、マグマを泳ぐが、「グビャァァァァァァァァァァァァァァァ!!?」
泳ぐ真も無く、足から溶けていき沈む母。頭の上のべビンネも、水没するツバルのように「ギジイイィイイィイイィ!?」とマグマの材料になっていった。
最終更新:2014年09月06日 13:15