タブンネのプレゼント
「みっ!みっ!」
「ん?どうしたタブンネ・・・・・・これは」
タブンネが差し出したのはオボンのみだった。
あまり上手とは言えないが、リボンが巻いてあり結び目には小さな花まで差してある。
「もしかして俺にくれるのか?」
「みぃ」
タブンネがその小さな手で一生懸命木の実にリボンを巻いている姿を想像してみた。大変だっただろうに。
それにこの季節に野生で咲いている花を探すのだって一苦労だ。
「ありがとな、タブンネ」
俺はそのプレゼントをありがたく受け取ると、リボンを引きちぎって木の実を床に叩きつけた。
鈍い音がして木の実が砕ける。俺は更にそれを上から何度も思い切り踏みつけた。
「・・・・・・みっ・・・?」
「こんなものを貰って嬉しい人間がいると思ったのか?家畜の分際で調子にのるなよ」
怒鳴りながら手に持っていたリボンを暖炉に放り投げた。
タブンネはというとまだ呆けた顔をして、ぐちゃぐちゃになった木の実の残骸を見つめている。
その顔がイラついたので俺はタブンネの顔をぶん殴った。タブンネはよろめいて壁際に倒れこんだ。
「何だその目は」
俺は思い切り腹を蹴り上げる。
荒い呼吸で血を吐き出しているタブンネの耳を掴んで、先程のオボンの残骸に体重をかけて鼻面をすりつけてやった。
「げっ・・・ごふっ!がふっ!・・・うぐ・・・」
「よかったじゃないか、これで元気になったな」
スカッとしたのでおまけでもう一発力いっぱい腹を踏みつけた。今日はいい日だ。メリークリスマス。
糞ずきタブンネ
普段ボックスに預けっぱなしのタブンネが勝手にでてきてた。
そのタブンネは手を背にやっている。
きっとクリスマスプレゼントだろう。
あいつはボックスに預けているときも、じゃれてきたからな。プレゼントは壊し、勝手に出てきたからおしおきしてやろう。
なんて考えていたらやはりタブンネは何かを差し出した。
ねばねばこやし。しかも直接。
最終更新:2014年06月18日 02:26