企画21 | 兄妹をテーマとした普通のADV
平日選択イベント4
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匿名ユーザー
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選択イベント4
一也
「あ~……きもちわり~……」
「あ~……きもちわり~……」
学校からの帰り道、俺は汗でべたべたになった体を引きずりながらのろのろと歩いていた。
一也
「まだ六月だっていうのに、この暑さはなんだよ」
「まだ六月だっていうのに、この暑さはなんだよ」
本格的に地球温暖化とやらが心配になってくるほどの暑さ。
空は青く、太陽も恨めしくなるほどに光り輝いている。
空は青く、太陽も恨めしくなるほどに光り輝いている。
一也
「まあ、じめじめとするよりはマシだけどな」
「まあ、じめじめとするよりはマシだけどな」
そして、長い道のりの末ようやく我が家へと辿り着く。
早く風呂にでも入りたいもんだ。
早く風呂にでも入りたいもんだ。
一也
「ただいまー」
「ただいまー」
玄関に入ると、一転して涼しい空気が体を包み込む。
どうやら乙女がクーラーをつけてくれていたらしい。
「おー……涼しい」
文明の利器に感謝しつつリビングへ向かうと。
乙女
「あ、お兄ちゃんお帰りー」
「あ、お兄ちゃんお帰りー」
……そこには、随分とはしたない格好をした乙女がいた。
一也
「おい乙女……。だらしないぞお前」
「おい乙女……。だらしないぞお前」
乙女
「いいじゃん別にー。怒るお母さんもいないんだし」
「いいじゃん別にー。怒るお母さんもいないんだし」
一也
「だからってなあ……」
「だからってなあ……」
風呂上りなのだろう。
薄着でソファにどかっと腰掛け、アイスを食べるその姿は……。
薄着でソファにどかっと腰掛け、アイスを食べるその姿は……。
一也
「その……」
「その……」
扇情的すぎる!
いくら妹だからそれほど気にしないとは言え、年頃の女の子なんだから少しは恥らえと言いたい! 客が来たらどうするんだ!
乙女
「なに? 急に黙ってさ……あ、もしかして」
「なに? 急に黙ってさ……あ、もしかして」
乙女の顔に警戒の色が浮かぶ。
一也
「なっ、い、いや俺は別に!」
「なっ、い、いや俺は別に!」
乙女
「アイスが欲しいんでしょ! あげないからね!」
「アイスが欲しいんでしょ! あげないからね!」
一也
「……いや、欲しいけど、そうじゃなくてだな」
「……いや、欲しいけど、そうじゃなくてだな」
思わず力が抜けてしまった。
兄とは言えそこまで無警戒でいいのかお前は。
兄とは言えそこまで無警戒でいいのかお前は。
乙女
「まあ、冷凍庫に同じの入ってるから、食べてもいいけどね」
「まあ、冷凍庫に同じの入ってるから、食べてもいいけどね」
一也
「お、気が利くじゃないか」
「お、気が利くじゃないか」
乙女
「百五十円もらうけどね」
「百五十円もらうけどね」
一也
「金取るのかよ。しかもそのアイス百円だろ」
「金取るのかよ。しかもそのアイス百円だろ」
乙女
「手間賃くらい当然でしょ? それに、お兄ちゃんの分なんて別に買ってこなくてもよかったんだよ?」
「手間賃くらい当然でしょ? それに、お兄ちゃんの分なんて別に買ってこなくてもよかったんだよ?」
一也
「う」
「う」
乙女
「それとも、払うのが嫌なら自分で買いに行ったら? 暑い中歩いてさ~」
「それとも、払うのが嫌なら自分で買いに行ったら? 暑い中歩いてさ~」
一也
「ぐぐ……!」
「ぐぐ……!」
何ていやらしい奴なんだこいつは。
一也
「わかったよ! 金は後で払う! とりあえず今は風呂入ってくる!」
「わかったよ! 金は後で払う! とりあえず今は風呂入ってくる!」
怒鳴り散らして、肩を怒らせながら風呂場に向かう俺の背中に。
乙女
「お風呂沸かしてないよ?」
「お風呂沸かしてないよ?」
と、乙女の言葉が投げかけられた。
一也
「なん……だと……? いや、お前風呂入ったんじゃ」
「なん……だと……? いや、お前風呂入ったんじゃ」
乙女
「私はシャワー浴びただけ、面倒くさいしそれでいいでしょ」
「私はシャワー浴びただけ、面倒くさいしそれでいいでしょ」
一也
「おいおいおい、ちょっと待てよ」
「おいおいおい、ちょっと待てよ」
壁に貼り付けられた家事分担表を見る。
一也
「やっぱり、今日の風呂掃除の当番お前になってるじゃねーか。怠けずにちゃんとやれよ!」
「やっぱり、今日の風呂掃除の当番お前になってるじゃねーか。怠けずにちゃんとやれよ!」
乙女
「え~? だって風呂が入るまでなんて待ってられなかったんだもん」
「え~? だって風呂が入るまでなんて待ってられなかったんだもん」
それはわからなくもないけど!
