企画21 | 兄妹をテーマとした普通のADV
平日選択イベント1
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匿名ユーザー
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選択イベント1
乙女
「お兄ちゃんさあ」
「お兄ちゃんさあ」
一也
「んー?」
「んー?」
出前の夕食を食べ終わり、テレビを見ながらソファに寝転がっていた時のこと。
乙女
「久しぶりに勉強教えてよ」
「久しぶりに勉強教えてよ」
一也
「……はあ?」
「……はあ?」
乙女
「そろそろテスト近いし」
「そろそろテスト近いし」
一也
「まだ先だろ……」
「まだ先だろ……」
乙女
「私はお兄ちゃんと違って頭悪いし。毎日やらないと追いつけないの!」
「私はお兄ちゃんと違って頭悪いし。毎日やらないと追いつけないの!」
一也
「……いや、お前この間の中間テスト一年の百五十人くらいの中で十三位だっただろ? どこが頭悪いんだよ」
「……いや、お前この間の中間テスト一年の百五十人くらいの中で十三位だっただろ? どこが頭悪いんだよ」
乙女
「段々難しくなってくるんだから、わからないところも色々と出てきちゃうんだよ……」
「段々難しくなってくるんだから、わからないところも色々と出てきちゃうんだよ……」
それでも、俺が余計なことを教えるより自力でやったほうが遥かに効率的だとは思うんだけどな。
一也
「お前は本当に真面目ちゃんだな……教科は?」
「お前は本当に真面目ちゃんだな……教科は?」
乙女
「数学」
「数学」
一也
「諦めろ。もしくはヤマを張れ」
「諦めろ。もしくはヤマを張れ」
出来なくはないが、最も面倒な教科だ。
乙女
「じゃあ世界史は?」
「じゃあ世界史は?」
一也
「暗記したら?」
「暗記したら?」
教えてどうにかなるもんじゃない。
乙女
「……じゃあ何の教科なら教えてくれるわけ?」
「……じゃあ何の教科なら教えてくれるわけ?」
一也
「そういわれてもな」
「そういわれてもな」
選択肢A
1・古典ならなんとか
2・体を要求する
2・体を要求する
;選択肢A
;1番選択後
;1番選択後
一也
「古典ならいいぞ」
「古典ならいいぞ」
俺の暇つぶしにもなる。
乙女
「おー……流石文系」
「おー……流石文系」
一也
「馬鹿にしてんのか?」
「馬鹿にしてんのか?」
乙女
「いやいやそんなことはありませんとも」
「いやいやそんなことはありませんとも」
一也
「……まあいいけどさ。うまく教えられなくても文句言うなよ?」
「……まあいいけどさ。うまく教えられなくても文句言うなよ?」
乙女
「言わないって、自分から頼んでることだし。それに最初からそんなに期待してないから」
「言わないって、自分から頼んでることだし。それに最初からそんなに期待してないから」
一也
「寝るか……」
「寝るか……」
乙女
「あー、ごめんごめん! 頼りにしてますお兄様! よっ、現代によみがえった在原業平!!」
「あー、ごめんごめん! 頼りにしてますお兄様! よっ、現代によみがえった在原業平!!」
一也
「ほめられてるのかわかんねーけど。さっさと教科書やら問題集やら持ってこい」
「ほめられてるのかわかんねーけど。さっさと教科書やら問題集やら持ってこい」
乙女
「はーい」
「はーい」
乙女は自分の部屋に道具を取りに行き、俺はソファから立ち上がりテーブルへと移動する。
一也
「ま、復習にもなるからいいか……」
「ま、復習にもなるからいいか……」
別に教えるのはこれが初めてというわけではないし、何とかなるだろう。
乙女
「生活態度は悪い癖に成績だけはそれなりにいいから侮れないよね、お兄ちゃんは」
「生活態度は悪い癖に成績だけはそれなりにいいから侮れないよね、お兄ちゃんは」
