転生恋生 第二十幕

362 転生恋生 第二十幕(1/5) ◆.mKflUwGZk sage 2010/05/24(月) 22:01:42 ID:qIL5B4lf
 家へ帰るまでの道筋の光景は全く記憶に残っていない。ひたすら俺のをしゃぶる司の顔を反芻していたから、先っぽが濡れちまった。
 気がつくと自宅の玄関が目の前にあった。一回深呼吸してから、家に入る。
「ただいまー」
 返事はなかったが、台所から漂ってくる匂いで、お袋が夕食の支度をしている最中だとわかる。
「おかえり」
 洗面所でうがいをしてから台所へ行くと、予想通りお袋が忙しく立ち回っていた。俺は自分でお茶を淹れて飲む。
「太郎、学校でいいことでもあったのかい?」
「んあ? なんで?」
「大人の階段を中途半端に上がったような顔をしてるよ」
 思わず茶を噴き出してしまった。親の眼力ってのは怖いな。
「そんなんじゃねーよ!」
 慌てて否定して、逃げるように台所を出た。落ち着いて受け流せない時点でダメだと後から気づく。
 風呂が沸いていたから、俺は入浴することにした。いきり立っているモノを収めないといけない。
 鼻歌交じりに体を洗い終え、いよいよヌこうと臨戦状態のエモノを握った俺は、明らかに油断していて無防備状態だった。
 まさにそのとき、悪魔が降臨した。否、乱入してきた。
「たろーちゃんっ!」
 いきなりガラス戸が開いて、全裸の姉貴が姿を現した。俺は完全な奇襲に意表を突かれたが、本能的に股間を隠す。
「勝手に入ってくるんじゃねぇっ!」
 怒鳴りつけて追い返そうとしたが、いつもどおり姉貴は全く意に介さない。
「風邪はどうしたんだよっ!」
「もう治ったもん。これ以上お風呂に入らないなんて我慢できないわ」
 そう言いつつも、姉貴はギラギラした目つきで俺の裸を舐めまわす。目で犯されるってのはこのことだな。エロオヤジの視線に不快感を抱く女の気持ちがよくわかる。
「だったら、俺が出るまで待ってろ」
「イヤ! 一緒に入る」
 もう、こうなってしまうと止めようがないな。耐えるしかないか。せめて時間を稼いで、ナニが鎮まるのを待つしかない。
 が、今日の姉貴はいつにもまして強引だった。俺の意思とは無関係にガラス戸を後ろ手に閉め、俺に接近してくる。
「近づくんじゃねぇ!」
「たろーちゃん、私ね、今回病気して反省したことがあるの」
 ああ、そりゃ反省すべきことだらけだろうよ。あれだけぶり返しまくって、連休全部棒に振っちまえばな。
「私、これまでずっと、体には自信があったの。……あ、プロポーションって意味じゃないわよ。もちろん、そっちも自信あるけど」
 要点を言え、要点を。



363 転生恋生 第二十幕(2/5) ◆.mKflUwGZk sage 2010/05/24(月) 22:02:35 ID:qIL5B4lf
「ほら、私って、健康そのもので、風邪もほとんどひいたことがないじゃない? 自分が病気で臥せっちゃうなんて、考えもしなかったの」
 確かに、姉貴は頑健という単語の見本みたいな健康優良児だ。今回、俺が姉貴の看病をしたのは、稀有な体験といえるな。
「でもね、今回ばかりは死ぬかもしれないって思ったわ。それくらい、しんどかったの」
 なんとかは風邪ひかないっていうけど、姉貴みたいな優等生でも風邪をひくんだから、やっぱり迷信だな。
 ……いや、違うか。ある意味、姉貴がこの上ない馬鹿だということを実証したと見るべきだ。
「人間の命って儚いものよね。どんなに元気にしていても、いつコロッと死んでしまうかわからないんだわ」
 たかが風邪ごときで大げさな。
「だからね、人間は、生きているうちにやりたいことは全てやっておくべきなの。死ぬときにやり残しがあって後悔するなんて、馬鹿げているわ」
 なんとなく、言いたいことはわかってきたけど、だんだん話がヤバイ方向に向かってくる気がする。
「というわけで、私は今すぐたろーちゃんと結ばれることに決めたわ」
「ふざけんなぁぁぁーっ!」
 俺は姉貴の脇をすり抜けて風呂場から脱出しようとしたが、あっさりと姉貴に捕まってしまった。
「暴れるんじゃないの」
 姉貴は持ち前の怪力で俺を抱え上げると、タイル張りの床に無理矢理寝かせた。じたばたしても、姉貴の力にはかなわない。
「おふくろーっ!」
 俺は懸命に大声をあげて助けを求めたが、姉貴は不気味な笑いを浮かべた。
「無駄よ。風呂場で叫んだって、湯船に浸かって歌を歌っているように聴こえるだけよ」
 いや、明らかな悲鳴なんだから、反応してくれよ。
「それじゃあ、早速始めるわね。人生は短いんだし」
 俺たちはまだまだ短くねーだろ! まだ70年くらいはあるはずだぞ。
 だが抵抗空しく、俺は姉貴に力ずくで股を開かせられた。股間を隠していたタオルも剥ぎ取られる。
「あ! たろーちゃんカウパー液が出てる!」
 嬉しそうに姉貴が叫んで、俺は恥ずかしさで死にたくなった。鏡を見なくても、今の自分が全身真っ赤になっているとわかる。
「ひとりエッチしようとしてたんだ。私を呼んでくれればいいのに、もったいないことしないでよ」
「やめろっ! 触るなっ!」
 当然のことながら姉貴は聞く耳持たず、俺のモノをつかんで、頬ずりする。
「うふふ、たろーちゃんのオチンチン…やわらかくて、固くて、熱くて、だーい好き」
 俺は天井を見ながら歯を食いしばって恥ずかしさに耐えた。どうせ俺の体は姉貴には反応しない。すぐに萎えるはずだ。いつもそうなるじゃないか。
 しかし、今日の姉貴はいつもと一味も二味も違っていた。