一也
「だけど俺は風呂に入りたいんだよ! さっさと洗って来い!」
「だけど俺は風呂に入りたいんだよ! さっさと洗って来い!」
乙女
「そんなの、絶対にヤ!!」
「そんなの、絶対にヤ!!」
べ、と舌を出す乙女。
端から見れば可愛い仕草なのかもしれないが、俺には憎たらしい顔にしか見えない。
乙女
「じゃあさ、お兄ちゃんがシャワー浴びるついでにお風呂洗っちゃえば?」
「じゃあさ、お兄ちゃんがシャワー浴びるついでにお風呂洗っちゃえば?」
一也
「それじゃ意味ないだろうが」
「それじゃ意味ないだろうが」
乙女
「しつこいなー。じゃあこうしよう? 今日のお兄ちゃんの皿洗いと、私のお風呂掃除の当番を交換ってことで!」
「しつこいなー。じゃあこうしよう? 今日のお兄ちゃんの皿洗いと、私のお風呂掃除の当番を交換ってことで!」
一也
「お前な……」
「お前な……」
選択肢A
1:承諾する +1
2:断固拒否する +0
1:承諾する +1
2:断固拒否する +0
選択肢A
1番選択後
1番選択後
一也
「……ったく、わかったよ!」
「……ったく、わかったよ!」
乙女
「話のわかるお兄ちゃんは好きだよ~」
「話のわかるお兄ちゃんは好きだよ~」
一也
「その代わり、アイスはタダでもらうからな。そのくらいは許せよ」
「その代わり、アイスはタダでもらうからな。そのくらいは許せよ」
乙女
「え~? 仕方ないなぁ」
「え~? 仕方ないなぁ」
一也
「何が仕方ないだ。自分で決めた分担くらい責任もてよ!」
「何が仕方ないだ。自分で決めた分担くらい責任もてよ!」
乙女
「はいはい」
「はいはい」
一也
「あ……後は、一応言っておくけどな」
「あ……後は、一応言っておくけどな」
乙女
「まだ何かあるの?」
「まだ何かあるの?」
一也
「その……服をちゃんと着ろ! 湯冷めするぞ!」
「その……服をちゃんと着ろ! 湯冷めするぞ!」
乙女
「服って……あ~、お兄ちゃんがさっきじっと見てたのって、そういうこと……うわ、いやらし~」
「服って……あ~、お兄ちゃんがさっきじっと見てたのって、そういうこと……うわ、いやらし~」
一也
「だ、誰が妹をいやらしい目で見るか! それじゃあなっ!!」
「だ、誰が妹をいやらしい目で見るか! それじゃあなっ!!」
俺は乙女の追及が始まる前に、さっさと風呂場に移動することにした。
本当に、俺をナメきってるな……。
親がいないからって、調子に乗ってるのだろうか。
だとしたら、どちらが偉いかを分からせてやらないといけないな。
だとしたら、どちらが偉いかを分からせてやらないといけないな。
選択肢A
2番選択後
2番選択後
一也
「そんなもん断固拒否だ」
「そんなもん断固拒否だ」
乙女
「拒否って言われてもねー」
「拒否って言われてもねー」
一也
「なんだよ」
「なんだよ」
乙女
「だって、私は動く気ないし。お兄ちゃんもやる気がないならどうしようもないじゃない?」
「だって、私は動く気ないし。お兄ちゃんもやる気がないならどうしようもないじゃない?」
一也
「お前のやる気はどうでもよくてだな、やる義務があるんだよ」
「お前のやる気はどうでもよくてだな、やる義務があるんだよ」
乙女
「そんなに言うんだったらさー、力尽くでいうこと聞かせてみれば?」
「そんなに言うんだったらさー、力尽くでいうこと聞かせてみれば?」
一也
「いいのかよ、力に物言わせて」
「いいのかよ、力に物言わせて」
乙女
「大声あげるけどね」
「大声あげるけどね」
一也
「……口塞げば声は上げられないな」
「……口塞げば声は上げられないな」
乙女
「…………え、本気でやるの?」
「…………え、本気でやるの?」
半ばマジでやるつもりだったが。
乙女の前に立って、固まってしまう。
乙女の前に立って、固まってしまう。
……その、上から見下ろすと、日に焼けていない白い肌が、それほど大きくもない胸が、見えそうに……。
一也
「っ、わ、悪い。今のなしで」
「っ、わ、悪い。今のなしで」
乙女
「だ、だよね~」
「だ、だよね~」
身の危険を感じていたらしい乙女はほっとしているが、俺は乙女の女としての成長を目の当たりにして妙な気分に陥っていた。
……俺は変態か!? 妹に劣情を催す変態なのか!?
