タブコンカー

家の整理をしていたら古くなったラジコンカーが見つかった。
傷だらけだがなんとか動くようだ。どうしようかと考えていると
タブンネが興味心身にラジコンを見つめていた。
このタブンネは廃車に住み着いていた奴でサンドバック要員として
オレンで連れてきたが車に興味があるらしい。
...そうだいいこと思いついた!
「タブンネちゃんレーサーになるつもりはないかな?」
「ミィッ♪」
嬉しそうに頷くタブンネ。数分が経過して...
出来た!テープで固定したタブコンカーの出来上がりだ。
俺は意気揚々に草むらへ向かい早速走らせようとすると
「ミッミッ!」
別個体のタブンネがやってきた。まだ子供らしい。
ラジンネ(仮)はドヤンネ顔で自慢するが悲しいかな
この子の笑顔はこれが人生最後になったのだから...。
ギュイイイイインンンンンン
「ミッmミギャアッ!?」
タブコンカーのたいあたり!急所に当たった!
子タブンネの顔にクリーンヒット!久々に操縦したが
腕は衰えていないようだ。
「ミイィィィィィ!?」
同胞を傷つけたことにより悲鳴をあげるラジンネ。
だがこんなものじゃ済まない。
子タブンネに追い討ちをかけるべくコントローラーに力を入れる。

「ミギイッ!ミガアッ!ミイィィィィィ!?」
「ミイィ!?ミイィィィィィ!?」
ラジンネと子タブンネの絶望のデュエットだ。
フロントに剣山を取り付けたおかげでいい声で鳴いてくれる。
ガサッ
「ミイッ!!ミミミッ!!!」
悲鳴を聞きつけママンネの登場だ。近くに巣でもあるのか?
我が子を守るべくタブコンカーに突進しようとするが遅すぎる。
あっさりかわし横腹に剣山タックルをプレゼントだ!
「ミギャアアアアアア!?」
まともに食らったせいかかなり痛いようだ。血が止まらないようだ。
「よしっもっとだ....ってあれ?」
足に力を入れるとズルっと滑りそうになった。中をスコップで掘ると
タブンネの卵をみつけたぞ!
「ミイィ!ミイィィ!!」
...どうやら生まれるはずの家族らしい。ママンネと子タブンネの
必死に懇願する鳴き声が証拠のようだ。
俺は親子に見えるようコントローラーを手放すように見せる。
「ミィッ!ミィッ!」
「ミフウゥゥゥ...。」
やったという表情の親子と安心したようなラジンネの3匹....
「ところがぎっちょん!!ちょいさあああ!!!」

再びコントローラーに力を入れ急発進だ。目標はもちろん...
「ミビャアアアアアアアアアアア!!?」
今回最大の悲鳴だ!実に心が洗われるぜ!
怒りに身を任せ突進してくる親子ンネに対し
発狂寸前のラジンネを正面に構えるがここでトラブル発生!
卵を被ったせいか故障してしまったようだ。
「仕方ないな。ブラッキー、守るだ。」
守りの用意をし親子ンネがある程度チ数いたところで...
ドオオオオオオオンンンンンン!!
任務完了...じゃなかった自爆装置を付けといてよかった。
本当はタブンネのの集落に突っ込ませてテロしたかったが
また今度の機会にさせてもらおう。
いらなくなったラジコンがあればだが...。
最終更新:2014年09月22日 20:22