364 転生恋生 第二十幕(3/5) ◆.mKflUwGZk sage 2010/05/24(月) 22:03:34 ID:qIL5B4lf
「今日はとっておきのことしてあげる」
 天井を見上げている俺は姉貴が何をしているのかわからなかったが、すぐに体で知ることになった。
「んがっ!」
 尻の穴に何かが突っ込まれてくる感触がして、俺は思わず悲鳴をあげた。
「何……しやがるっ!?」
 姉貴は人差し指だか中指だかを俺の肛門に無理矢理挿入してきた。
「んふふ……、男の人って、お尻の奥に感じる部分があるのよね」
 前立腺。知識としては知っているが、まだ体験したことはない。
「やめろっ! 痛い痛い痛い!」
 俺は本気で痛かった。本来中から外へ出すための器官なのに、外から中へ突っ込むんだから痛いに決まっている。先日の葱の感覚がよみがえった。
「んー、この辺かな?」
 姉貴は俺の直腸に突っ込んだ指を中で蠢かせた。中の粘膜を引っかかれるような感覚がして、しゃれにならない。
「やめ……っっ!?」
 そのとき、奥の何かに姉貴の指の腹がひっかかった。まるで俺の脊髄の中を芋虫が這いまわっているような感覚が広がる。
 俺の変化はすぐに姉貴に察知された。
「発見! ここなんだ……」
 姉貴はそのポイントを見つけると、重点的に指でこすり始める。直接脳髄を刺激されるような快感が俺の中で広がっていく。
「や……やめ……」
 声がかすれているのが自分でもわかる。
「こっちもかわいがってあげる」
 姉貴はもう一方の手で、俺のモノをしごき、舌を玉袋に這わせた。
「あ……あ……」
 俺の口から女みたいに弱々しい声が出る。俺の意思とは無関係に両足が広がっていく。
 姉貴の両手は塞がっているから、今なら足をばたばたさせて逃げられるはずなのに、俺はめくるめく快感に抵抗できなかった。
 自分が完全に勃起しているのを感じる。姉貴の舌のざらざらした感触が裏筋の一番敏感な部分を舐め上げて、体育倉庫で司がしてくれたときの感触がフラッシュバックした。
「うぁぁぁっっっっ!!」
 背筋を反り返らせて、腰を二度三度とばたつかせて、俺は射精した。姉貴はその瞬間先端部を頬張って、俺が出したものを全て口の中で受け止めてくれた。
「あ……が……ひぃ……」
 俺の視界がホワイトアウトして、暫く何も見えなくなった。
 ようやく全身の感覚が落ち着いたとき、尻に痛みが走った。姉貴が指を抜いたからだ。