乙女が早速戻って来て、テーブルの上に教科書とノートを広げる。
一也
「……成績は維持しとかないとな、周りがうるさいだろ」
「……成績は維持しとかないとな、周りがうるさいだろ」
乙女
「ん、まあそうだね」
「ん、まあそうだね」
乙女は俺の横にさっと腰掛けて。
乙女
「じゃ、よろしくね」
「じゃ、よろしくね」
と、俺に向かって笑いかける。
不意に向けられたその笑顔を、俺は……。
選択肢B
1・可愛いと思ってしまった +1
2・流して、勉強を開始した +0
1・可愛いと思ってしまった +1
2・流して、勉強を開始した +0
;選択肢B
;1番選択後
;1番選択後
一也
「っ……」
「っ……」
ちょっとだけ、可愛いと思ってしまった。
妹だぞ。
何考えてるんだ俺は……。
何考えてるんだ俺は……。
でも、普段からこうして素直だったらもっと可愛がってやるのにと思わないでもないのだが。
乙女
「ん、お兄ちゃんどうしたの?」
「ん、お兄ちゃんどうしたの?」
一也
「な、なんでもない! 顔を近づけるなっ!」
「な、なんでもない! 顔を近づけるなっ!」
覗き込むようにしてくる乙女の顔を、慌てて手で押しのける。
乙女
「いたっ……!」
「いたっ……!」
一也
「わ、悪い……ちょっと驚いたんだよ」
「わ、悪い……ちょっと驚いたんだよ」
乙女
「っ……!」
「っ……!」
一也
「そんな怒ることないだろ?」
「そんな怒ることないだろ?」
乙女
「指が目に当たった……!」
「指が目に当たった……!」
一也
「え? お、おいおい。大丈夫か? ちょっと見せてくれ!」
「え? お、おいおい。大丈夫か? ちょっと見せてくれ!」
乙女
「…………」
「…………」
一也
「痛いかもしれないけど顔上げろ! すぐ病院行かないとまずいかもしれないだろ!?」
「痛いかもしれないけど顔上げろ! すぐ病院行かないとまずいかもしれないだろ!?」
それでも、乙女はうずくまったまま顔を上げない。
一也
「おいっ!! 乙女!!」
「おいっ!! 乙女!!」
乙女
「……くっ」
「……くっ」
一也
「ん?」
「ん?」
乙女
「クク……アハハ……」
「クク……アハハ……」
一也
「…………」
「…………」
あー、こいつまさか……。
乙女
「アーッハッハッハッハ! お兄ちゃんマジになりすぎだよ~」
「アーッハッハッハッハ! お兄ちゃんマジになりすぎだよ~」
一也
「そりゃ心配するに決まってるだろ。馬鹿かお前」
「そりゃ心配するに決まってるだろ。馬鹿かお前」
乙女
「久しぶりにお兄ちゃんの本気の叫びを聞いちゃったな~」
「久しぶりにお兄ちゃんの本気の叫びを聞いちゃったな~」
一也
「……そうか。それで満足したか?」
「……そうか。それで満足したか?」
乙女
「う、ま、まあ……」
「う、ま、まあ……」
一也
「良かったよ、本当に。乙女を傷つけずに済んで」
「良かったよ、本当に。乙女を傷つけずに済んで」
乙女
「お兄ちゃん……」
「お兄ちゃん……」
どれだけ冷や冷やさせられたか。
本当は怒りたいところだったけれど、安心が勝って怒りは成りを潜めてしまった。
一也
「じゃあ、気が済んだなら勉強やるか。余計なことに時間使っちゃったからな」
「じゃあ、気が済んだなら勉強やるか。余計なことに時間使っちゃったからな」
乙女
「あ、あのさ。お兄ちゃん」
「あ、あのさ。お兄ちゃん」
一也
「なんだよ」
「なんだよ」
乙女
「その、ごめん……」
「その、ごめん……」
珍しく反省しているらしいな。
一也
「いいよ、わかってくれたなら」
「いいよ、わかってくれたなら」
ぽんぽんと頭に手を置いて、らしくもないとわかっていながらも笑顔を作る。
乙女
「……っ!」
「……っ!」
乙女は、何故か急に顔を赤くして、ばっと顔をあさっての方向に逸らす。
一也
「おい、どうした?」