いや違う。
断固として、そんなことはありえない。
断固として、そんなことはありえない。
昔は一緒に風呂に入ったことだってあったんだ……。
ただあいつが薄着だったからいけないんだ、それだけだ。
一也
「も、もういい。さっさと洗って風呂入る」
「も、もういい。さっさと洗って風呂入る」
乙女
「最初からそうしとけばいいのに」
「最初からそうしとけばいいのに」
一也
「うるせ。お前が最初からやっとけばこんなことにはならなかったんだよ」
「うるせ。お前が最初からやっとけばこんなことにはならなかったんだよ」
平常心を保ちつつ、俺はシャワーで水を浴びて頭を冷やすことにした。
1番2番選択後
合流
合流
風呂は命の洗濯だ……。
誰が言ったか知らないが、とてもいい言葉だと思う。
風呂から上がった後は、生まれ変わったような気分になれるからな。
一也
「乙女、アイスもらうぞ~」
「乙女、アイスもらうぞ~」
リビングに戻り乙女に声をかけたのだけれど。
乙女
「……」
「……」
一也
「返事が無いただの屍のようだ」
「返事が無いただの屍のようだ」
乙女
「……すー……」
「……すー……」
一也
「寝てんのかよ」
「寝てんのかよ」
何をしてるのかと近付いてみれば、乙女はソファに横になり静かに寝息をたてていた。
一也
「…………」
「…………」
選択肢B
1:タオルケットをかけてやる +1
2:いたずらをする +0
1:タオルケットをかけてやる +1
2:いたずらをする +0
選択肢B 1番選択後
一也
「ったく、湯冷めして風邪引くぞ……」
「ったく、湯冷めして風邪引くぞ……」
部屋の隅に畳んであったタオルケットを、なるべく起こさないよう優しくかけてやる。
一也
「あーあ、アイスのゴミもほったらかしで」
「あーあ、アイスのゴミもほったらかしで」
普段はきっちりしているのに、たまにだらしない所は俺に似てきているのだろうか。
乙女
「……おにいちゃん……」
「……おにいちゃん……」
一也
「ん?」
「ん?」
乙女
「……すー」
「……すー」
一也
「寝言か」
「寝言か」
乙女
「…………ありがと…………」
「…………ありがと…………」
一也
「……起きてるのか?」
「……起きてるのか?」
からかう為の狸寝入りか? とも思ったが、いくら様子を見てもそんな感じはしない。
一也
「ま、いいか」
「ま、いいか」
ここでテレビをつけたりして乙女を起こすのも忍びない。
俺は自分の部屋にでも戻るとしよう。
俺は自分の部屋にでも戻るとしよう。
選択イベント4 終了
選択肢B
2番選択後
2番選択後
一也
「いたずらしてやろうか」
「いたずらしてやろうか」
とは言っても、性的ないたずらじゃないぞ?
一也
「いつも良いように扱われてるからな。仕返しだ」
「いつも良いように扱われてるからな。仕返しだ」
俺は戸棚から水性ペンを取り出し。(水性ってのがまだ優しい所だ)
乙女の額に落書きしようとしたところで……。
乙女の額に落書きしようとしたところで……。
乙女
「……おにいちゃん……」
「……おにいちゃん……」
ぴたりと、ペンを止める。
もしかして、起きてるのか?
一也
「ん?」
「ん?」
乙女
「……すー」
「……すー」
一也
「寝言か」
「寝言か」
乙女
「…………しねばいいのに」
「…………しねばいいのに」
一也
「こいつ……!」
「こいつ……!」
寝言でも悪態をつくとは何て妹だ。
俺は容赦なく乙女の額に、落書きをしてやることにした。
……そして、その日の夕食を抜きにされたのはまた別の話。
添付ファイル