365 転生恋生 第二十幕(4/5) ◆.mKflUwGZk sage 2010/05/24(月) 22:04:11 ID:qIL5B4lf
「ん……おいしいわ……たろーちゃんのが一杯……」
 姉貴はうっとりした表情で体を起こした。
「たろーちゃんも気持ちよかったんでしょ? イイ顔見せてくれてうれしいわ」
 俺は言葉が出なかった。
 姉貴にイカされた。寝ている間ならまだしも、ちゃんと目を覚ましている状態でだ。
 これまで、俺は姉貴の体には一切反応しなかったのに、今日はどうしようもなく気持ちよかった。
 俺はどうしてしまったんだ?
「違う……こんなの……」
 必死に否定する声は、俺自身が聞いても弱々しい。
「じゃあ、今度はいよいよ……くしゅん!」
 不意に姉貴が大きなくしゃみをした。
「いけない……体が冷えちゃうわね。温まりましょ」
 姉貴は軽々と俺の体を抱えると、自分もろとも湯船に浸かった。俺は姉貴に後ろから抱きかかえられる体勢になる。
 背中には姉貴の豊満な乳房が押しつけられている感触がある。普通の男なら興奮するんだろうが、俺にはおぞましい脂肪の塊ってだけだ。
「嘘だ……こんなの……」
「何が?」
 姉貴が俺の呟きを聞きとがめる。
「こんなのダメだ……血のつながった姉弟だぞ……」
「愛し合っている者同士にタブーなんて関係ないわ」
「俺は愛してなんかいない……」
 司の顔が脳裏に浮かんだ。そうだ、俺は司と付き合うことにしたんだ。
 今までは姉貴と性的な接触をするのは単なる変態行為だったけど、これからは浮気になるんだ。裏切りだ。
「もう、絶対にやめてくれ。俺は姉貴とこんなことするのはイヤなんだ」
「なに言ってるのよ。気持ちよかったくせに」
 いつになく、姉貴の話し方がサディスティックな気がする。
「尻なんか攻められたせいだ。俺の意思とは関係ない。体が脊髄反射しただけだ。俺は姉貴の体を見ても、何とも思わない。今だって、胸を押しつけられても、ちっとも興奮しないぞ」
 姉貴が笑い声をあげた。それもあざ笑うような感じだ。
「最近はずっと強情だったけど、一度箍が外れたら、あとは素直になるわよ。だいたいね……」
 耳たぶを姉貴に噛まれた。ぞくりとする感触が俺の全身を貫く。



366 転生恋生 第二十幕(5/5) ◆.mKflUwGZk sage 2010/05/24(月) 22:08:02 ID:qIL5B4lf
「たろーちゃんの初めての射精は私が手伝ってあげたのよ」
 なんだと? それは聞き捨てならない。
「嘘つくんじゃねぇ。俺が初めて夢精したのは中二のときだぞ。はっきり覚えてる……」
「あははははは!」
 姉貴の笑い声が俺の抗議をかき消す。
「違うわよ。私はね、初潮が来てからずっと、たろーちゃんの体が大人になるのを待っていたの。だから、ずっと観察していたのよ」
 気色悪い。
「たろーちゃんがはっきりと朝立ちするようになって、そのときが近づいたのがわかったわ。それで、毎朝こっそりたろーちゃんのベッドに潜り込んで、オチンチンを調べたわ」
 やめろ。その先を言うな。
「そのうちに待ちきれなくなって、しゃぶりながら、少しずつ皮を剥いていったの。そして忘れもしない、200X年10月31日」
 やめてくれ、聞きたくない。
「たろーちゃんのオチンチンをしゃぶっていると、突然オチンチンが膨らんで、物凄い勢いで精液が噴き出したの。もちろん全部飲んだわ」
 嘘だ……。
「たろーちゃんが目を覚ましたら、『おめでとう』って言ってあげるつもりだったけど、全然目を覚まさないから、パジャマを元に戻して私も部屋に帰ったわ。まさか今まで気がつかなかったなんてね」
 俺は……姉貴に大人の体にされたのか……。
 どうしようもない変態だ、俺は……。
「だからね、たろーちゃんはもっと自分に正直になるべきなの。血縁関係なんて偶々そうなったってだけの話。私たちは千年前にあれだけ愛し合っているんだから、今更ためらうことなんかないわ」
 そう言って、湯船の中で姉貴は俺の股間をまさぐる。幸いにもお湯の熱さのせいか、まるで固くならない。
「せっかく千年ぶりに逢えたんだもの。後悔しないように、一杯気持ちよくなろうね。赤ちゃんもたくさん欲しいし」
 姉貴の言葉がだんだん遠ざかっていく。
 イヤだ。俺はこのまま姉貴のいいようにされたくない。誰か……誰か助けてくれ。
 またしても司の顔が浮かんだ。そうだ、司が俺を助けてくれるはずだ。
 俺は司と付き合うことに決めた。はっきり言ってやる!
 ……いや、ダメだ。そんなことしたら、姉貴は司にひどいことをする。
 ……でも、既成事実を作って、どんどん司との仲が進展すれば、姉貴も諦めるかもしれない。それまでは隠さないと……。
 ……早く司とセックスしよう。そして、俺が変態じゃないって証明するんだ……。
 朦朧とする中でそこまで決意したことは覚えている。そこで意識が途絶えた。

 次に目を覚ましたときはベッドに寝かされていた。俺は湯当たりをしたらしかった。そのおかげで姉貴がそれ以上の行為を断念してくれたらしい。
 今の俺にとって頼みになるのは司だ。司と本当に恋人同士になって、姉貴にその事実を突きつけてやろう。
 そんなことを考えるうちに目が冴えてきたが、俺はベッドの外に出る気がしなかった。姉貴に捕まるのが怖かった。ベッドの中で丸まっている方が安全なように思えた。
 悶々としながらも、丑三つ時を過ぎてようやく俺は眠りに落ちた。


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2010年06月06日 20:16
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。