「おい、どうした?」
乙女
「な、なんでもない! なんでもないから! ほら、勉強しよっ!?」
「な、なんでもない! なんでもないから! ほら、勉強しよっ!?」
一也
「なんでもないならいいけどさ……」
「なんでもないならいいけどさ……」
その後は、乙女の態度が微妙にぎこちなくてあまり勉強は捗らなかった。
……一体どうしたんだ、あいつは。
;点数+2 選択イベント1終了
;選択肢B
;2番選択後
;2番選択後
一也
「よし、じゃあやるぞ。今はどの辺りをやってるんだ?」
「よし、じゃあやるぞ。今はどの辺りをやってるんだ?」
乙女
「んーと……掛詞とか序詞とかやったかも」
「んーと……掛詞とか序詞とかやったかも」
一也
「懐かしいなそういうの。じゃあ問題集のこの辺りか」
「懐かしいなそういうの。じゃあ問題集のこの辺りか」
ぺらぺらとページをめくり、乙女の力量に丁度良さそうな問題をいくつか見繕う。
一也
「じゃあこの丸つけた問題をいくらかやってみてくれ。わからなかったら質問するってことで」
「じゃあこの丸つけた問題をいくらかやってみてくれ。わからなかったら質問するってことで」
乙女
「ん、わかった~」
「ん、わかった~」
いそいそと問題を解き始める乙女の様子を、横からぼーっと眺める。
……黙ってりゃ可愛いんだがね。
乙女
「あのさ」
「あのさ」
一也
「何?」
「何?」
乙女
「見られてると集中しにくいんだけど」
「見られてると集中しにくいんだけど」
一也
「あ、そう。じゃあ適当に教科書にでも目を通して置くか……」
「あ、そう。じゃあ適当に教科書にでも目を通して置くか……」
乙女の教科書を手に取り、伊勢物語の初冠なんかに目を通して行く。
在原業平か、あの時代のイケメンが今の時代のイケメンとは限らないんだよな。
現代の在原業平って、今じゃ物凄い不細工かもしれないんだぜ?
もしかしたらわかってて言ってたのか?
もしかしたらわかってて言ってたのか?
……うーむ、乙女の奴め味な真似を。
乙女
「ねえねえ、お兄ちゃん」
「ねえねえ、お兄ちゃん」
一也
「ん? なんだ?」
「ん? なんだ?」
乙女
「ここ教えて欲しいんだけど」
「ここ教えて欲しいんだけど」
一也
「どこだ?」
「どこだ?」
乙女
「これ、これの掛詞ってどれがどんな風になってるの?」
「これ、これの掛詞ってどれがどんな風になってるの?」
乙女が指差した問題は……。
『花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに』
ああ、これは確か……。
選択肢C
1:小野小町の和歌だ 点数+1
2:在原業平の和歌だ +0
3:天智天皇の和歌だ +0
2:在原業平の和歌だ +0
3:天智天皇の和歌だ +0
;選択肢C
;2番・3番を選んだ場合
って、そんなわけないな。
ボケてちゃいかんだろ教える立場の人間が。
ボケてちゃいかんだろ教える立場の人間が。
;1番を選んだ場合に合流
;選択肢C
;1番を選んだ場合
これは小野小町の和歌で、意味は確か……。
一也
「物思いをしている内に、時が過ぎて春の長雨で花が色褪せてしまったとか、そんな意味だったかな」
「物思いをしている内に、時が過ぎて春の長雨で花が色褪せてしまったとか、そんな意味だったかな」
やばいな、結構うろ覚えだ。
後で正確な訳を調べておくよう言っておこう。
後で正確な訳を調べておくよう言っておこう。
掛詞は……。
一也
「この『ふる』で雨が降ると時が経るを掛けてだな。そんで、『ながめ』で、眺めると長雨を掛けてるんだよ」
「この『ふる』で雨が降ると時が経るを掛けてだな。そんで、『ながめ』で、眺めると長雨を掛けてるんだよ」
乙女
「おお~……」
「おお~……」
乙女が、あまりにも意外という顔でこちらを見ている。
もしかして解けないと思われてたのか?
一也
「あのな、まず掛詞がどうこうより訳を出来るようにしていけよ。テスト範囲の分の暗記でもいいからな」
「あのな、まず掛詞がどうこうより訳を出来るようにしていけよ。テスト範囲の分の暗記でもいいからな」
乙女
「う、うん」
「う、うん」
一也
「訳がわかれば掛詞だろうがなんだろうが段々とわかってくるからな」
「訳がわかれば掛詞だろうがなんだろうが段々とわかってくるからな」
乙女
「わかった。……お兄ちゃんって、本当に勉強はちゃんとやってるよね」
「わかった。……お兄ちゃんって、本当に勉強はちゃんとやってるよね」
一也
「どうせそれ以外のことは何も出来ないのにね。とか続くんだろ?」
「どうせそれ以外のことは何も出来ないのにね。とか続くんだろ?」
乙女
「もう、自分で落とすことないじゃん。せっかくお兄ちゃんのこと褒めたげようと思ったのにさ」
「もう、自分で落とすことないじゃん。せっかくお兄ちゃんのこと褒めたげようと思ったのにさ」
一也
「そうかい。ありがとな。ほら、まだ始まったばかりなんだから続きやるぞ?」
「そうかい。ありがとな。ほら、まだ始まったばかりなんだから続きやるぞ?」
乙女
「は~い」
「は~い」
そんなこんなで、兄妹の勉強会は割かし遅くまで続いたのだった。
;点数+1か2で 選択イベント1終了
;選択肢A
;2番選択後
;2番選択後
一也
「じゃあさー」
「じゃあさー」
乙女
「何?」
「何?」
一也
「ちょっと最近サボってたから、抜いてくれたらいいぞ」
「ちょっと最近サボってたから、抜いてくれたらいいぞ」
鼻毛を、と超小声で付け足した。
……妹に直接的なエロを求めるわけにはいかんだろ。
誰かチキンって言ったか?
乙女
「は? お兄ちゃん何考えてんの!?」
「は? お兄ちゃん何考えてんの!?」
でも乙女には聞こえてないから同じことか。
うわ、俺って我ながら凄いこと言ったな。
一也
「いやー、特になんも」
「いやー、特になんも」
乙女
「ば、馬鹿じゃないの? 妹にそんなことさせようだなんて、変態だよ変態!」
「ば、馬鹿じゃないの? 妹にそんなことさせようだなんて、変態だよ変態!」
一也
「いや、鼻毛ごときで変態はないだろ」
「いや、鼻毛ごときで変態はないだろ」
乙女
「じゃあシスコン! 社会不適合者! 社会からあぶれ出した補集合男!」
「じゃあシスコン! 社会不適合者! 社会からあぶれ出した補集合男!」
こいつもう俺の言葉聞いてねえな。
一也
「ってか最後なんか酷くねえか?」
「ってか最後なんか酷くねえか?」
乙女
「人がせっかく頼ってあげたっていうのにさ! お兄ちゃんなんてブタ箱でブタの餌になっちゃえ!」
「人がせっかく頼ってあげたっていうのにさ! お兄ちゃんなんてブタ箱でブタの餌になっちゃえ!」
一也
「ブタ箱ってのは養豚場のことじゃねえぞ?」
「ブタ箱ってのは養豚場のことじゃねえぞ?」
しかし、もうそんなこと聞く前に部屋に戻ってしまったらしい。
ま、どうせ明日にはいつも通りだろう。
点数+0 選択イベント1終了